サンダル紀行

オタクがサンダルで家を出た結果。有象無象の記事をぼちぼち書いていく(2019/10/14-)

PCC-OSCEを1夜漬けで乗り切る方法論

弊学では、最後の卒業試験が終了してからわずかに3日後にPCC-OSCE本試験が設定されている。当該試験を終えてみてのフィードバックを書いていく。紀行文目的で開設したのに、脱線もいいとこである。

 

もくじ

 

 

まえがき

守秘義務を厳しく設定しており、SNS等でこういった形で世に問題や関連情報を漏出することは固く禁じられている。したがって具体性のある内容については体裁上触れることができない*1

当日は機構*2の監督者から「あれは忘れろ、これは忘れろ」と強く念押しされたが、憚らず言えば、暗記を生業とする者らに「試験を終えたらとっとと忘れろ」というのは、自己矛盾が過ぎる。

 

対策とその実際

対策は以下の師のページをベースにするのが良かろうと思う*3。十二分すぎる丁寧さである。このような記事を書いていただけるととてもありがたいし、今後もどんどん増えてほしいと思ってゐる。

時間配分が肝であることは確かで、結局のところ12分+4分をどう分解するかという話に終始するわけであるが、それは、師のページに

ただ、この試験、評価が不安定なような気が自分はしているので(漠然と)、そんなに練習しなくてもなんとかなることはなんとかなると思います。鑑別!1st impressionで確認するなんてしなくても国試勉強していたり、病棟実習で患者さんの話聞いてたりしていれば大丈夫だとは思います

の如く書いてあるとおり、どのような評価基準が設定されているのか、ということを探るに尽きる。当然ながら実際に試験を受ける中で、試行錯誤を行う*4ことで想起された基準はいくつか存在するが、守秘義務に抵触しそうなので明言は避ける。

 

また、試験前日のオリエンテーションにて配布される受験者資料においても、評価目安*5(合格境界基準についての言及を含む)が配布されるので、これによっても評価基準ないしは合格ラインの想起が可能である。その点で、PCC-OSCEはある種のゲーム性が高い、ということを指摘できる。

 

そしてそれをもとに判断した結果、師のページで指摘されているような

問診6分→診察6分、まとめ1分→報告3分

と云う配分よりは、

問診9分→診察3分、まとめ1分→報告3分もしくはまとめ2分→報告2分

が妥当ではないかとの結論に至った。これは勉強部屋の学生おおむねの総意である。

なお、これは、師のページにあるような

ここまで12分。問診6分で終わらせればわりといろいろ身体診察する時間ありますので、まず問診6分でできるように練習しましょう。ちなみにここまでが早く終わって時間が余れば、診察終了後の時間をまとめの時間に使用できます。1分位早く終わるといいかもね。

のような余裕時分を想定した時間配分ではなく、カツカツではあるが確実に合格できると思われる時間配分であることを併記しておく。

そして、合格ラインを達成するのに必要な対策は、弊学の卒試を乗り切った学生であれば、一日で十分可能である

  • 頭頸部・胸部・腹部・神経系の診察をマスターする
  • 主訴に対してどの領域の診察を行えばよいか分かる

試験においては鑑別診断も述べる必要があるが、学生同士で「鑑別診断、いくつ挙げられるか」みたいな競い合いを行ったり、特に深く学習したりする必要性は感じられない*6

 

ちなみに、機構のHP*7を参照すると、

なお、過去に公開された「第3回トライアルの公開課題シート」は、現在の出題方針に合致していません。

とある。その宣言通り、試験内容は全くこれと合致していない。堂々と合致しない出題方針を掲載し続けてあるあたり、やる気のなさが伺える。まあ逆に言えば、誰もが無理なくアクセスできる情報を集積して問題が作成されているということである。つまりそういうこと*8である。

 

ワイの雑感

個人的には、一般的に「試験」というものは「評価基準や出題内容を明らかにし、その対策を促すことで全体の質を担保する」ことが目的になっているのではないかと思っているので、評価基準も出題内容も非公開というのではどうしても対策も闇雲なものにならざるを得ない。その点で、CATOの主張する「臨床実習開始前の学生の能力を全国的に一定水準に確保する」という設立趣旨は未だ実現の途上であるように感じられる。結局、何も書けない。

*1:あくまでオープンソースなものに関しては

*2:公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構CATO

*3:守秘義務の範囲にチキって丸投げ

*4:例えば自分がある動作、発現を行った直後に試験監督者が評価用紙に何かを書き込めば、その動作や発言が評価のパラメータであるということが容易に想定される

*5:評価"基準"とは言ってない

*6:理由を述べると守秘義務に抵触する可能性があるので明言は避ける

*7:

*8:茶番