サンダル紀行

オタクがサンダルで家を出た結果。有象無象の記事をぼちぼち書いていく(2019/10/14-)

医師国家試験に合格した

優秀な成績とはとてもいいがたいが、国が定める基準を達成し、免許を取得することができた。f:id:series189:20210317113726j:image

もくじ

 

 

学内成績について

卒業試験までの当方の経過は以下に詳しい。
1年次の一般教養以来、人に見せられるような成績を取っていないが、進級判定でのチョンボは一度なかった。

 

傾向と対策・FAQ

国試対策について書いているブログやサイトは多々あるので、一般論的な話は各紙に譲る。

 

・November(ノー勉バーについて)
10月に卒業試験を終える各大学間では11月のことをNovemberとかけてノー勉バーと呼ぶ向きがあり、これを避けるように指導が入るが、例にもれず当方も一切教材には触れずに過ごした。

11月は卒試後のつかの間の休息期間であるが、これが12月初頭までグダグダズレ込むと段々と計画が狂ってくる*1

 

・12月の様子

結局12月中旬くらいからのそのそと勉強を始めたせいで、正月からは痛い目を見た。周囲が仕上がってくる中で自分だけが基礎を詰め直していると、再び卒試の時のような焦りが見え隠れしてくるが、「メンテナンスは高コスト」と割り切ってきたせいなので仕方がないと思うようにしていた。「理論上は受かる*2」という言葉を盾に、心の底ではガタガタ震えながらも、「数字は良くも悪くも嘘をつかない」と思って頑張るしかなかった。

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模試も毎回酷い成績だったし、入学から卒業まで時々腹を擦りながらの低空飛行だったが、なんとか墜落せずにストレートで国家試験を渡り切れたのは、幸運も少なからず味方したということかもしれない。

 

・どれくらいの対策期間が必要なのか
一般的には「12月からやれば大丈夫」とは言うものの、学習習慣が途切れると再度習慣づけるのはなかなか難しいので、直前期に余裕をもって試験に臨みたくば、適当にルーチンを設定してそれだけは最低限学習しておき(ex; ankiを周回、サブプリントを1日10疾患等)、記憶の抜けを防ぐことが肝要である。11月~12月初頭の学習は後々しっかり効いてくるので、確実に損しない。
なお、当方それすらも面倒臭がって忌避したせいで、直前期まで焦り続けた(よく言えば、伸びしろが伸び続けた)、というのは上述のとおりである。

 

・一夜漬けで国家試験は乗り切れるのか
膨大な範囲を一夜漬けするのは当然ながら現実的ではないが、最後の2週間、1週間、3日間でそれぞれ中~短期記憶に頼ることで得点アップにつなげることはできる。
国家試験は出題範囲や出題方法に偏りがある*3*4*5ので、例えば小児科の先天性心疾患や免疫不全分野、マイナー科の知識(皮膚科の画像や光線療法の適応疾患)、公衆衛生分野の数字など、手薄になりがちで、ある程度暗記でゴリ押しせざるを得ない箇所に関しては、適当なノートや付箋にまとめるなどして後で詰め込んで差し支えない。

 

・直前期に何をしていたか、何をすべきだったのか
QAssistサブプリントの周回(知識のインプット)とクエバンの周回(アウトプットの練習、問題慣れ)をしながら、QBで間違えた部分をGoodnoteの白紙に書き出し、翌日見直す、という作業を最後まで続けていた。


サブプリントは概念図や画像を文章で説明しようとしていることで、冗長な箇所が多くなっている。したがって、卒業試験を経る過程でレジュメを移植したり自分で画像を添付するなどしてさらに効率を高めたノートを作成しておくのがよいと思われる。大変不精な性格が祟り、そのような小さな努力の積み重ねを怠ったせいで、「効率の良い教材」に恵まれることはあまりなかった。この点は大いに反省しなければならない。

 

大学受験時代のように、「手際良く解けるように作られた箱庭(=試験問題)」を「さらに体系的に概説したもの(=参考書、予備校のテキスト)」が充実しているわけではない(ということを分かってはいたのだが)ので、各々が予備校講師となって参考書を仕上げていく(QAssistやmedu4といった予備校のレジュメをブラッシュアップしていく)作業が必要になってくる。


こうして製作された効率良く"皿回し"できるツールによって、知識の固定化が容易に図れることになる。

 

・国試対策が"皿回し"だと形容される理由

人間の短期記憶には限界があるので、長期間にわたって反復を続けながらできる限り知識と知識を連関させる作業に努めなければならない。
長期記憶として定着した後でも、新しく覚えた事項との混同はよく発生することなので、特に通常と違う動き≒逆の動き(例外)が重要視される試験問題においては、こじつけでもイメージでも何に頼ったとしても良いので脊髄反射のレベルで定着させておかないと、本番「どっちだったっけ...」と迷うことになる。病態生理を理解していても、一定の代償は必要ではある。近道は存在しない。
そしてその上で、科目数が異常に多いことで、他科を履修する間に既習の範囲の復習がおろそかになり、新規に獲得した知識は特に反復を繰り返し行わなければ定着に至らないにも関わらず、その復習が追い付かずに垂れ流しになるという事態が発生する。「そこそこ勉強をしているのに成績が伸びない」理由として、反復学習のスパンが伸びていることが多くの場合で発生しているのではないかと推察される。

これを踏まえると、復習の周期を短くするためには新規に学習する分量を減らすか、勉強する時間を増やすかしかないので、最終的に辿り着く結論としてはおおむね「出ない分野は捨てる」に一致すると思われる。捨てるべき分野を記載している書籍は少ないが、ここ10年程度の出題傾向であればQBにデータがあるので、それを見ながら検討する。

 

・「勉強部屋」システムが優れている理由
弊学の優れている施策の一つに、
「成績優秀者も成績弱者もごちゃまぜにして勉強部屋を組織させ、弱者には優秀者の姿を見せながら追わせる」
というものがある。成績弱者は普段勉強をしないか、していても学習自体に上述のような問題点を抱えている場合がほとんどなので、どのような学習orどれくらいの時間でどれくらいのレベル(知識運用量)を達成することができるのかが分かっていないことが多い。したがって、優秀者の学習に触れる機会を強制的に創出することで「このような勉強をするとこのような学生になる」という具体的な学生像をつかみやすくなり、優秀者が継続して行っている学習スタイルを自分なりにアレンジして、ほぼ試行錯誤することなしに、効率良く学習を進めることが可能になる。「追われる方より追う方が大変」な理由はこのためである。同期(特に同じ勉強部屋の学生は全員が自分の師である)の支援にとても感謝している。この借りは到底返しきれるものではないけれども、本当にありがとうございました、という気持ちをずっと忘れないようこの記事を書いている。

 

国試対策の実際

・第3回TECOM模試~第4回TECOM模試までの間
国家試験の「偏差値32神話」はここ*6に詳しいが、模試返却時点で39.2あったので「理論上の合格は確信していた」。ただ一般臨床の正答率的がいまだに7割前後であることを鑑みるととても冷静でいられるはずもなく、さすがにまずいと思って勉強時間は増やした。ただ12月半ばも切羽詰まっていたわけではなく余裕を保ちながら惰性で勉強していたので(午前9時以降の起床、8時間以上の睡眠確保)、第4回模試までに顕著な成績上昇は見られなかった。
卒試を経て「皿回し」の重要性については認識していたので、サブプリントを何となく周回しながら苦手な神経・代謝内分泌・小児科・産婦人科分野を中心にQBを周回した。

 

・第4回TECOM模試~国試直前までの間
第4回模試の結果は偏差値40未満かつ必修落ち(159点/200点)。年明けから回数別3年分に取り掛かっていたので、国試の過去問との難易度の乖離に面食らった*7。一般臨床はここでひとまず7割にせまることができたし、偏差値の維持にも成功したのでひとまず安心はできたが、模試前数日間は詰めて勉強していたせいもあって短期記憶に頼ったものも多かったので、国試前2週間の勉強量はめいっぱいにした方が良いなと思った*8
この期間は既存知識の定着を図るか、まだ覚えきれていない知識(甲状腺がんの分類で細かいところとか、忘れやすい乳がんと乳腺症、葉状腫瘍、乳房外pagetの鑑別とか)を詰めるか、どちらが良いかについては一定の見解は得られなかったが、自分は後者を選択した。
先天性心疾患を捨てる、整形外科を捨てる、小児の免疫不全分野を捨てる、などは割と周囲でもあったメジャーな戦略ではあるが、むしろ国試本番2週間前以降(特に本番3日前以降)の短期記憶は十分運用に値すると思っているが、結局115回でそういった細かい知識が役に立ったかと言われれば全くありがたみがなかったように思うので、やはり前者の「既存知識の定着を図」り、他人ができる問題を確実に得点する能力をより確固たるものにする方が良いのかもしれない。国試当日は擦り切れるほどやったはずのサブプリントの内容を度忘れすることも偶にある*9ので、対策には余念がない。

教材は、クエバンの苦手分野を中心に毎日数十題をこなしつつ、メインの軸足を回数別(114,113,112回)に移しつつ、1日2ブロックを目安に解き進めていた。残り1ヶ月時間があれば、王道の国試直近6年分回数別の演習が良かったんだろうけど、やっている暇がなかったので3年分に省略した。

回数別を解く意味は、国試では「焼き直し問題」や、「プール問題」として、ほとんど同じ、もしくは全く同じ問題が出題されることがあるため、それらを確実に得点できるようにするという処にある。なんとなくでも一度見たことがあるというのは強烈なアドバンテージになる。

一方で回数別を真面目に頭から演習するというのは、現時点での知識で楽々解けるような、自分の成長にあまり繋がらない問題も演習することになるので、その分の時間が勿体無いと感じるならば過去問演習は後回しで良いのではないかというお気持ちもある。

王道とされる6年分(一説には10年分とするむきもあるが)ではなく、3年分に短縮して回数別演習を行なった。なお、この時の回数・ブロック別の得点率は以下。

 

112回

A 55/75 73.34%

B 82/100

C 52/75 69.34%

D 56/75 74.67%

E 77/100

F 59/75 78.67%

必修合格(削除問題により)

一般臨床222/300 74.00%

112回のボーダーは208/299。

 

113回
A 記録なし

C 記録なし

D 56/75 74.67%

F 68/84 80.95%

A、Cは何故か記録が出てこなかったが、確かボーダーは超えていたはず。この年は削除問題が多くボーダーが209/296と7割を超えた年だったが、問題は割と解きやすい組み合わせであった様に感じる。もっとも、ボーダースレスレであることに変わりはないのだが。

 

114回
A 64/75 85.33%

C 59/75 78.67%

D 55/75 73.34%

F 58/75 77.33%

必修:合格

一般臨床78.67%

易化したという巷の評判で有名だった年度で、確かに解きやすかったということを覚えている。既にクエスチョンバンク等で演習した公衆衛生の問題等も考慮に入れても、このレベルの点数を取ったことはないので、やはり解きやすいセットであったと思われる。

 

・必修対策について
必修対策は早めに始めるべきである。一般臨床と比較して問題が容易であるので、低学年時からでも取り掛かりやすい内容である。また臨床実習に即した問題(点滴装置や注射の種類や方法についてなど)が増加しており「過去問で見たことがある」ことが重要である。特にQB必修の画像問題は必ず解いておかなければならない。

また症候論は非常にボリュームの多い分野ではあるが、「知っているか知らないか」というフラグ問題も多いので、各疾患の復習も兼ねて低学年時より触れておくと後々の負担が軽減されると思われる。

その他、medu4の必修対策講義の内容を友人からちまちま聞き及んでいたが、洗練されており直前期の復習としては有用であるように思われた。クエバン必修を解くよりもミニマムにまとまっているような気がする。

 

合格基準について

ボーダー推移はここhttps://w.atwiki.jp/594or2/に詳しい。

近年のボーダーインフレに伴って「偏差値32神話」、いわゆる厚労省は本番当日の偏差値32をボーダーとして合格ラインを設定している説が崩壊しつつある*10ので、それよりは5-10点以上高い点数で安定できる必要があるということになる。難易度にもよるが、概ね7割(一般臨床で210点)を目指して当面は学習を進めていく必要がある。

 

模試の結果・推移

受験した模試は以下の通り(結果は後日追記)
・第1回TECOM模試
・第3回TECOM模試

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・第4回TECOM模試

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※第2回TECOM模試については卒業試験後すぐの締め切りであったためモチベーションが沸かず未提出となった。

3回以降は母集団の中での位置把握のために受験しておくべきであると思われる。

また模試を受けた層と受けていない層で差が出ることは避けたいので、その意味でも受験することは有意義である*11

 

■模試に関して ※2021/08/14 追記

テコム模試
全4回。父母会から受験料が下りている。テコ1・テコ2の成績は不問で良い。難易度はテコ3は国試本番レベル、テコ4はアドバンスドで回数毎に難易度を上げながら関連問題が出題される。国試直前1月のテコ4の成績は国試の成績と相関するらしく一般臨床の偏差値39以上が目標。

 

メック模試
夏と冬の2回あって受けるか受けないかは自由。夏が6200くらい、冬が7800人くらい受けている。(テコ3 5800、テコ4 7800) 
難易度高めらしい。問題自体は直近の過去問からほどよくインスパイアされてて質ははいいし、解説も直前期にちょうどいい量なので余裕有れば受けていいとのこと

 

MM模試 
113回対策では直前期に難易度高過ぎる問題出して不評だったらしい。114回対策の受験者は1800人くらいだそう。過去問の改題がメインで簡単めだけど良問が多かったらしい。しかも本番と同じくらいの難易度だったらしいが他方によれば115回対策では難易度が乖離していてゴミだったとの情報あり

 

追記

国試後にM1の組織細胞生物学の講義にお邪魔したんだけど、普通にあやふやなところは多くて、しかも国試にはおそらくこの先も当面出ないであろう内容が半分弱あって、すごくアカデミアを感じた。

 

弊学のスローガン「国試をものともしない」は確かに達成されているし、その上で国試頻出の臨床的に重要なポイントも過去問を引用しながら端的に示されていて、やっぱりbest prof.らしくよく練られたパッケージであると感じたが、同時に「やっぱりここは予備校じゃなくて大学なんだな」という感想も新たに抱いた。

 

当方のような不勉強な学生からすると、6年間を通じて形の上では毎日大学に詰める必要があるので、大学とは言いながらさながら予備校の様相を呈しているなと感じられるわけだが、講義や教材自体は予備校のテキストのように、ミニマムに集約されていたり、重要な項目順に並んでいたり、参照しやすいような形で類題と解答解説が一対一で丁寧に掲載されていたり、といった配慮はないので、全部終わってみて、やっぱりここは予備校ではなく確かに大学であるんだなと実感させられた。

 

そもそも授業について行けてないから*12、どの知識が重要だとか、どの知識はアドバンスドだとか、そういうことがよく分からないし、考えているうちに面倒くさくなってきて、過去問をチラチラ見ながら場当たり的に定期試験を乗り切る方が楽だし都合良くなってしまうんだよな、とは思った。

 

結局いつだって欲しいのは、なんでも載ってて学問的に"正しい"分厚い資料集より、鶏並みのストレージしかないお前向けの常識集*13、なんだよな。

日本医事新報社 on Twitter: "【Special Essay】仲野徹 大阪大学医学部病理学教授「医学部を目指す君たちへ─医学に興味を持てますか?─」(日本医事新報特別付録 医学部進学ガイド「医学部への道2022」)|Web医事新報|日本医事新報社 https://t.co/A4Ldt8o715"

まあ「医学興味ないのに医学部来んなよ」という指摘*14はぐう正として甘んじて受け入れるけど、「それでもなんとかしいや」と言って「免許=ステロイド論」を提唱して成績弱者を叱咤激励して回っていた某教官の主張*15はやはりmake senseである。

 

さらに追記(メンタル的な話)

満を持して、同期の記事が世に送り出された。症例としてより参考になるし、読んだら元気が出ると思う。

低体温以下の偏差値(29)から2ヶ月で医師国家試験に合格する|alexium216|note

この記事の最も重要な記述を以下に引用する。

人生には正解はいくつもある。そう、たかが試験なので落ちてもまた来年やればいい。周りが受かって自分は落ちたからって自◯とかする必要は全くない。人生に正解はないのだから

記事末尾に記載のあるこの一説は、明らかに矛盾していて、人生には「正解がいくつもある」と言っておきながら、3行のちには人生に「正解は無い」ことになっている。

まあそういう揚げ足取りはさておき、こういう思想が担保された環境は psychological safety という言葉で表現できるらしく、その重要性について主張している知識人を幾人か見かけた。そういう記事を何件か見る様になったということは、やはり薄々safeではない空気を感じているんだとは思うが、「国家試験は合格率90%である」という事実を声高に叫び必要以上に煽る輩が多すぎて、受験する人間がガタガタ震えて試験に臨むのは当然ながら、外野も「当然合格する」ことを期待してくるし、受からなかった奴を「ヤバい奴」扱いする風潮が出来上がっており、受験生にとって不要なプレッシャーになっているし、たかが一ペーパーの結果で人間を評価しようなどという思い上がりに、ほとんどの人間が気づいていないことにも問題があると思う。

結局、留・浪で思い悩むことは微塵もないし、くだんのペーパーだって、何度か試験をやり直したら合格者下位10%弱くらいは入れ替わる訳で、不運ながら合格しなかった学生に対してあまりにも当たりが強すぎないか、と思うのである。あいつはヤバい、自分はヤバくない、ということを再確認し、自分のアイデンティティを相対的に保つための方便として用いられる「国試は受かって当然だ」には突き放した冷たさがある。そして多くの受験生がそう思っているこの世界に生きづらさを感じた2020年度があった。

*1:実際に狂った

*2:偏差値が体温くらいあれば受かる

*3:某大学の先生も「過学習」という造語?を使って説明しており合理性に感動したが、そのTweet多分消えた笑

*4:決められた問い方しかできない、決められた解き方しか問われない、という意味で代々木ゼミナールの師こと荻野暢也先生がこのような試験を「箱庭」と呼んでいた

*5:荻野氏についてはhttps://dic.nicovideo.jp/t/a/接点t に詳しい

*6:

https://w.atwiki.jp/594or2/pages/17.html

*7:TECOM模試は第1回が基礎、第2回が標準、第3回が国試レベル、第4回は予想+アドバンストという構成になっているらしい

*8:実際に前日を除いて1日のトータルの勉強時間は15時間以上ではあったと思う

*9:右と左、上と下を間違える、等、いわゆる国試せん妄

*10:そもそも神話というものは人間が勝手に作って壊すものなので、神話が崩壊しない保証はどこにもないのだが

*11:しっかり復習をするという前提はあるが

*12:ついて行く気もないわけだが

*13:所詮手際良く解けるように作られた箱庭の中でしか生きっ…生きていけない解法集

*14:それはそう

*15:学問に長けていたり成績優秀であることは成績弱者の生み出される背景や過程を理解していることの必要条件でも十分条件でもない

中型自動車運転免許を取得した【普通AT限定(準中型AT限定)から中型免許】

 

もくじ 

まえがき

もうだいぶ前の話になるが、中型自動車免許を取得した。バイクではなく四輪の、である。「バスを運転したい」という長年の夢をかなえるための大型免許取得。この第一歩を晴れて踏み出した。

 

普通AT限定からだと一気に合宿2週間で大型免許は取得できるのだが、それだと単純に面白くないので、中型を挟んで2回合宿することにした。単純に2回に分けてもほとんど合宿費用が変わらないし、2地域を合宿できるので周辺の観光目的という合宿の最大のメリットをさらに深められるという思惑もある。

ともかく、中型免許取得に向けてまずは京都は峰山DSに入校。交通費は15000円まで現ナマで支給なので、交通費収支黒字を目指して第一夜、鍛冶橋駐車場からさくら交通@ライナーで京都駅を目指す。

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 コロナ下だと出発表示器上は運休が目立つが、次々と各方面行きバスが入線してくる。待合室は密を避けるため入場制限をしており、室外にだいぶ人があふれている。f:id:series189:20201118112325j:image

 京都まで2060円。1週間前に購入したが、もうちょっと待てば1900円で購入できた。京都には定刻7時前に到着。山陰本線と京丹後鉄道を乗り継いで峰山駅へ。

 

教習内容のふりかえり

案外この手の取り方をした記事はネット上探してもなかなか出ていない。AT限定で免許を取得した面倒臭がりの人がそもそもの話中型を取ろうとは普通思わないし、つまり需要もないので、記事になっていない。

AT限定解除しようとすると都内だと10万弱かかるので、合宿で中型を取得してしまうというのは一つ手ではないかと思う。事実そういう目論見もあった。合宿費用は16万で、税込み176000円。f:id:series189:20201117163758j:image

 

・1段階1時限目

人生初のMT車大関門といわれる半クラ・エンストだが、今回は危なげなくクリア。中・大型のディーゼル車はパワーがでかいので普通車に比べるとエンストしにくい仕様になっているらしい。普通自動車でMT免許を取得した同期曰く「最初から中型に乗っていたら余計な先入観なしに乗れるし、普通車と中型じゃちょっと性格が違う」そうです。今日の課題は2速→3速の変速時に間違って5速に入れちゃうことくらい。

・1段階2時限目

調子に乗っていたらエンストした。クラッチを変な足で踏んでしまったので、足を組み替えようと思ってクラッチを離したらミッションを繋げっぱなしでエンスト。2回目は右折中にシフトチェンジを失敗しエンスト。S字クランクは特に問題なく消化。

・1段階3時限目

エンストしなかった。坂道発進、路端停車。特に問題なく消化。

・1段階4時限目

シミュレータ実習。SEGAの筐体を使って制動距離について学習。すぐ飽きた。

・1段階5時限目

隘路。手前過ぎて4回中3回は切り返した。車体(前輪)が枠の中心に来たら旋回する。

・1段階6時限目

中型所定のカリは消化したのでここから4時限は習熟運転。路端発進のケツ振りが怖いので練習。ステアは1回転半でじりじり出る。ポールは油断するとすぐ離れる。結構寄る。

・1段階7時限目

走り方を修正。2速発進時に半クラッチのみで発進していたが、アクセルを踏んで1000回転まで回してからクラッチを徐々に離して発進することにした。3速は基本的にエンストしないので、2速→3速はクラッチを踏んで数秒かけてゆっくり変速してからアクセル。3速で交差点回る時とかエンストすると思ってクラッチ踏んでたので、その辺の感覚を修正できたのは良かった。

またクラッチが動作するまでには多少タイムラグがあるので、クラッチ踏んでからすぐシフト入れようとすると硬すぎて入らない。ガチャガチャやって入らないと実際焦るが、3速は相当低速でもエンストしないので、落ち着いてシフトアップすればよい。教習官によって指摘してくれる人としてくれない人がいるので、MT初学者にはやや苦しい。

・1段階8時限目

この日も習熟運転。発進時確認は5点、進路変更時は3点。

・1段階9時限目

習熟運転最終日。

 

1段階修了検定

ぶっちゃけAT限定所持者のための4時限は要らないと思う。目立った指摘もなく合格。

 

・2段階1時限目

2段階は6コマしかないのに内容が重い。余裕のあった1段階とは打って変わって盛りだくさんの内容である。とりあえず路上に出て走行。特に問題なし。

・2段階2時限目

路上に出て排気ブレーキを体験。やってみたかった動作の一つ。

すぐに場内に戻り縦列駐車と方向転換。縦列はおおむね作業で、側面のあおりについている中心のポールと、路上の最終ポールが一致した位置で左全開で切り、右のサイドミラーで後方のポール群の一番端のポールが自車荷台の右端に見えたらハンドルをまっすぐ向けて後退、そのまま右の軽油タンクが駐車スペースの枠を横切ったら右いっぱいに切って入庫。あとは後方50cmに合わせるだけ。

この深視力50cmがかなり曲者で、正直運ゲー

・2段階3時限目

準中型車を使って荷物1.5tを積んだ時の挙動を確認。準中型は英語でquasi-medium というらしい。トヨタのダイナMTが教習車だったけど、運転しやすすぎて運転席で泣いていた。俺は一生準中型について行く。余った時間で縦列駐車方向変換。夜間教習だったので(言い訳)、出来はお察し。こんなんで本当に合格できるのか?!f:id:series189:20201117163501j:image

・2段階4時限目

他の人と路上。危険予測の学科とセットで、後時限でドラレコの録画を見ながらアセスメントする。このコマはそれの材料づくりのコマ。

同乗者もAT限定からの学生だったが、ミッションのつなぎ方に難ありで、変速時にガックンガックンしていた。それを見ると、1段階7限のコマでミッション練習をしっかりやっておいて良かったなと思った。

変速ショックを感じるのは回転数と合ってないことが原因なので、①シフトアップした後クラッチを早くつなぎ過ぎない②半分くらいクラッチペダルをホールドしながらアクセルをふかし回転数を早めに上げながらクラッチペダルを戻してギアを繋ぐことで解決する。

どれくらいクラッチ踏んだら繋がるのか、どれくらいゆっくりになったらエンストするのか、あたりは失敗できるうちに限界を攻めて確認しておいた方が、変速ショックの少ない運転やエコ運転につながる気がする。

・2段階5時限目

危険予測の講義。例の如くSEGAの筐体を運転して終了。

・2段階6時限目

見極め。路上は楽勝で、鬼門は場内。

左からのバックは左ドアの下方のガラスから縁石が若干見える位置まで寄せてからバック開始。ステアを早く切りすぎると後輪が縁石に乗っかるので(脱輪しなければよいので、減点ではない)、切れ角をちまちま調整しながら縁石を触るようにして回る。バック前の寄せが足りずに右前が縁石を超えないよう右側のミラーも見つつ、後退する。出る時は左前を縁石に乗せないように、右後ろを脱輪しないように、気をつけて脱出。

脱輪等が採点されるのはこの方向変換だけなので、これが終わって仕舞えば、あとは50cmガチャなのだが、ダブルキャブでの後方間隔は辛いと聞いてたとおり、マジで見えなくて辛かった*1。2列目の椅子と椅子の隙間から、荷台の後方あおり左端についているポールから最短距離の任意のガレージポールの内側に寄せていって80cm程度、そこから30cmを攻める。ほぼ運じゃねーか、って事で明日の強運に期待したい。まあ最悪ポールに当てなければ-10点で検定継続だし、合格点が70点なのが救いなのかもしれない。本日の後方間隔は83cm、32cm、47cmで正答率66.7%。

 

卒業検定

ネットの中型卒検記事を見ていて縦列の検定にあたらなかったのと、教習内で方向変換の練習がほとんどだったので、基本的には方向変換だろうと思っていた。

本日の受検者は自分だけ。やっぱり当日は右バックで、そのあと後方間隔50cm。ダブルキャブでの検定だったので「しまった〜」と思っていたが今日は25cmで一発クリア。まあ10回以上練習したしね。右のポール*2も見つつ難なく停車。

場内後に路上パターンと路上後場内のパターンがあるようだが、本校は前者なので、後方間隔でポールに当てるとその時点で検定終了となってしまうので、最悪攻めずに減点で済ませても良いかなと思っていた。

路上では長めの信号待ち中にミッションつなぎっぱなしなのにクラッチペダルを離してエンストした*3。エンジンを切る順序も間違えてバックに入れてクラッチ戻したので勝手にエンジンが停止した*4。普段やらん事を試験だとやるんだよなあ。

検定終了後は所内に戻ってから結果発表。無言で所内に戻り*5、合格を頂きます。隘路での中大型車との並走、左折並走時のオーバーハングの注意を受けたが*6、停止中のエンストも減点対象ではなさそうで、危なげなくクリア。

全8日程をストレートで消化した。大型免許取得に向けて、まず第一歩である。

*1:昨日はシングルキャブ

*2:3本目が50cmの目安

*3:ニュートラルに入れたと勘違いした

*4:再始動はせず正しい順序を口頭で述べやり直しした

*5:めちゃくちゃ不自然

*6:指摘としては全教習を通じて初

【好きなレンタカー】アイシスで車中泊【アウトドア】

 

もくじ

 


まえがき

だいぶ前に発売終了になってしまったトヨタのミニバンのお気に入りにアイシスがある。

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上位モデルのプラタナはエアロ等の都合で3ナンバーだが、ベースグレードは5ナンバーで、取り回しもしやすいミニバンの代表格だったように思う。「ノアもヴォクシーもセレナも結構でかいし、もうちょい小さいサイズないの?」という需要に十二分に答えたブランドだった*1。「ISIS」という車名上、世界情勢を鑑みてヤバすぎるネーミングだったこともあるかもわからない*2
どの辺が良いのかアイシスについて書いていく。f:id:series189:20210114002550j:image

 

地方のレンタカーでアイシスに乗る

新車を取り扱ってる比較的大きいレンタカー屋ではなく、中古車を取り扱ってる地方の個人のレンタカー屋なんかで、ミニバンサイズでぼちぼち検索ヒットするのがこのアイシスなのだが、使い勝手が本当に良くて気に入っている。道内周遊4日間(YMSレンタカー)や、福江島2日間(チャンスレンタカー)で大変お世話になった。前者で2Lプラタナ4WD、後者で1.8LFFをあてがわれた。
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ふかせば走るし、山もグイグイ登る。1.8L FFモデルは4速ATなので高速乗った時にエンジンがうるさいのがマイナスポイントだけど、CVTなので変速ショックも少ないし、乗り心地は上々。2Lプラタナは7速AT*3でパドルシフトがついていた*4
小回りもきくし、車体が小さいので、運転していてストレスないのが良いところ。中古だからレンタル代が総じて安いのも特筆すべきメリットである。

 

神懸かり的なシートアレンジで車中泊する

発売時にもコマーシャルされていたのが完全にフルフラットになる後ろ2列*5と、ツータッチで簡単に収納できる3列シート。これの使い勝手がとにかく良い。5ナンバーサイズで大人2人が余裕で寝れる座敷が完成し、居住性が高い。
なお予定ではこいつに大人3人で車中泊しようとしていたが、その余裕はなく、自分が運転席から助手席に足を投げ出す格好で寝かせられた*6。4WDモデルでもシャフトが通るトンネルはあまり気にならなくて(というかあったっけ?)、3人で2晩寝た。

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寝袋は各自持参で、北大同期の家にあった毛布を数枚積み込んで、後ろ2列に敷いて段差を解消して寝た。
ちなみに車中泊仕様の後席フルフラット以外にも、助手席タンブルとか、2列目収納で広大な荷室出現とか、ほかにも使いこなせないほど色々な使い道がある。後にも先にもここまで座席の弄り甲斐があるのはアイシスだけではないかと思う。

 

センターピラー内蔵のスライドドア

乗り降りがしやすいというのもあるし、アウトドアで解放空間を演出できる。単純に左側のデカすぎる開放空間が他車にないってだけで推せる。リアゲートを開けておけばもはや完全に屋外である。

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製造終了しちゃったのが惜しいけど、2017年まで製造されていたので、比較的新しい玉がまだ出回っているはずなので、今後のレンタカーでの出物に期待したい。シエンタじゃ手狭だし、プリウスαはワゴンじゃねーか、ってことで、メーカー的にはVOXY・ノア推しなのかなと思う。まあVOXYもめちゃくちゃ走りやすいし車中泊もできる車ではある*7f:id:series189:20210114002447j:image

*1:当時の競合車はウィッシュとかガイアだったと思うけど「スライドドア・小さめ・3列使える」を満たす車となるとこのアイシス以外ほとんど該当しなかった。それで、実家の車も乗り換えでアイシスになって、かれこれ10年弱は親父が乗り回していた。痒いところに手が届く車、といった感があるが、結局後継車はなかった((シエンタプリウスαなどに統一

*2:一応由来はエジプトの豊饒の神イシスから来てるらしい

*3:スポーツシーケンシャル

*4:使いどころがない

*5:シートの構造上段差が多少発生する

*6:小さいので

*7:現行モデルで試運転・車中泊済み

総合旅行業務取扱管理者試験に合格した

表題のとおり当該試験に合格した。f:id:series189:20201123143542j:image

 

もくじ

今の処使い道は無い

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旅行業務と一口に言ってもさまざまな分野があるが、その全範囲を監督することのできる資格を手に入れた。詳しく知りたい人は雑ですまんが

 

平成30年度試験で単科落ち→再試2度延期で合格が遅れた

初受験は平成30年。試験は4科目。「旅行業法・約款・国内実務・海外実務」のうち、国内実務領域が不合格になっていたので、翌年の再試を申し込んでいたが、これが天候不順、新型感染症、等々で延期に延期を重ね、2年越しの受験とあいなった。

時刻表検定が廃止になったのを契機にオタクが受けだした、という経緯もちらほら聞かれたが、自分もそのタチで、本邦の鉄道がオワコン化してきたというのもあって海外志向が強まり、基礎教養も固まっていたので実力試しがてら受験するに至った。

実務2科目はまあまあモチベ的にも宜しいのだが(以下に抜粋)、

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業法と約款、特に業法が面白くなくてモチベ的に非常にだるい。

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それでも普通の国家資格らしく過去問通りの出題なので、無限に広い分野をまんべんなく学ぶというよりは、過去問ベースドなスタディで十分対応できるものである。

単科落ちした場合、合格した方の科目は1年間科目免除権が与えられるが、業法・約款は合格した場合でも再度受験が必要である。

合格点は各科目で6割以上で、総合点で6割を超えても6割を下回る科目が存在する場合、合格しない。しかし業法・約款で不合格になる人は単純に対策が足りていないだけなので、基本的にこれで不合格になることはない。

過去問は以下で公開されている。

 

国内実務不合格の理由

投資をケチって古いテキストで勉強していたせいで2年前の航空運賃改定に対応できなかったこととか、九州新幹線の新規開業で乗り継ぎ割引が廃止されていたことを知らなかったことなど、時事ネタのアップデートができていなかったことが原因で、「国内で知らんこと最早ないでしょw」とナメプしていた所為である。

JR時刻表通読など日常的にしている人ではあるが、5年おきくらいにしかデカい時刻表は買わないので、再試対策時に色々様変わりしているのを目の当たりにして、これは不合格でも仕方がないな、となった。

自己採点はダルくてしてないけど、試験中は合格を確信していたし、試験前に既に合格を確信していた。

 

対策について

ユーキャンの比較的新しめの対策本(1~2年落ち)をメルカリで買って通読して、過去問3年分解く。実務は5年分解いて基礎教養を強化する必要があるが、過去問で出現した選択肢上の地名やコンテンツに関する出題が次年度以降でなされることが多いので、選択肢吟味もしっかり行う必要がある。この辺りは少し面倒である。対策本が高くてだるい。受験料は良心的なので何回か受ける or 総合国内ダブル受験も良いと思われる。

最悪教養が無くても、土地に関する出題は1問たったの2点だし、国内実務なら運賃計算・運賃ルールなどの基礎、海外実務ならセンター英語+業界単語・マイル計算など*1が分かっていれば合格点は取れる。したがって、有資格者であるからといって世界地理・世界史に詳しいとは言い切れないところがこの資格の悪いところ*2である。あくまで実務として運用される資格の側面が強い。

初学者の場合は安定して合格するためには3週間~1カ月は丸丸かかると思われるが、初めから単科落ち覚悟で2年計画する場合は2週間ごとくらいで対策できると思われる。高校・大学までに培ってきた基礎学力*3に左右される部分もあるが、それほど難易度の高い試験ではないと考えられる。ただし合格率は1割前後*4なので、数年前に取得した危険物乙種4類試験と比較するとだいぶ対策時間も難易度も上がる。

試験時間はかなりカツいので、考えている余裕はほぼない。条件反射でアウトプットできるよう反復して定着させる。このあたりも実務重視の性格が表れていると思う。

今後

残念ながら、今の処使い道は無い。

*1:CTMチェックとか廃止されたんだっけ?もう分からない笑

*2:趣味教養界隈にとっては

*3:英文読解、論理、社会科等

*4:年による

2020秋 福江島 1泊2日

 

0日目(東京駅出発〜)

15:00 東京駅八重洲南口→成田空港T3

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THEアクセス成田・東京シャトルなどが統一されてできたエアポートバスTYONRT。

JLにマイル積算できたような気がしてたけど違ったっけ…車内改札では出来なかった。

 

16:40 成田空港T3

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留め置かれる機材たち。 この時間稼ぎ時なのに…。f:id:series189:20201027164234j:imageこの通り17:30で最終便。感染症後はじめての成田だけど、減便事情を知っていたとはいえこんなボード見せられると面食らってしまう。

17:30 GK517 東京成田→福岡板付

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2時間20分のフライトは定刻で福岡着。

本当はJALの減額マイルで飛ぶ予定だったけど、春のニュージーランド渡航が没になって、その時手配してたジェットスター便の払い戻しがバウチャーだったので、どうしてもジェットスターで消化しなければいけない事情があった。LCCの中でもダントツに安いし個人的には好き方なので、国内線LCCを選ぶとほぼ必ずジェットスターになってしまう。

福岡空港からは地下鉄で祇園へ。

とりあえず福岡に来たら1食目ラーメンの傾向が強く今回も例によってラーメン。その後もつ鍋と連戦。酔い覚ましに夜の福岡をとぼとぼ歩いて、博多港FT2。

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フェリーには大浴場はなくシャワーのみなので、博多港併設のスパという選択肢もありかもしれない(平日で900円する)。22時半には乗船開始なので、出航までの1時間半でシャワーをとっとと浴びてしまった。ターミナル1の横のファミマでつまみを買っていけばよかったとちょっと後悔したけど割と眠かったので、出港後すぐ就寝。

 

福江島1日目

ぐっすり寝て福江港入港。港から徒歩3分のチャンスレンタカーでアイシスを借りる。2日で13000円也。釣具を揃えたらコレを駆ってまずは山越え、福江島西側の荒川港へ。

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福江には釣りをしに来たわけじゃ無いけど、結構旅程をガバガバにしておいたので色々レクリエーションの時間は取れることになった。自分はこれが実質初釣りだったので、本当に良く釣れるここでデビューできたのは幸運だった。それくらい荒川港は釣れた。釣り方は同期が教えてくれたし、アジも捌いて刺身にしてくれたし、入島してすぐブチ上がってしまった。

午前中は丸々釣りで潰れ、昼食は福江中心部に戻って五島牛

r.gnavi.co.jp

ヒレ150gで4700円。満足。ちな大盛りにすると100円追加で相当量のコメが食える。牛丼、豚等を各々注文しいずれも評価は上々。

昼食後は島を南下して富江へ。途中香珠子海水浴場が気になって寄った。かなり綺麗なビーチで気に入ったんだけど、ここに限らず五島のビーチはサンゴが打ち上がっているので裸足で歩くと結構痛い。石垣で同期が足切ったことがあって、ワンチャンこっちでもありそうだなと思って、サンダルは履きっぱなしだった。はじめての沖縄で海の青さにも驚いたけど、福江の海も相当綺麗で、沖縄よりもマイナーな行き先だし夏福江は全然アリかなと思う。人工ビーチより天然ビーチの方が落ち着くのは自分だけかな?どうだろう。

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さらに南下して「ここをキャンプ地とする!」ことさんさん富江キャンプ村に着弾。今回は定員名のバンガローに1人追加の6名を収容した。冷蔵庫・キッチン・トイレバス別で普通に気に入った。こういうところは結構虫の出入りが多かったり埃が溜まってたりする宿舎が多いけど全然そんなこともなく、取り越し苦労になった。まあ自分一人なら気にしないけど人連れて旅行するときはこういうの結構旅程の出来(満足度?)に響くからね。

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バーベキューはサザエ・五島牛等の食材を用意してくれるプランで、道具代コミコミで宿泊料は5514円。まあ男6人だと物足りなくて肉は少し中心部のダイキョービッグバリューで追加で購入したけど、概ねこれで十分量が用意される。至れり尽くせりで本当に良いなあ。f:id:series189:20201029191425j:image目の前は浜辺だし、控えめに言って最高すぎる。五島コンカナとか、中心部でホテル取らなくてマジで正解だったな。

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午後は井持浦教会、大瀬崎に寄りながら玉之浦・大宝の港で夕釣り。入れ食いでオキアミがなくても小魚が釣れる。でももうこの頃にはデカい魚にしか興味がなくなってきて、小アジが釣れても「チッ…雑魚が…」みたいになってた。人間は欲深い生き物だ。ここでも死ぬほど釣れた。

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日没後はBBQでやりたい放題やった。アウトドアは素晴らしい。

 

福江島2日目

朝6時半に叩き起こされ荒川港での朝釣りに連行される。クソ眠㌠すぎて車内で寝てた。どうやら同期はあさりでイカ釣り上げたようだが(寝てて見てなかった)、餌がデカすぎてイマイチ魚は釣れなかったらしい。でもイカ釣って満足してたんで、出来は上々って感じなのかな?もうちょっと釣り勉強しようと誓った。まあ俺は寝てたんだけど。

バンガローに帰ってきてイカを捌いて丸焼きに。これがクソ旨で転がった。f:id:series189:20201029185345j:image

 

チェックアウトして向かったのは福江島東側の堂崎天主堂。有形文化財に指定されている。

https://www.instagram.com/p/CG7DGGYMQDB/

同期と科学教の信仰者で良かったな〜みたいな話をしてた。五島の歴史は弾圧の歴史、みたいなところがあるので、見た目麗しい教会群でも実態は壮絶だったりする。教会を見て、また海外旅行を…と逃亡欲がうなぎ登りである。「五島にGoTo」とか激寒ギャグ言ってないでとっとと海外行きて〜長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(2018年7月登録)2020年10月29日 福江島 堂崎天主堂



でもって、名物五島うどんで締めることになった。f:id:series189:20201029190546j:imageあごだしと麺つゆ卵の2種のつけ汁があったけど後者は明らかに反則だよな。おいしくないわけがない。当然の如く優勝。

r.gnavi.co.jp

 

少し車を走らせて鬼岳園地へ。

本当は昨晩、ここにある天文台に来る予定だったんだけど、天気が悪くて天体観測出来なさそうなので諦めた。夜間はガイドツアーがあって面白そうだなと思ったんだけど、天気のことなので仕方がない。

日中だったんで福江空港もはっきり見えて、長崎からのORCのDH2とかANAの福岡行きDash8が離発着するのが見えた。金にものを言わせてじゃんじゃん往復するのも社会人になったら良いかもしれない。というかむしろフェリーでもたもたしていると日が暮れてしまうな

五島コンカナ王国内にある鬼岳温泉の日帰り入浴は本来は11時〜22時(営業23時まで)だけど、感染症の影響で15時〜21時の営業。14時40分頃早めに押し掛けて長風呂してたら案外時間が圧して、車を返してすぐ乗船となった。

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帰りは九州商船の長崎行き最終便。16時50分発で3時間かけて長崎港20時というダイヤ。学割でわずかに2010円、普段は基本的に予約が出来ないけど2等座敷は埋まることもなさそう。天気が良ければ甲板から日没が見られるけど薄曇りで断念。

長崎大波止には20時定時着。

PCC-OSCEを1夜漬けで乗り切る方法論

弊学では、最後の卒業試験が終了してからわずかに3日後にPCC-OSCE本試験が設定されている。当該試験を終えてみてのフィードバックを書いていく。紀行文目的で開設したのに、脱線もいいとこである。

 

もくじ

 

 

まえがき

守秘義務を厳しく設定しており、SNS等でこういった形で世に問題や関連情報を漏出することは固く禁じられている。したがって具体性のある内容については体裁上触れることができない*1

当日は機構*2の監督者から「あれは忘れろ、これは忘れろ」と強く念押しされたが、憚らず言えば、暗記を生業とする者らに「試験を終えたらとっとと忘れろ」というのは、自己矛盾が過ぎる。

 

対策とその実際

対策は以下の師のページをベースにするのが良かろうと思う*3。十二分すぎる丁寧さである。このような記事を書いていただけるととてもありがたいし、今後もどんどん増えてほしいと思ってゐる。

時間配分が肝であることは確かで、結局のところ12分+4分をどう分解するかという話に終始するわけであるが、それは、師のページに

ただ、この試験、評価が不安定なような気が自分はしているので(漠然と)、そんなに練習しなくてもなんとかなることはなんとかなると思います。鑑別!1st impressionで確認するなんてしなくても国試勉強していたり、病棟実習で患者さんの話聞いてたりしていれば大丈夫だとは思います

の如く書いてあるとおり、どのような評価基準が設定されているのか、ということを探るに尽きる。当然ながら実際に試験を受ける中で、試行錯誤を行う*4ことで想起された基準はいくつか存在するが、守秘義務に抵触しそうなので明言は避ける。

 

また、試験前日のオリエンテーションにて配布される受験者資料においても、評価目安*5(合格境界基準についての言及を含む)が配布されるので、これによっても評価基準ないしは合格ラインの想起が可能である。その点で、PCC-OSCEはある種のゲーム性が高い、ということを指摘できる。

 

そしてそれをもとに判断した結果、師のページで指摘されているような

問診6分→診察6分、まとめ1分→報告3分

と云う配分よりは、

問診9分→診察3分、まとめ1分→報告3分もしくはまとめ2分→報告2分

が妥当ではないかとの結論に至った。これは勉強部屋の学生おおむねの総意である。

なお、これは、師のページにあるような

ここまで12分。問診6分で終わらせればわりといろいろ身体診察する時間ありますので、まず問診6分でできるように練習しましょう。ちなみにここまでが早く終わって時間が余れば、診察終了後の時間をまとめの時間に使用できます。1分位早く終わるといいかもね。

のような余裕時分を想定した時間配分ではなく、カツカツではあるが確実に合格できると思われる時間配分であることを併記しておく。

そして、合格ラインを達成するのに必要な対策は、弊学の卒試を乗り切った学生であれば、一日で十分可能である

  • 頭頸部・胸部・腹部・神経系の診察をマスターする
  • 主訴に対してどの領域の診察を行えばよいか分かる

試験においては鑑別診断も述べる必要があるが、学生同士で「鑑別診断、いくつ挙げられるか」みたいな競い合いを行ったり、特に深く学習したりする必要性は感じられない*6

 

ちなみに、機構のHP*7を参照すると、

なお、過去に公開された「第3回トライアルの公開課題シート」は、現在の出題方針に合致していません。

とある。その宣言通り、試験内容は全くこれと合致していない。堂々と合致しない出題方針を掲載し続けてあるあたり、やる気のなさが伺える。まあ逆に言えば、誰もが無理なくアクセスできる情報を集積して問題が作成されているということである。つまりそういうこと*8である。

 

ワイの雑感

個人的には、一般的に「試験」というものは「評価基準や出題内容を明らかにし、その対策を促すことで全体の質を担保する」ことが目的になっているのではないかと思っているので、評価基準も出題内容も非公開というのではどうしても対策も闇雲なものにならざるを得ない。その点で、CATOの主張する「臨床実習開始前の学生の能力を全国的に一定水準に確保する」という設立趣旨は未だ実現の途上であるように感じられる。結局、何も書けない。

*1:あくまでオープンソースなものに関しては

*2:公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構CATO

*3:守秘義務の範囲にチキって丸投げ

*4:例えば自分がある動作、発現を行った直後に試験監督者が評価用紙に何かを書き込めば、その動作や発言が評価のパラメータであるということが容易に想定される

*5:評価"基準"とは言ってない

*6:理由を述べると守秘義務に抵触する可能性があるので明言は避ける

*7:

*8:茶番

卒業試験の総括

もくじ

 

Twitter休止中の事情について

2020年7月はじめから、およそ4か月弱にわたってTwitterの閲覧を休止していた。大学6年間の低空飛行のツケで相当切羽詰まっていたので、入学以来初めてTwitterYoutube・ソシャゲ類をアンインストールして、あまり脇目を振らずに*1学業*2に注力していた。

突如TLから姿を消したので方々からLINE*3に生存確認が来て、この時はちょっとうれしかった。諸事情で2年前の秋にもTLから失踪したことがあったので、それも手伝っていた気がするが、今回も、ターニングポイントを迎えているということをお伝えして、各所から応援も頂いて、踏ん切りがついた。

この紀行は趣味のことだけ書いていくチャンネルにしようと思っていたけれども、学生生活最後に良い思い出が出来たので、自身の後学の為にも記録しておくことにした。

なおこの記事に関する質問事項はコメントぶら下げるかここ*4まで。この後はローカルな話題が続くので、ここでブラウザバックするか、あとがきや、Q&Aや雑談の頁まで飛ばし読みするのが吉。それと、記事の転載やリンクの配布は自由にしてもらって構わない。

 

卒業試験の総括

朝から晩まで電気がついている勉強部屋や、上級生からの引継ぎ資料(勉強の仕方、出題内容、対策等)のことを参照するうちに、自分の6年間の蓄積の無さ*5も相まって、卒試が「とてつもなくヤバいもの」である気分がしてきて、さすがにマズいんじゃね?と思うようになった。

 

でも結論から言うと、卒試は「ぼく(ら)*6のかんがえたさいきょうのしけん」でしかなくて、6年間の知識の集積度合を試す意味での「総括」の機能はそれほど高くない、言い換えれば、これまでの各進級試験・診療科別試験の「寄せ集め」という意味での「総括」の意味合いの方がしっくりくるな、というのが実感としてある。

よくある漠然とした不安、今回なら、「卒試はムズい」みたいな定性的な評価は、たいてい、不透明な先行きから醸成されるものなので、この場合であれば、卒試にはどのような対策内容が必要で、その結果どのような成績であったのかという量的な部分をある程度客観的な指標によって把握できるようにすることで解消できるはずであると考えた。しかしなかなかそのような文献にはあたらなかった*7ので、3ヶ月前の「あったらいいな」を本稿で取り扱うことにする。

 

ぼくのかんがえたさいきょうのたいさく

■まず卒試対策に必要な武器

  • 卒試過去問各科3年分(マルチメディア室で印刷 or iPad等にpdfをDLする)
  • Qassist サブプリント(Qassistの講義を購入すると付属している。優秀)
  • 友人
  • イヤーノート(辞書。一定レベルに体系化された知識がすぐ検索でき、ネット上の誤った情報や陳腐化したゴミ、ノイズを回避できる。通読することや、青・黒文字暗記の必要は無い
  • ポリクリで入手できる問題群(プレテストやポストテストが一種のプール問題になっている科目が多数ある)

よく言われるようなグループの過去問や、最新回数別国試問題集、標準外科学の巻末問題集、朝倉内科、ハリソン、他有象無象の資料は必要ない*8

卒試は「合格か不合格」のフラグでしかないので、「平均点レベルを取った」とか、「成績がどれくらい良かったor悪かった」とか、そういった定量的な評価には意味がない。「合格できたのか、できなかったのか」「卒業できたのか、できなかったのか」にしか本質的な意味がない。したがって、合格できるかどうか以外を議論することは正直言ってナンセンス*9であるし、 "良い成績" を収めようとしてあれもこれもと教材・情報に手を出すこともナンセンスである*10

 

■その他有用であるかもしれない武器

  • Anki(アプリ。PC版は無料。単語帳を統計的に管理してくれる優れもの。暗記作業の効率化)
  • 最新国試過去問(姑息的対策である)
  • 最新Group過去問(姑息的対策である)

繰り返しになるが、上述の各対策資料を用いても、合否には影響しない。

 

■8月初頭までに到達すべき目標

  • 各疾患に特徴的な疫学・原因・症状・検査・治療・合併症をそらんじることができる
  • 各診療科領域の解剖生理をそらんじることができる
  • 自分の暗記力とペースを把握していること

 

これらはQassistのサブプリント及びMedu4のテキストの穴埋めを利用することによって容易に達成できる。レビューブックを穴埋めする形式でも良いし、手段は何でも良い。クエスチョンバンクを処理することによっても達成することができる。

要点は、「理解している」ないしは「選択肢を見れば正答できる」ことではなく、「脈絡のない質問に対してある程度自分で筋書きできるかどうか」という点である。参考書を読んでいるだけだとなかなかアウトプットの機会に恵まれず、インプットの機会ばかりが増えて能力への過信を増長させる。

「鉄欠乏性貧血は女性に多く消化管の潰瘍や妊娠にともなう出血等によって鉄が不足しふらふらしたりスプーンネイル匙状爪Plummer-Vinson症候群とかなってMCV80未満で小球性貧血で鉄・フェリチンともに低下する。鉄剤経口投与で改善。」のように一連の流れを人の力を借りずにスムーズに暗唱できることが目標になる。「スムーズに」をもっと具体的に示すと「30秒以内に思い出すことができ淀みなく陳述できる」。成績が良い人たちを観察していると、知識が湧き出てくる感じだけど、成績不良の自分は説明しようとしても、「…あれ、なんだっけ」状態であった。これが7月初頭。

国試の問題を解いていると明らかに違う選択肢が多すぎて、適当に勉強していても「なんとなくわかる」レベルで解けてしまうことが多い。確かに国家試験の合格にあたってはそれで十分であろうと推察されるが、「国試半年前の9~10月に」「選択肢吟味に正確な知識が要求される卒試で」安定して卒業試験の合格基準を達成するためには、ある程度の負荷をかけながら勉強する必要がある。案外このレベルに到達することが難しい。

 

この何だっけ状態でフリーズしてしまう状況を脱却し、上述のレベルを達成したのは各科順次7月初頭~8月中旬にかけてで、卒試のスケジュールを考えると相当攻めた計画になった。ただ結果論にはなるが、そらんじることができるようになった後も、記憶を一定のレベルにとどめておくためにはメンテナンスが必要になる*11ので、知識を運用可能なある一定のレベルまで持っていくのは、早かろうが遅かろうが実はあまり関係がなくて、量的な情報が良く分からない*12まま「卒試=ヤバい」という感覚や、「お前はヤバい*13」という主観的な評価だけが先行していたのは精神衛生上あまり良いことではなかった。

尤も人に焦らされることでだいぶ楽に卒試を乗り切ることができた節はあるが、あくまで卒試は通過点に過ぎないということも忘れてはならない。友人らも卒試中盤からグダり出したのを見て、ヤバかったのは俺の進捗ではなく、「良く分からない卒試像」であったと認識を修正した。

というか、そもそも、仮に4月頃にそれを達成できていたとして、その後忘れないための維持コストがかかるので、以降3ヶ月以上にわたって維持し続けることはこれまで学問に対して真摯でなかった人々にとっては土台無理であるし、それができていたら今頃苦労することもこんな記事を書いていることもない。みんな安心して欲しい。

 

■8月中旬(卒試①7日前)までに到達すべき目標

  • 卒試①~④の1~2年分が終了していること

 

この時点で必ずしも3年分が終了している必要は無い。また⑤以降の卒試を解く必要は無い。1か月後には卒試の出題内容は確実に忘れているからである(繰り返しになるが、卒試に出題されるような、限定的でローカルな知識を1カ月も覚えていられるようであればそもそも次元が違っているので、卒業に関して心配していること自体が間違っている。そしてその心配は全くもって無意味である)。

自分の周囲では早いと7月上旬頃からぼちぼち卒試対策が開始されていたが、無用に焦る必要は無い。焦るとすれば卒試対策ではなく、むしろ国試レベルの対策である。卒試対策は8月からで十分間に合う上に、大切なのは結局のところ長いスパンで見て役に立つ「基礎・基本」である。某進予備校のCMで基礎の基礎が怖いということを今日何度も言っておられた古文の荻野先生が思い出される。基礎が完成していることのメリットは計り知れない。「卒試は国試対策では乗り切れない」のは事実であるが、「国試対策なしに卒試は乗り切れない」のも事実である。

なお、1〜2年分が「終了していること」の意味は後述のとおりである。

 

■卒試①7日前〜前日までに到達すべき目標

  • 卒試①の各設問で頻出の解剖・生理を暗記していること
  • 卒試①の各設問の解説内容を暗記し、関連する知識を把握していること
  • 卒試①の各設問の外れ選択肢の知識を暗記していること
  • 卒試①に関するポリクリのプレ・ポストテストを解いて暗記していること

上述の通り、対策のコアは過去問である。各内容についてそらんじることができることが重要である。また、この期間に複数の友人と周辺知識およびその蓄積レベルを共有し、反復する。これが非常に重要である。

具体的には、ポイツジェガース症候群やクロンカイトカナダ病が頻出であることを確認したり、逆流性食道炎のロサンゼルス分類をなんとなく把握していたり、食道内視鏡切除の適応は、友人は拡大適応まで暗記していることを確認することである。明らかに合格しそうな友人はどの程度で理解を深めているのかを知り、追いついていない知識を埋め合わせしてもらうのが目的である。自分で勉強するよりも、優れた友人*14から教えられる知識の方が、体系的かつミニマムであることが多い。

ここで、ピロリ菌除菌後も発がんの可能性はなくならず、定期的な内視鏡検査が必要であることや、バレット食道はインジゴカルミンで染色することを知らなければ、卒試一問一答ノートを作成し、素早く簡単に反復できるようにしておく。人から聞いた知識やその場で納得した知識は案外脆いものであるから、少なくとも自分が凡人であることを認識しているならば、メモは作成しておくべきである。そして後で確実に目を通すメソッドを自分で確立しておくべきである。そのメソッドについては後述するH氏方式、いわゆる「黒塗りの教科書」が一例である。

これらの対話の過程で、グループ試験の情報や、最新国試の過去問まで手が回っている優秀な友人がトピックに触れてくれることがある。そのような機会に遭遇すれば逃さずキャッチし、ノートに掻き込んで反復する。

 

個人的にはH君の採用していた「黒塗り教科書」*15は大変に有用であった。以下は卒試の解説・選択肢吟味の過程で抽出された要素を一問一答化してノート作成し、それをipadで撮影したのち下線部を黒塗りにしたもので、これを毎日反復することで"カルチベート"していた。

特に臨床問題では症例を理解する手間が省けるので、大幅な復習時間の短縮につながる。過去問を周回するよりも、1周だけ十分に時間をかけて吟味を行い、信頼できるノートを作成して、思考過程を極力排除し、単純作業による反復によって暗記を行うという効率化を図ることによって、短時間で試験問題に習熟することを実現した。

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卒試後半からは部屋員からの希望もあり、電子媒体化(pdf化)して配布することになった*16

 

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たまに卒業試験の解説内容と市販のyear note等の書籍に主張の食い違いや誤りを発見してしまうことがある。そのような場合には必ず卒業試験の解説を参照し、市販の書籍に記載の内容は無視する。卒業試験は憲法であり、絶対に間違うことのない神々の思し召しだからである。

例年試験後に問題提起がなされなかった場合、誤った問題と解答がその後延々出題され続ける例もあり、悪質な場合、疑義を跳ねのけた非合理な正答が押し通される例もある。

 

■以降、各卒試前までに到達すべき目標

  • 卒業試験に頻出の解剖・生理を把握していること
  • 卒業試験の解説内容を暗記し、関連する知識を把握していること
  • 卒業試験の外れ選択肢の知識を暗記していること
  • ポリクリのプレ・ポストテストを解いて暗記していること

あとは卒試①に準じたルーチンを毎週ごとに繰り返す。記憶の定着レベルはおおよそ3段階に分けられると考えている。

  1. 自発的に、体系的に、そらんじることができる(暗記している)レベル
  2. 人から聞いたらわかる(リプできる)レベル
  3. 選択肢で並べられたらなんとなく誤答を切れる(把握している)レベル

それ以外を知識として扱うのには無理があると思っている(意思決定のために運用できないゴミには機能性がない)。すなわち、

  1. 2,3の選択肢でガチャ(分かってない)のレベル
  2. 日本語として認識できない(何も分かってない)

これらのレベルにおいては知識がない、もしくは機能していないことから、早急に介入が必要である。

辞書的には上段の3段階(ないしは後段の1. を含めた4段階)くらいをまとめて「記憶」とか「暗記」と定義できるであろうが、試験で運用できるレベルは上段の3段階であることは確実で、対策した結果として意味を成すのは上段の2段階くらいだろうと考えている。自分は中途半端な人間なので、意識して努力しないと上段の③のレベルまでしか到達できない。

 

各科目の講評

とはいえ、計画というものはえてして達成されないことの方が多く、実際その通り(一部計画倒れ)になったので、実現したかった理想と現実の乖離、あるいは卒試の実際について書いていく。

■卒試①
何がどうヤバいのかも分からずひたすら毎日ヤバいと連呼しながら過ごしていた。7日前までにすでに3年分を消化済み、①対策に絞ったのは7日前から。8日前は全く関係ない小児科の卒試を解いていた(今考えると完全に無駄である)。実際平均点も高めだが、この時期はマッチングとかぶってて意外と出来ない人もいる様子。画像問題対策が結構重要なので、クエバンの画像や、過去問の画像を見て慣れておく必要がある。同期のY山君がだいたい教えてくれたので、平均点丁度の8割弱獲得。本当にありがとうございました。


・消化器
過去問3年分で十分であるが、食道がん胃がん内視鏡の拡大適応とかもイヤーノートで学習。平均点もボーダーもそこそこ高いので、人が突っ込んで勉強している箇所はよく教えてもらって、レベルを合わせておく。同期に一番助けられたのはこの回。
・上部
 ポリクリのプレ・ポストテストを追加で学習する。
・下部
 ガチャ。ポリクリのプレ・ポストテストを追加で学習する。必修講義で強調している内容はほとんど出なかった。意味が分からない。国試レベルの知識で突入。
・肝胆膵
 過去問を5年分見ると満点近くとれるという前評判だったので、実際5年分を消化したが、3年分で十分であると思われる。令和2年度は過去問通りではなかった。意味が分からない。国試レベルの知識で突入。
・低侵襲
 令和元年から新導入の科目。初年度は試験問題も超低侵襲だった揺り戻しで、令和2年度は超高侵襲であった。誰も出来ず、診療科に難しすぎるの出すなというお触れが行ったらしい(知らんけど)。
・乳腺
 過去問3年分のみで突破。副作用や薬剤は突っ込んでみておくと保険にはなる気がする。

 

■卒試②

三度の飯より過去問精査。なんとなく受かったような感触を得つつ自己採点はせずにひたすら勉強した。ここまでが本気モードの回。平均点を数点上回ったと記憶している。

・精神科
 3年分の過去問の精査。薬剤や統合失調症うつ病については国試レベルは隅々まで網羅しておく。
神経内科
 3年分の過去問の精査。必修講義のスライドから多数の出題があるので、赤字をチェックする。ミトコンドリア脳筋症を勉強してそれがそのまま出た時には内心ウマかった。問題がやさしめなので、国試レベルの知識’(解剖生理、基礎基本)を充実する方が得点につながると思われる。
・脳外科
 3年分の過去問の精査。国試の脳神経領域を勉強する過程である程度戦える実力が出来上がってくる。
・リハビリ
 3年分の過去問の精査。直前の国試の過去問を精査(回数別クエバン等)。

 

■卒試③

山場であるが、卒試①の合格が発表となり、割とグダる。そこそこ勉強したが、平均点も低いのであまり合否には関係ない。自己採で平均点に収束。

・循環器
 3年分の過去問の精査。聞いたこともない分類問題やガイドライン参照せよ問題は本番は捨て問ではあるが、既出内容は確認しておいた方が良い。HFpEF/HFrEFについては循環器内科志望の同期のM君が解説講義を担当。分かりやすすぎて良かったけど当日は間違えた。多少間違えても受かる。
・呼吸器
 3年分の過去問の精査。国試前後レベルが多い。いわゆる名物婆さんが難しい以外はそこまで細かな知識は聞かれない印象。前年の国試の確認は必須。COPDの栄養管理はほぼそのまま出た。
・心外
 むずい。3年分の過去問の精査。
・呼外
 3年分の過去問の精査。肺がんや気胸は内科と被るので対策は立てやすいが、令和2年度はむずかった記憶がある。

 

■卒試④

③直後にバーベキューに行き、そのまま3日経過。結局臨床検査や麻酔科の対策が追い付かず麻酔科は52%だった。最高にグダり果てた1回。
・血液
 ポリクリでもらう例の一問一答集に載っていない知識はない、というくらい出題範囲が決まっている。要は暗記、過去問精査。JAK2関連疾患は必ず出る。あとはやるだけ。良心的の極み。得意不得意分かれるという人もいるが、やっただけ伸びる科目だと思う。自己採点88%で合格。
・臨床検査
 対策方法が良く分からず過去問3年分精査で乗り切った。FriedWardの式だけはしっかり覚えた。実力勝負になる気がするのでこの科目は個人的には運が無かったら落ちていたかもしれない。自己採73%。
・腫瘍内科
 令和元年度は3/10で合格しているという情報がある。つまり難しい。抗癌剤の系列、作用する周期、副作用等の過去問でよく出る分野は精査が必要。自己採5割丁度。
・病理
 臨検とともに実力勝負の分野なので対策が難しい。過去問通りの出題を落とさないように3年分の精査が必要。婦人科腫瘍は全部できなかった。当日はカンで点数を積み増しして自己採75%。病歴から判断する病歴ゲーとの評判で名高く「もはや病理ではない」。
・麻酔・ペイン
 ポリクリのプレテスト・ポストテスト、国試対策で可。グダりすぎて対策が間に合わなかったことと、過去問2年分しかできなかったことが祟り52%。危なかった。試験中見たことあっても切れない選択肢が多く悶々とした。
・緩和
 過去問の精査。モルヒネの副作用、ラダー、便秘に耐性が付きにくいので投与中はずっと緩下剤投与が必要なことを暗記する。

 

■卒試⑤(不合格)(皮膚科・眼科単科落ち)
 ・覚えること多すぎ

    ・❶〜❹終わってモチベが無になった

2週間の休みをほぼ丸々休み不合格となった。いざ落ちてみると結構ダメージは喰らった。ただこうなることは薄々感じていたし、自分の性格的に、ある程度安定した下地(余裕)があると絶対に頑張れない*17ということも分かっていた。メジャー分の蓄積があることや前半傾斜配点の噂もあり、前半のマージンで逃げ切れるでしょ、いや、むしろ稼いだマージンは消化してなんぼでしょ、とか合理化してしまう安易な自分も居た。

⑤は短期間でバランス良く消化できるかを問う試験構成になっていると思われる。 @LiuYuyang216 が「皿回ししてるだけやん」と言ってたやつの最たる例であって、対策にかける時間配分をミスったことが不合格の大きな原因だと考えている。終始うだつが上がらず、対策も場当たり的になった(こうなってはいけない)。ある程度は我慢して2週間ある中休み期間のうちから学習を進めておくと後々助かると思う。でも生まれ変わってもう一度卒試を受けるとして、中休み中に勉強するかと言われたら絶対にやらないと思う。笑

・皮膚(40%)(単科落ち)
 必修講義で重要なところ言ってくれる+試験1週間前にのマナバで大事なところを配信してくれる。その辺を重点的に勉強すれば良いらしいけど、イマイチよく分からなかった。基礎基本、国試対策はあまり意味がなかったような気はするが、合格に必要な最低限の要素は詰まっているので、やはり基礎固めが大事なのではないかと思う。アレルギーや薬疹の所はイヤーノートの項も役に立つらしいが、使ってないから分からない。単科落ちは2名、うち1人が自分で、もう1人よりも出来が悪いことが判明しているので、見事令和二年度皮膚科最劣等賞受賞。

関係ないけど、優秀の対義語って劣等であってるのかしら。

・眼科
 55%。単科落ち。過去問+サブプリント。2日で仕上げたので雑魚。多分ちゃんとやれば合格ラインのっかる。

・耳鼻科 80%
 過去問+サブプリント。余裕。
・整形 50%
 勉強しておくべき疾患リストが1週間前くらいに配られる。それを勉強する。国試対策の範囲で正解を導ける場合がある。他の選択肢は消せないことが多い。普通に難しい。例年再試者はいないのでできなくても多分受かる仕様になっていると思う。
・形成外科 70%
 過去問+ポリクリのプレテストのまとめ。全部そこから出てるけど、令和2年度はまあまあ変えてきてヘイトを買っていた。こういう科目に限ってロクなことがない。

 

卒試⑥
 初の試みとして過去問を2年分だけ消化。理論分野が多いので過去問を2年消化にとどめることとした…というのは建前で、単純に対策が面倒だっただけ。2年分で合格できるのか、を試したかったという向きもある*18武装内容は過去問2年+Qassistサブプリント。7・6日前を丸々遊びに使った挙句5日前も疲労でほぼ勉強せず、可処分時間は正味4日間。サブプリントは実質的には1周とかそこらで、疾患は絞って対策。これだと3回に1回くらいはコケそうなハリボテレベル。総合66.33%で合格。腎臓内科の夏前の対策が若干活きていた気がする。


・腎内 72.5%
 過去問の類題が多い。M4のグループ試験が役に立つとか立たないような話だったのでちらっと見てた。実際数問出たけど合否には影響していない。
・泌尿器 60%
 わくわくさんの必修講義からかなり出る。選択肢のいくつかは必修講義で切れる。この科も整形と同じで、明らかに違うところを抑えられると大コケはしない。過去問の精査が甘く前半の一般問題でコケたが後半の臨床問題でガチャを当てなんとか通過。単科落ちは2人なので50%台でも受かっているはず。
・糖内 67.5%
 糖尿病ばっか出る。甲状腺も好き。出る疾患だけ勉強する。
膠原病 65.0%
 難しすぎてハゲた。必修講義を見た方が良いという学派はあったが、結局夏に見たきり活用せず。IL阻害薬とかCTLA4の仕組みなどは長期記憶で役に立った。細かくて地道な過去問対策が有効。

 

■卒試⑦
 過去問+サブプリント。卒試開始前もしくは④後2週間休みに対策が進んでいるとかなり楽ができるので、夏休み前半は⑧の内容は詰めておいて損は無い。卒試に珍しく国試準拠で個人的にはかなり対策しやすかった。
・小児 64.29%
 例年過去問ゲーだったが、近年は教授退官に伴い傾向変化。⑦に限らず新任・退官はよく確認しておいた方が良く、無駄な過去問対策を避けられる(退官した人の問題はもう出ないが、「診療科のストック」として出題されている問題は作問者が退官しても出るので注意)。内分泌のO教授と先天性心疾患のK先生は激ムズなので捨てても良い。年度によって難易度に大きくばらつきがあり荒ぶっている。当日はみんなほぼ出来ないと思って差し支えないだろう。
・小児外科 67.8%
 例年運転免許試験レベルの簡単さであるため令和元年度は16問中3問間違いで再試だったっぽいが、令和二年度で難化で全員おこ。対策?知らね
産婦人科 75.0%
 ほぼ全て国試レベルを超えない。サブプリント周回が肝。分量が多く、だるいが、得点源。

 

■卒試⑧
 モチベがゴミ。要は公衆衛生。この1週間でmedu4/Qassistのビデオ講座一周、QB一周、サブプリント周回等なんらかの国試対策は消化するべき*19。単科不合格。まあ残当
・総合診療 65.00%
  過去問。感染症分野は予防接種や感染症の分類(マーくらえペニス+ポジティブな鳥サマ+赤いパチ〇コ等)、直ちにor7日以内になど絞って暗記。
・救急 68.57%
 過去問。
放射線 40.00%
 過去問のみ。ポリクリのプレポストテストやった方がいい説があったが面倒くさくなりざっと目を通しただけでやらなかった。本番中も選択肢ガチャ。単科落ちと思ったがまさかの合格。問題がう〇こ
・衛生 50.00%
 過去問。
・公衆衛生 54.50% (単科落ち)
 ほぼ過去問通りだったので過去問中心に対策し撃沈。少し掘り下げる必要があるので国試対策はこの1週間で完成させておいて良いだろう。

 

その他、よくありそうなQ&A 雑談等

■卒試対策に3年分の過去問は必要か?

ところで、3年前の卒試を消化する必要性については引き続き検討の余地が残っている。いや、余地というか、そもそも論で、過去問が有用であるなら、2年間を消化した時点で概ね3年前の内容をカバーできているはずであるし、過去問が有用でなければ3年目を消化する意味は薄いので、普通に2年消化で十分なはずなんだろうけど、実際に3年分解かないで2年分だけにするというリスクを積極的に負うのは明らかに得策ではないでしょ、という反論が予想されるのはわかりみを超えてこれ*20感が深い。まあわかるが。

実際問題どうだったかというと、卒業試験④(血液内科・腫瘍内科・臨床検査・麻酔科・病理・緩和医療)などは結構グダって対策が追い付かなかったこともあり、麻酔科・臨床検査医学は2年分の対策にとどめているが、ちゃんと合格した(定量的な議論をするのはナンセンスだが、平均点で合格)。また友人らでも2年分のみの対策例があることから、「3年やらないやつはアホ」と断言するのは早計ではないかと思われる。したがって引き続き議論の余地は十分に存在している。

※10/25 13:19 追記 同期のN氏から、以下の内容を頂いた。

俺も後半は過去問2年派だったから後輩に引き継ごうかと思ってた

過去問3年はマストという風潮がある中で、実は案外過去問2年派は居るのかもしれない。

※10/26 00:24 追記 部屋のブレーンのH氏から、以下のような感想を頂いた。

medu4全部穴埋めにして覚えたあとに過去問2年分に書いてある内容を覚えれば落ちない、気はするけど俺はそもそも1年くらいうっすらとUSMLEの勉強をしていたからその恩恵も若干ある

あくまで過去問は「慣れ」の意味がデカいとも言っていたのを思い出す。国試レベルの基礎力が完成していれば特別な対策をせずとも合格が可能である点が証明されている。

当然ながら、「国試レベルを超える問題で、3年前以前に過去問に出ていた問題を落としたとしても、基礎力によってそれらの失点を最小限に抑えることができる」という前提が要求される点で、成績下位層が「2年のみ対策」を実践することを推奨するものではない。

 

■勉強部屋に行く意味?

卒試前にドラゴン桜(ドラマが個人的には好きだけどマンガでも良い)を見直した方が良い。ドラゴン桜でグループ学習を組むメリット(スクラム勉強法)が紹介されていたけど、例えば各々範囲を決めて、出題内容で常識を超える範囲を簡単に総括して持ち寄って、それをベースに簡単に対策をする、というのはかなりコスパの良い方法であると思う。自分でググるより人に聞いた方が早いのは事実だし、体系的で卒試・国試レベルに最適化された知識を仕入れることができるので、時間効率を上げるために人を頼るという選択肢はとても合理的であると思われる。

 

■卒試対策にはどれくらいの時間が必要か?

卒試前半戦と後半戦で必要時間は大きく異なる。これは平均点と標準偏差が大きく異なる(一般的に後半の平均点は前半と同じかそれより低く、標準偏差は大きくなる)ことや、試験の難易度が後半になるにつれて易化すること、あるいは卒試の科目構成の特性が変化してくることによる。特に卒試①②に以下の内容を適用することはできず、③に関しても①②程ではないにせよ(③は高得点勝負ではないので)、以下を指標とするのは不適当であると思われる。したがって、以下の内容は卒試④以降に関して適用されるものとする。

 

6日以上→全ての試験で平均点レベルに到達するのに必要。毎日定期的に長時間のYouTube視聴があっても、その他グダっても余裕。

5日→確実に合格ラインになるために必要。一般的な学生たちが合格に必要と考えるノルマをやり切るのに必要な時間がちょうどこれくらい。1日の睡眠時間は6-7時間確保できる上、YouTubeをしばしば視聴することも可能。

4日→実質的なデッドライン。4日で過去問3年分もしくは3年弱+周辺知識のインプットが可能。やりようと試験内容によっては落ちる場合があると思われる。それまでの基礎知識の蓄積があれば幾分楽。

3日→合格するかどうかがガチャになってくるのがこの辺。前夜徹夜は必至で、3日間トータルの睡眠時間を10時間前後として詰め込めると平均点-1SD程度で合格可能。卒試前半①〜④に対しては既に手遅れである可能性がある。

2日以降→未試行。情報求む。

10/24 22:08 追記 同期のK氏から、以下のような感想を頂いた。

過去問に関しては行けるが、周囲(過去問以外の対策)が足りなくなるためわりとしっかり間に合わなくて落ちる模様、特に公衆衛生

成績下位層ではなくとも2日の対策が綱渡り的であることが示唆される。推奨できないのは自明である。

 

■卒試は茶番なのか?

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」っていう格言があるよね、好きなんだけれども、だいたいこれ。

前評判とは裏腹に試験を受けてみていざ拍子抜けしたというのが感想で、3~4週目くらいからは折角アンインストールしたYoutubeのアプリを再インストールしたし、削っていた睡眠時間も復活して1日10時間弱は寝るようになった。過去問3年分とレビューブックを携えて、勉強部屋に''通う''だけで十分合格することが分かって、特に焦ることもなくなったし、グダった。後から思えばお祭りみたいなモンだったけど、後出しジャンケンはいつだってよくないので、つらつらと官軍ぶったコメントをこれ以上書き連ねるのはやめておく*21

人伝には卒試は茶番だというTweetが炎上したと聞いた*22けど、実際5年間も放蕩を続けた奴が危なげなく合格できてしまう*23重大なホールがあって、こうやって対策が体系化できて、逆にこれが茶番でなくて何なのかというお気持ち*24。おそらく心のどこかでみんな茶番だと思っている。地道に努力出来た奴が笑うっていう暗記ゲーの最も良い部分が実感できて、むしろ良心的であるとすら感じてきた*25。当局は内容の薄っすい体験談とかメンタル論*26とか学生に配布してないで定量的な分析を公表したらどうだろうか*27

 

■模試に関して

テコム模試
全4回。父母会から受験料が下りている。テコ1・テコ2の成績は不問で良い。難易度はテコ3は国試本番レベル、テコ4はアドバンスドで回数毎に難易度を上げながら関連問題が出題される。国試直前1月のテコ4の成績は国試の成績と相関するらしく一般臨床の偏差値39以上が目標。

 

メック模試
夏と冬の2回あって受けるか受けないかは自由。夏が6200くらい、冬が7800人くらい受けている。(テコ3 5800、テコ4 7800) 
難易度高めらしい。問題自体は直近の過去問からほどよくインスパイアされてて質ははいいし、解説も直前期にちょうどいい量なので余裕有れば受けていいとのこと

 

MM模試 
113回対策では直前期に難易度高過ぎる問題出して不評だったらしい。114回対策の受験者は1800人くらいだそう。過去問の改題がメインで簡単めだけど良問が多かったらしい。しかも本番と同じくらいの難易度だったらしいが他方によれば115回対策では難易度が乖離していてゴミだったとの情報あり

 

■6年生4月からの対策に対する反省

今年は例の如く3月から自宅待機で、なんとなく国試対策しとくか~的なノリでクエスチョンバンクをちまちま解いていくスタイルで勉強を開始した。この頃は知識と呼べる知識はほぼ皆無で、まず解説を理解するので苦労するし(日本語なのに日本語が読めない)、1日に60~80問程度をこなすので手いっぱいだった。正直暗記はだるいし、事あるごとにSNS*28に逃げて紀行文を投稿する懐古厨と化していた。Twitterは早急に麻薬指定を受けるべきである。

無料時代のQassistを全部見ていたこともあって、映像講義は見ていなかったけど、この時期に映像を一気見して基礎をやり直した方が良かったかもしれない。これまで暗記という暗記から逃げていたので、何となくわかっているような気がしていて、全然分かっていなかったのに後から気づいて割と萎えた。選択肢に頼って合ってた間違ってたを繰り返しているとあとで痛い目を見るけど、まあ別にこの時期の勉強法をガタガタ言ったところでぶっちゃけ関係ない。

なお4~7月初頭にかけてクエスチョンバンクのおよそ7000題弱(1週目・2週目問題ともに)をこなしたが、一切復習しなかったために初頭のものはすでにそのほとんどが記憶から抹消されており、意味をなさなかった。これは暗記に対する認識の甘さと過信によるもので、気づいたのは7月初頭の第1回TECOM模試の自己採点(7月6日)時である。この晩は相当焦って、親に「ワンチャン卒業できないかもしれないなあ」と連絡した。なお、7月初頭模試は学内105位で、全国偏差値は44であった(学内偏差値は40丁度)。

そしてこの後、学習方法について再検討し、Qassistの講義の見直し・サブプリントの周回に奔走することになる。「講義は3月までに既に見終えている」ということが大前提の風潮がある中で、4か月遅れの再履修を進めながら「卒試解くってレベルじゃねーぞ、オイ!」つってた*29。今ならPS2が欲しかった彼*30の気持ちも分かるような気がする*31

ただ、卒試・国試対策は言語の学習に似ているところがあるような気がしていて、それまでのクエスチョンバンクの履修は全く意味のなかったものではなく、それまで各進級試験を短期記憶で誤魔化して通過してきてしまったことで、全く養われなかった基礎(英語で言えばアルファベットや日常英会話の習熟)を埋めるものであったと考えれば、7月以降の対策にも少なからず貢献した可能性がある。したがって、4月から7月まで学習を一切怠り、2か月弱で卒試を乗り切ろうとしたとして、同じように通過できたかどうかは、甚だ疑問である。もちろん4月から7月までの内容が薄いものであったことは明白である。

 

■うわっ…お前の文章、長すぎ…?!

ヤバさ極まってる奴は短かろうが長かろうが何でも読む。情報は多ければ多いほど、冗長であれば冗長であるほど良い、というのはメンタルが追い込まれたことのある人ならなんとなくわかるはず。この情報誌をここまで読みきれなかった奴は多分卒試は余裕なので、読む必要も無いと思われる。ヤバみを感じた人の需要に耐えることが、本稿の目標の一つでもある。

 

■情報古くてあてにならないんですが...

※2021年12月29日追記

2021年度を後輩のM氏が更新してくれました。

・各科目の講評
 
卒試①(総合落ち5名)
ちょいちょい英語問題が出てくるが、卒試の中でも英語出題は全体的には珍しい方なので卒試全体で英語問題がみられるとは思わなくて良い。
・消化器内科(単科落ち1名)
今年度は過去問が非常に効いたため、卒試最初の科目で高得点が期待できる手応えがあり拍子抜けた。愛校心が一瞬湧いたが、残りの科目でそれがぶち壊された。内山先生の必修講義でE型肝炎についてかなり突っ込んで説明していたため覚えていたものの、結局出題されず。
・乳腺外科(単科落ち9名)
ベースは過去問だが、周辺知識もおさえておかないと解けない仕様だった。所属していた勉強部屋ではみんなでイヤーノートの内容を把握していたため単科落ちは居なかったが、学年全体でみると単科落ちが多かった。
・上部(単科落ち2名)
激ムズ。必修講義は国試の解説がメインで卒試には繋がらない。
・下部(単科落ち4名)
こっちはTMK先生の必修講義が効くから視聴した方が良い。
・肝胆膵(単科落ち3名)
上部、下部に比べると問題は易しいが、上部、下部で体力・気力を持っていかれた後で解くことになるためやたら難しく感じる。
・低侵襲(単科落ち3名)
「低侵襲は高侵襲」というネタがあるが、人によっては高侵襲を通り越して過侵襲。令和3年度は卒試①前日に作問者の折田先生が、自身が担任をしていたポリクリ班員を集めてクルズスをしていた。そのときの内容を同級生から共有してもらったが、サラッとしか確認しなかったため、問題を解けるまで到達できなかった。
 
卒試②(総合落ち3名)
卒試①と比べたら負荷は低く感じる人が多いのではないだろうか。しかし卒試もはじまったばかり、周囲のモチベーションはまだ高いので油断せずに準備することを勧める。
・精神医学(単科落ち0名)
良心のかたまり。K藤先生は神。O田先生の過去問解説は常用漢字ではない難しい漢字を混ぜて書いてくるが漢字は調べて解説はしっかり読み込むこと。問うている内容は毎回大して変わらない。
・神経学(単科落ち2名)
割と難しい。たまに膠原病や泌尿器の知識も織り交ぜてくる。過去問の解説が長い問題もあるが、挫折せずにしっかりと読み込んで必要な知識は覚えよう。
脳神経外科(単科落ち3名)
標準脳外科学の巻末問題から出題されることもあった。
・リハビリ科(単科落ち2名)
令和3年度は整形外科の知識があると楽に闘えたのだろう。可能であれば卒試の準備をはじめる前に整形外科の国試対策もある程度進めておくと楽。
 
卒試③(総合落ち2名)
VV-ECMOとVA-ECMOの違いは確実におさえよう。
・循環器内科(単科落ち8名)
覚えることが多い。心筋バイアビリティなど聴き慣れない用語もあるが、頻出のものはググるなりして把握しよう。
・心臓血管外科(単科落ち6名)
難しいが、過去問以外に特に有用と思える教材も思い浮かばない。
・呼吸器内科(単科落ち4名)
令和3年度は過去問の精査に加えて、COVID-19診療の手引きも読んだ。
・呼吸器外科(単科落ち5名)
令和3年度に傾向がやや変わった印象を受けた。
 
卒試④(総合落ち4名)
卒試③が山場と言われることが多いが、実は卒試④も普通にえぐい。
・血液学(単科落ち2名)
令和2年度まではポリクリで配布されていたプレテストの徹底暗記で乗り切れる科目だった。しかし教授退官もあってか、プレテストは配布されなくなり、先輩からもらったプレテストを徹底暗記しても効かない問題があった。例年60%で切られていたが、難しかったためか令和3年度は50%でも単科落ちしなかった。
・臨床検査(単科落ち5名)
必修講義の序盤で、国試の計算問題リストが提示される。演習のためにこのリストにある問題はやっておくと良いと思う。
・腫瘍内科(単科落ち5名)
ガチ難。物腰柔らかいK藤教授の雰囲気からは想像できないくらいの難問が出題される。早いうちに薬物の命名法を過去問に載っている範囲で良いから覚えると後が楽。
・病理(単科落ち8名)
令和3年度は易化傾向と思われる。血液学の学習時に骨髄標本も併せて学習しよう。
・麻酔・ペイン(単科落ち2名)
ポリクリで配布されたプレテスト、ポストテストは必ず学習しよう。
・緩和(単科落ち0名)
過去問と必修講義が全て。必修講義の視聴は絶対にすること。シシリー・ソンダースが大好き。試験当日の昼休みにシシリー・ソンダースのwikipediaを読んだが、ここまではしなくて良さそう。自身が建てた病院で亡くなるって何かロマンを感じるね(いらない知識)。
 
中休み
卒試前半お疲れ様でした。前半1週間で卒試⑥、⑦を先に1年分で良いから見ておくと後々楽になる。ちなみに筆者は⑦は最後まで見られなかった。
 
卒試⑤(総合落ち3名)
分量がえぐい。
・皮膚科(単科落ち3名)
全問、ソンシが作問する。ソンシの必修講義は視聴を勧める。令和2年度までは試験前にマナバ配信があったそうだが、令和3年度は無かった。
・整形外科(単科落ち1名)
令和3年度から学生担当が代わり、前年まで配布されていた疾患リストが無くなった。しかし、過去問ゲーと化し易化した。
・形成外科(単科落ち3名)
H先生の問題が難しい。口唇裂、口蓋裂は頻出。
・眼科(単科落ち9名)
臨床問題が難しい。例年60%で切られており、単科落ちが多い。
耳鼻咽喉科(単科落ち1名)
こちらも臨床問題が難しかった。
 
卒試⑥(総合落ち6名)
必修講義に関して、泌尿器以外は卒試に直結しない印象。
・腎臓内科(単科落ち6名)
必修講義でも序盤に言われた通り、卒試対策はグループの復習が効く。自分が受講したグループ講義の資料集を参照すると、確かに卒試で出題されている内容が記載されている。他の科目に余裕があればサラッと目を通しても損はしない。
・泌尿器(単科落ち5名)
必修講義で扱った内容が卒試で数問出題された。
代謝内分泌学(単科落ち4名)
G藤先生の問題が難しい。これを捨てても合格点に達すると思われる。
膠原病内科(単科落ち2名)
令和3年度から学生担当が変わった。必修講義で詳しく説明された疾患にヤマを張ったものの出題されなかった。
 
卒試⑦(総合落ち4名)
国試レベルの知識が備わっていれば特に産科は楽。夏までに国試レベルは到達しておくことが望ましいと考える。
・小児科(単科落ち8名)
出題者によって問題の難易度差が激しい。O日方先生とK代先生は難しいと定評があるが、特にK代先生がやばい。O日方先生はまだ過去問の知識が通用することもある。残念なことに令和3年度にK代先生の出題数が増えた(しかも臨床問題で)。
産婦人科(単科落ち5名)
産科は国試レベルの知識があればそれなりに闘える。婦人科の悪性腫瘍は試験直前にステージングとそれぞれのステージごとの治療対応を復習することを勧める。
・小児外科(単科落ち2名)
令和2年度に学生担当がS田先生に代わって、難化傾向にある。必修講義は視聴すること。
 
卒試⑧(総合落ち3名)
「流しでやるもの」と周りが口を揃える割に平均点が高い。卒業判定に関係ないとの噂があるが(令和3年度は真実だった)、そんなこと関係なく周りの点数は高い。何故だ。
・総合診療科(単科落ち7名)
森先生の必修講義は視聴した方が良い。抗菌薬に関する知識は必修講義で述べていた内容が卒試で出題された。
・救急診療科(単科落ち3名)
試験直前に勉強すべきポイントが学生間で流れた。筆者は経緯を知らないが、部屋員とその内容は確認した。実際にポイントに挙がっていた疾患は出題された。
放射線科(単科落ち1名)
ムズい。令和3年度はやや放射線診断学っぽい色が強くなった印象。
・衛生学(単科落ち3名)
例年、合格ボーダーが高かったが、令和3年度は50%で通った。
・公衆衛生学(単科落ち8名)
過去問で出てきた知識は迷わずアウトプットできるようにしよう。
・法医学(単科落ち6名)
ムズい。例年、1問でも正解すれば通ると言われていたが、令和3年度は1問正解では単科落ちとなった。

 

あったらいいな(あとがき)

これは昔から事あるごとに主張していることだが、数ある教育目標のなかでも「情報弱者の救済」は果たされることが少ない目標の一つであると思っている。えてして「情報弱者は自助努力の欠如(例えば不真面目だから成績が悪いとか)が原因である」という事実*32から、無視されることが多いと思う。冷たく言えば、まあ、自業自得ではある。

少しこの指摘とはずれるが、かの著名な師も、

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というように主張し、確かにこれは正論である。

ただこれらは同時に、教育者たりながら零れ落ちる人材を放置することで、自ら積極的に社会に対して損失をもたらしているということも肯定しうるものであろうかと思われる*33。これを拾い上げることまでが教育者の責務の範囲であると捉えるか、そうでないと捉えるかは完全に各人の趣味にゆだねられているわけであるが、数多くの友人ら、後輩ら、師らは前者の人であって、自身の試験勉強を支援してくれたことは万謝に値する*34。このような人々と交流することができ、今後も交流してゆくであろう予感が、大学生活で得た最も有意義な思い出であり、代え難い資産であると、ひしひしと実感する次第である。みんなありがとう。

*1:割と脇目を振っていたとも言う、後述

*2:卒業試験対策

*3:生活に根付いているLINEは、消去するとさすがに支障をきたすので、しばらく1日の閲覧回数を自主規制するにとどめた

*4: series181@gmail.com

*5:学内席次は基本3桁台、モットーは「本試は模試で、再試が本試」

*6:教員ら

*7:そんなローカルな情報を期待する方が悪い

*8:直前の後輩のグループの試験からそのまま出たりすることも確かにあるにはあるが、それによる失点の影響は微々たるもので、合否には直結しない

*9:学問的に真摯に取り組んできた者以外に対しては

*10:そんなに勉強したいならもっと早くから対策すべし

*11:界隈ではこの行為を"カルチベートする"、それによって瞬時に引き出せる様になった知識たちを"カルチベートされた知識"と呼んでいた

*12:ただの情弱

*13:どこがどうヤバいかという指摘はあまりされていない

*14:特に自分の周囲には学問に真摯な友人が多く、卒試に必要な知識の8割は友人から教わったと言って差し支えない。各位感謝してもしきれない

*15:勝手にH氏方式と呼んでいたが、教祖はO女史であるらしく、O氏方式ないしはO女史方式と呼称する方がより正確であるかもしれない

*16:手書きだと字が汚すぎて読めないとの指摘があった

*17:追い込まれないと集中出来ない

*18:卒試①②③あたりでこれをやるとハイリスクなのでやめた方が良い

*19:だるすぎて未消化

*20:f:id:series189:20200925002434j:image

*21:受かった"あっち側の"奴が教える内容には責任が伴ってない、所詮他人の人生だから、自分のケツは自分で拭けるようになるしかないし、120%の誠意をもって伝えたとしても、誠実さを満足することはできない、それくらい意思決定には重みがあると思っている

*22:TL追ってないので真偽不明

*23:2020年10月24日現在卒業判定は未達。留年してたら笑ってくれ→卒業できました

*24:でもよく燃えそうな主張はあえて"人"前で主張したくない、それがかつてのアングラな時代を生き抜いてきた"人"たちの総意ではないか

*25:近年努力しても笑えないことが多すぎた

*26:何回か読み返して文脈からは色々なことが推察されたので役に立たなかったとは言ってない

*27:大学としての最低限の責任範囲は超えているし、情報の非対称性と脅しが実は最大の教育効果であるとしたら、それはある意味恐怖政治じみた、しかし立派な「教育」であるわけで、大変恐れ入る。ワンチャンそうなんじゃないかと思っている節は3ミリくらいはある(ない)。

*28:Twitterやインスタみたいな安易なやつ

*29:メンタル的に非常に厳しいものがあった、ないしは5年間遊び倒したツケは伊達じゃねーぞ、の意

*30:

*31:分からない

*32:確かに多いけど

*33:師の主張への賛否はコンテクストが読めないので遠慮する

*34:各人名前を挙げて感謝申し上げたいが、都合省略する