サンダル紀行

オタクがサンダルで家を出た結果。有象無象の記事をぼちぼち書いていく(2019/10/14-)

【ギリシャ】文字が読めないクレタ島、弾丸日帰り【離島のすすめ】

※読み飛ばせる話題には見出しに「*」をつけています。

 

もくじ

 

クレタ島について

たぶん高校の教科書とかで古代史に一瞬だけ登場する島。ミノア文明の聖地にして、地中海に浮かぶギリシャ最大の島、ギリシャ神話の舞台。

東のイラクリオンが商業、西のハニアが観光の中心。中間にレシムノンという旧市街の街並みが残るまちがある。

とにかくメシはうまいし、景色は良いし、良い思い出以外が無い。日本レベルの食事を海外で手頃にするのは案外難しいことで、この時の周遊でも例外ではなかった(特にパリ)が、クレタ島に来てあまりにもメシがウマすぎて転がった。

「離島が良い」というのは国内でだろうが国外だろうが同じで、コンパクトな箱庭に詰まったいろんな魅力をちまちま発見していく楽しみがある。時には本土では見せない素晴らしい景色や街並みに出会えることがある。

ギリシャはその最たる例で、有名どころだとミコノス島、サントリーニ島なんかは日本発パックツアーもかなり商品化されていたりする。こういうの。

*2日間でギリシャを回る

2019年夏はヨーロッパの主要都市を3週間かけて弾丸周遊したけれども、それでも8か国しか回れなかった。学生だからと言って無限に時間が取れるかと言われたらそうでもないし、しかもまったりしていると案外時間がかかる。

だから結局まったりして沈没したりしているくらいなら、思い切って時間を削ってその分無理して色んな場所で色んな出会いを求めよう、といういつも通りのコンセプトは変わらない。

アテネは1日かける。して、残りをどうするか。

*そもそもギリシャ

海岸の総延長が13000キロを超える一大島国で、世界で11番目に長い(ちなみに日本は3万キロ弱で6位だけど、総面積を考えるとギリシャの方がより"島国"にちかい)。アイデンティティである。

エーゲ海に浮かぶ島々は多々あれども、そのうちどこを選ぶかはかなり難しい。いや、難しいというのは個人的な好みの話で、無難に、冒頭に挙げたミコノス島とかサントリーニ島に行けば良いんだろうけど、それじゃ芸が無さ過ぎるよねという話で。

*往復1万円

思いっきりオンシーズンだったのと、なんとなく離島行くか?というほとんどがノリの決定であったので、当然航空券の価格は既に高騰していた。サントリーニとか、ミコノスみたいな有名リゾートは値が張るし、日本人もいっぱい行っていて情報もゴロゴロ転がってるし、面白みがねえな、ということで、あるいは船でアクセスするという手もたしかにあるけれども、時間がないことも相まって、選択肢からは早々に外れた。

いつも通りSkyscannerを眺めているとクレタ島なら1万円ちょっとで行けることが分かったので即決。

もう少し頭ひねれば良かったが、勢いで決定してしまったことで、後で不都合が生じることになる。何がまずかったのかは後述。

*ロンドンからアテネ入り

前日にこれがあったから、さすがにもうちょっとゆっくりしたいよね(睡眠的な話)、ということもあって、離島行きが決定した。エーゲ航空の夜行はどの便もかなり安めに設定されていて、今回は1.3万円。

  • ロンドン発の行き先で、
  • 宿代を浮かせられる夜行便で、
  • 運賃安い路線

を探した結果アテネ行きが決定。乱暴だけど合理的。旅の行き先はだいたいいつもこんな感じで決まる。

 到着は早朝3時過ぎで、朝まで空港のベンチで睡眠。

*1時間以上遅延しながらクレタ島入り

まあこれは想定内。片道運賃6000円くらい。

蒸し暑い地中海にやってきて、旅をしてる感が出てくる。やはり夏は暑いところ行って思いっきり汗を流すに限る。

さて、前置きもそこそこに、本題に入ろう。

 ギリシャ文字が読めないのでバスに乗れない

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ギリシャ文字かっけえ!とか言ってるのもつかの間、3秒で言語が使えないことに気づく。あれ?イラクリオンて一大観光地じゃなかったっけ、と思ったけれども、実はイラクリオンよりももっと西のレシムノンの方が観光地としてはメジャーで、イラクリオンでは英語表記されているサイネージは意外と少なかった。

英語通じないしどうすんだ?という感じだったけど、なんとなく来たバスに乗ってGooglemapを眺めながら中心部で下車。1.7ユーロくらいだった気がする。

①フランス菓子店がうまい

ギリシャと言えば遺跡、ということで、ミノア文明についてはほとんど知らないけど、クノッソス宮殿に向かう。どうも空港から宮殿に直行してくれないみたいなので、中心部で下車したのはそういうわけである。

バスを降りてすぐ、なにやらとてもいい香りがするので、お店に入る。

 

ここフランス菓子店なんですけど、

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ここで売ってる洋菓子がマジでうまくて、しかもあまりにも安かったので、追加で色々購入。特に、このレモンタルトはここ数年で一番の出来だった。あとイチゴも食ったけどありえんうまかった。当然パンもうまい。

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このお店は日本語読みすると「サヴォイダキス」になるのかな。

ギリシャ文字は字面はなんとなくわかるけど、そこから英語で近いところを探して意味を見出す、という作業が難しいので、結局読めても意味がない。

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日本語でのクレタ島の情報はほとんど手に入らないので、こういうところを見つけられると本当に嬉しくなる。

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一番コスパが良いのはこのバカでかい具沢山ピザ。眼下に広がるエーゲ海を眺めながら遅めの朝飯。うまかった。
是非また立ち寄りたい。

クノッソス宮殿

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サヴォイダキスで買ったパンを貪り食いながら次のバスまで街を散策。日中は15分おきに出発しているようで、利用する欧州人も上々である。東洋人はほとんどいない。

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バスで20分程度、クノッソス行きを終点まで乗ると遺跡に到着。この北側の入り口にフレスコ画の門が堂々と建っている。

ミノス王が強権的だったミノア文明ををモデルにしたこと、くらいしか知らなかったが、残ってる王座とかを見ると往時の繁栄が偲ばれる。4階以上の高層建築があったという説もあったりするが、5000年も前から中央集権制度によって高度な政治機能が完成していたことになる。

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ここにあるものは複製品が多くて、発掘されたものは概ねイラクリオンの中心部にある考古学博物館に収容されている。勉強しないと面白くないと思うので、感覚的な楽しさを求めるならパルテノン神殿登ってどうぞ、って感じ。

③古都レシムノン

片道1.5時間、8.3ユーロ。イラクリオンのバスターミナルを13時半発のレシムノン行きに乗って西を目指す。レシムノン滞在は3時間ほどになるが、折角なので遠出してみることにした。

実はレシムノンから30分のハニアという都市に空港があって、そこからアテネにもさらに安く帰れるのだったが、よく下調べしなかったので1時間ほどロスすることになった。まあこの時点ですでに二度目の訪問を心に決めていたので別に良いんだけれども。

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KTELのバスはここから出る。

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美しいエーゲ海を間近に見ながら西走。途中バスがぶっ壊れて30分ほど道路わきで待機。後続のバスに拾われる。

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リクライニングシートでうとうとしてたら叩き起こされて、途中からレシムノンまでは立って移動することになる。すし詰めのバスで残りの行程を揺られることになった。

 

 ここで降ろされる。小さなバスターミナルになっている。

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特にあてもないので、海岸線を歩きながら城跡を目指す。この辺りは商店もちらほら出ているので、適当に立ち寄って遅めの昼食。

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ギリシャ来たしグリークサラダ行きますか、ということで安易に注文。新鮮で可。

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市街地を抜けると山がちな地形が広がり要塞っぽさが増してくる。ベネチア人が作ったフォルテッツァ城塞はこのクレタ島で最大の城跡。

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この城跡含め、現存する旧市街や港は16世紀ころにベネチア人が作ったものだそう。クレタ島で最も保存状態の良い遺産がここレシムノンに集まっている。

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ギリシャの国旗が建てられている。快晴に良く映えた。

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城跡を降りて旧市街に向かうとほとんど天然に近いビーチがそこら中に広がる。あまり混雑していなくて静かなので、ゆっくりするにはちょうどいいかもしれない。このビーチの裏には狭い路地が張り巡らされていて、飲食店や雑貨屋が所狭しと並ぶ。

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本当はこれもゆっくり見たかったが、ゆっくりしすぎてざっと見て回るほかかったのが心残り。中世ヨーロッパを絵にかいたような街並み、再履修するか~つってた。

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行きと同じくKTELのバスターミナルからイラクリオン行きで戻る。ハニア空港から本土に帰る便を取っていたらもう少し滞在できたので、自分のプランニング能力の無さに辟易しながらバスに乗り込んだ。地図をよく眺めていれば気づけるが、長期旅行になると眺める地図の範囲も広くなってくるので、こういうイージーミスも増える。2度目のクレタ島を計画するなら、今度はハニアから南下して島の南側を攻めたいかなと思っている。

イラクリオンの激ウマ海鮮で優勝

ここ、イタリア料理店なんだけどね。

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値段は多少高めだけどエビを頼んで抜群にウマかった。このあたりは地中海料理のお店がめちゃくちゃ多くて、どこも評価は良かったので、基本的においしいものが出てくるんだと思う。「食のギリシャ」は確かに実感できた。

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このまま空港に向かいアテネ国際空港行きで本土へ着弾。

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個人的な振り返りと反省

クレタ島の主要観光地はハニアイラクリオンではない)

・周遊するならイラクリオンinハニアout もしくは逆のルートを採用するべき

・公共交通機関が思ったより充実しているのと、ギリシャ最大とはいえどもコンパクトなので、バスを駆使すればなんとかなる

 

以上

【空港野宿】中国東方航空の格安航空券で上海浦東オール【ローマ往復5.8万】【MU787便搭乗記】

お前また空港野宿の話かよ...って思われそうだけど、空港野宿大好きマンなのですみません。

もくじ

 

東京/NRT~ローマ/FCOが58000円だった

この話をするともれなく「片道?」と言われるのだが、これは往復運賃である。なので片道運賃に換算すれば29000円ということになる。

ヨーロッパ往復というと高嶺の花の印象があるが、個人的には、「まあ少しバイト詰めればなんとかなるかな」、というレベルの認識。まあ「安かろう悪かろうなんだろう」という指摘は甘んじて受け入れるけど、出来ないことか?と言われたらそんなことはない。「またやりたいか?」と聞かれたら「一回で十分です。」と返すと思う。笑

 

上海/浦東でオール

搭乗便は以下。

  1. 12/22 東京/成田 1350 → 上海/浦東 1610 MU524
  2. 12/23 上海/浦東 1230 → ローマ/フィウミチーノ 1815 MU787

おわかりいただけただろうか。往路上海20時間トランジット、これが真意である。空港外に出ても良かったのだけれども、成田発が遅延でだいぶ遅くなってしまったので、実質18時間くらいのトランジットになった記憶がある。いや、しかしそれでも長かった。

なお、復路は至って普通、というかむしろ深夜発で都合が良くて、

  1. MU788 ローマ/フィウミチーノ 2015 → 上海/浦東 1435
  2. MU271 上海/浦東 1655 →  東京/成田 2055

実は復路は2席だけ羽田行きが同運賃であったのだけれども、今回は3人旅だったのでパス。

 

中華系キャリアは軒並み格安

航空会社にこだわらないなら、適当にSkyscannerで最安値検索すると良い。

日本発着なら大体この辺が出てくるはず。ほかにも北京拠点の中国国際航空とか、絶対おすすめしたいカタール航空とか、あるけど、なかでもコスパ強いのが列挙したうちの後者2社。

南方航空ならアムステルダムボローニャ・ローマ行きは5万円台から出ていることがあるし、東方航空はロンドン・パリ・ローマ*1線が安くて、特にブダペスト行きの5万円台前半を目にしたことがある。予定が合わなくて買わなかったけど、これは即買い案件だな。

こういう安い航空券は大抵乗り継ぎ時間がバカ長かったり*2、真夜中のトランジットだったり、何かしらの不都合があるので安くしてでも集客しようという戦略*3のもとで販売されている。数席しか売らないので、航空券の購入が早すぎても遅すぎてもダメだし、よくチェックしていないと見逃してしまう。

 

売り始めは7万円台のことが多い

大体半年前位になると各社格安航空券を売り出してくるけど、まだそれくらいの時期だと5万円だの6万円だのという航空券はそう多くない。7万円台で高止まりしてるはずである。3~4か月前になってくるとだんだん下がり始めてくる。6万円前半に突入したら買ってしまってもいいんだけれども、場合によっては5万円台に突入するので、そのあたりが勝負所。1日で数千円値下がりしたりするし、この辺りは自分の感覚との兼ね合いで妥協するかどうかというところ。

しかもこれの面白いところは、長時間トランジットが条件で売り出されてた組み合わせが突然2~3時間の乗り継ぎの組み合わせに変わっていたりすること。あれ?こっちの方が乗り継ぎ良いのに安くね?ということが普通に起こり得る。

年末の往復航空券であれば8月上旬くらいが勝負だったりするけど、実は10月~11月になってもまだ5万円台の航空券が発売されていたりもする。面白い。

 

中国東方航空は本当に評判が悪いのか?

中国東方航空に限らず中華系キャリアってなんとなく日本人的には(世界の人が見てもそうかもしれない)イメージが悪いのではないかと思う。サービスが雑とか、ゴミを床に捨てるとか、機内食を投げるとか、メシマズ、荷物破損、遅延、挙げればきりがないし、実際Trip Advisorの口コミは、まあ、けちょんけちょんに書かれている。

結論から言うと全然そんなことはなくて、近年は徐々にサービスレベルは改善されてるようで、確かに酷評の口コミは2000年代初頭のものであったり、5~6年前のものが多い。特に大きなトラブルもなかったし、おしなべて普通。

 

実際にローマに行ってみた;2018冬機内食

折角なのでレビューをば。

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激混みの東方航空カウンターからスタート。この時点ですでに到着機遅れのため出発時間が30分遅れになっていた。まあ中華系あるある*4なので想定済み。トランジットも翌日発なのでまったりチェックイン。

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このあとマックで腹ごしらえ。

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東京=上海線は一日複数便が飛ぶ日中間の主要路線だけど、距離が短いこともあって単通路機*5での運用もある。今回は双通路機のA330*6。単通路機は閉塞感があるし、デカい方が良いよね。

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普通に国際線なので、機内食が出る。LCCじゃないから、荷物も預けられて飯も食える。これで6万円なら文句もあるまい。「東方航空はメシマズ」と脅されていたけど、肉はウマいし、この角ばった炊き込みご飯も普通にウマい。なぜか季節外れのスイカが出てくるけど、どうもこのスイカは東方航空名物らしくて、この後の往復3フライトすべてで供食されました。さすがに飽きるけど、普通にウマかった*7

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Chickenを頼むとこれになるらしくて、普通にウマいらしい。アルコールは青島ビールを積載している模様。なんだよ、普通に良いじゃん。

3時間ちょっとで浦東着。本当にあっという間だ。事前に登録しておくと機内wifiが無料で使用できる。速度はかなり*8遅いので、せいぜいメールの確認かTwitter、LINEが関の山だが、空の上からTweetできるのは結構快感。衛星通信は中国国内ではない*9のでgoogleもLINEもVPNなしで使える。てかVPN通してたらおそらくネット出来ない。

ロングトランジットなので、いったん入国。バゲッジスルーはせずに荷物も引き取った*10

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18時を回ったところだけど、ぶらぶらしていると腹が減ってきて「蒸」で腹ごしらえ。空港なので物価が高くて泣いた。脂ぎってるチャーシューを食って、ああ、中国に来たな、とちょっと血が騒ぐ。

現金で人民元を持っていないので、支払いはクレジットカードで行う。全日空でクレジットカードを発行するともれなく銀聯カード*11が付帯してくる。作るのはオプションで自由なのだが、中国国内ではVISAやMASTERが使えないケースが多い一方、日本で言うところのJCBみたいに銀聯がかなり普及しているので、持っていて損はないと思う。来年以降学生が終わるのでANAカードは解約しちゃうと思うけど、そうすると銀聯使えなくなるのが痛いなあ...。

 

ひとしきりまた空港内を散策して、出発階にある24時間営業のスタバへ。意外と24時間使えるエリアのベンチやお店が少なくて困った。案の定スタバも混雑している。ボックス席は空いておらず、2人掛け対面テーブルを窮屈に3人でshareする。

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 3人でデカい荷物を抱えて入店。年末らしく、一年を振り返りながら談話する。忘年会の趣がある。

 

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深夜2時の上海浦東国際空港。空港野宿勢も結構いるし、電気も高校と灯っている*12ので、絵柄的にはにぎやかだけど、すっかり静まり返っている。

 

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日付が変わるころ、徐々に人が減りはじめたので頃合いを見計らってボックス席を確保。「どうせローマ行きの機内で寝るからな」と言って何となく仮眠しつつ、朝を迎える。一人だとわからないけれども三人いると話も弾むしそこまで長くはなかった。

2週間の旅程だが、ほとんど旅程を立ててこなかったので、ここでざっと組み立てた後4時に就寝。おやすみ。

 

この間、同期が書いてくれた。

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浦東空港は中国らしからず、電話番号を入力しなくともwifiが使える。

 

起きたら日が昇っていた。案外時間がたつのは早い。

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ターミナル接続部からの眺望。中国らしく広大な道路が広がっている。

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出発ロビーへ。成田では上海までの航空券しかもらえなかったので、上海の東方航空カウンターでローマ行きを発券し荷物を預ける。ここでの混雑もなく、非常にスムーズ。

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787便はこの日は遅延なし。コードシェアアリタリア航空と実施しているが、機材は東方航空持ち。

 

出国後制限エリア内で腹が減り、時間もあったので昼食。

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出国後エリアは総じて物価が高いし、さらにはこの後機内食が出るというのに、やっぱり食べてしまう。うまし。

 

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定刻通りゲートオープン。沖止めなのでバスで移動。発着機が多すぎるからなのか、主要国際線のはずだが*13、ボーディングブリッジからの搭乗ではなかった。まあ運賃安いし仕方がない。

 

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国際線機材の333にタラップで搭乗。

 

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機内はちょっと古めの肉厚シートが並ぶ。座席モニタはだいぶ反応が悪いしコンテンツが面白くない。iPadになにかダウンロードしておくか、香港麻雀か、ゴルフで対戦するくらいしかすることがない。

離陸後、着陸前の2回機内食が供食される。スイカは必ず出る。

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チキン。東京発に比べると味が落ちる。

 

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到着前はターメリックライスみたいな内容。東京=上海線よりは微妙だけどメシマズではないし、普通に食える。味もちゃんといてる。強いて言えば小鉢の内容と味が正直渋いね。

これでマズいって言ってる人は全日空日本航空機内食しか食えんだろうし、アメリカ行きの外資系各社はもっと無理じゃね?と思う。ともかく、メシに関しては心配はない。

 

まあローマ降りてから適当な店で食ったPizzaの方が格段にウマかったのは言うまでもない。

https://lh3.googleusercontent.com/pw/ACtC-3fj2GEXvY_4jXarSCfJXY7g9uV4LqN7UCg_Y0HdQZ5LTRIRKC10f7g4HF7KWKSeIDNBoj6Bbi7ZdpaJx5CTf8aWpuujgL1eA7dhmIwY5tXSat4XwYkCdNAVrhn7QLJehOz-nhAgemAsYOr8njaWWeYiVA=w704-h528-no?authuser=0

 

あとがき

オールはつらい。

*1:モスクワ・マドリード線もあった気がする

*2:それでも中東経由はトランジット前提でダイヤが組まれているので、酷い組み合わせは中華系特有だったりする

*3:イールドマネジメント

*4:日本発着便はそうでもなかったりする

*5:復路は座席モニター無しのA321だった

*6:エアバス

*7:ウマにはならなかったが

*8:128kbps出ない

*9:中国国内ではいわゆる「Great Wall」のため資本主義社会の各アプリ(TwitterとかLINEとか)は使えない

*10:ロングトランジットや日付をまたぐ乗り継ぎだと荷物を紛失する恐れが高くなる。

*11:UNION PAY

*12:深夜は一部減光

*13:実はローマ線は弱小なのかもしれない よくわからない

【台風直撃】搭乗ゲートで出国中止→成田空港の床で寝た話【空港野宿】

こんな経験するとは1㍉も思ってなかったし、今でも思い出すと笑ってしまう。前日のツイートがこちら。

もはやフラグでしかない。

 

 

はじめに;ハイライト

最近Twitterのフォロワーがじわじわ増えてきて、人がどういう時にどういうツイートをRTするのか分かってきた。やっぱり時事ネタは強くて、この時は折からの台風で成田空港の機能がダウンしたというまさにその日に出国が重なってしまった。その記録を時系列で書いていく。

 

台風で鉄道がダウン;2019年9月9日

前段で「成田空港の機能がダウン」したと書いたが、それは本質的な問題ではなくて、もっとまずかったのは、成田空港に乗り入れるJR・京成が両方ともにストップし、翌日までまったく動かなかったことである。

千葉は台風でたびたび被害を受けているが、ご存じのとおり成田空港は千葉県の奥地*1にあるので、災害に対するその機能の脆弱さはたびたび話題になっている次第である。別名で「新東京国際空港」と名乗っているようだが、当然私は認めていないし、最近茨城空港が「北東京国際空港」と名乗る潮流が形成されつつあるようだが、とにかく東京都に位置しない施設に東京という名を付す文化を認めるつもりはないですね。*2

 

前夜に欠航・振り替えが決定

元々の予定は以下。会場はスイス・ジュネーブで、参加が決まったのが結構直前だったので高くついた*3。スイスインターの成田発チューリッヒ経由でジュネーブに乗り継ぐルート*4。まあ普通。

09/09 LX161   NRT1010→ZRH1535
09/09 LX2810 ZRH1745→GVA1835

で、3月8日(前日)の昼過ぎから早々にLX161の運休が決まり*5、夜には以下の行程(全日空ブリュッセル航空のブリュッセル乗り継ぎ)に変更となった。

09/09 NH231   NRT1050→BRU1550
09/09 SN2721 BRU1645→GVA1805

「折角楽しみにしていたスイスインターが!」などと悠長なことを言っていたが...

 

再ディレイが決定・全交通機関が麻痺

結局この日はうずうずして寝られなかったりしたのもあって、夜中(午前3時50分)に全日空からメールが届いたのを確認して、3時間ほど寝た。

09/09 NH231   NRT1555→BRU2050
09/10 SN2711 BRU0620→GVA0735*6

この時点ですでにブリュッセル泊が決定し、早くも意味不明な旅程となったが、幸いこういうのには慣れているし、なにより日系便で欧州入りなので、「まあ早々酷いこともないだろう」と高をくくっていたのであった。

 

6時すぎに成田行きのリムジンバス*7から電話があり、台風の影響で8時過ぎまで運休が決定したとのこと。

今でも「東関道 台風 倒木」とかで調べると結構記事が出てくるけど、東関道上になぜか家が建ってたり、木が生えていたりして、本当に意味が分からなかった。

結論から言うと、東関道の閉鎖は終日解除されなかったので、この後永遠にバスが動くことはなかった。鉄道は再開予定を小出しにしており、最初は15時再開ということだったが、同じような理由でJR・京成ともに終日運休になった。今から振り返っても歴史的大事故の感があるくらい有数規模の障害になった。本当に悪夢である。夢じゃないけど。

 

災害時にはTwitter

とっとと空港に向かおうにも公共交通機関全部ダウンで手段がないのと、情報収集しているうちにバス・鉄道は無理そうだという気もしてくる。

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最悪タクシー?という選択肢が頭をよぎる。なぜなら成田からの出国者がタクシー利用で大挙して押し寄せているというのである*8。さすがに草

 

11時東京駅八重洲口、タクシーが捕まらない

「いやいや、タクシーなんか無限に走ってるやろ」と思った人、甘すぎる。千葉県内主要国道を走っているタクシーがチェッカー・東京無線などの東京ブランドで埋め尽くされているのを見たことがあるだろうか...

八重洲駅前にはバスを待つ長蛇の列ができているが、朝7時からTwitterで情報収集しているとタクシー以外に選択肢はなさそうだ、というのが分かってくる。東京から成田までは通常なら1時間あれば大丈夫で、下道経由でも3時間あれば大丈夫だろう、というのが自分の見立てだった。さすがに14時、遅くとも15時には着くから、余裕をもってチェックインできるだろう、という感じ。

「まあ八重洲でちょっとバス待ちの感じを見てからタクるか」くらいの気持ちだったのだが、いつもはタクシー待ちに列なんかできていないのに(平日の11時台)、長蛇の列ができている。しかも客待ちのタクシーが1台もいないという異様な光景を目にする。じゃあ流しで拾うか?と思っても大抵人が乗っている。20分待っても捕まらず、さすがに焦る。

忘れもしない、ここで偶然回送のタクシーに声をかけた。

どの回送のタクシーも止まってくれなかったのに*9、このタクシーは幅寄せしてくれたので、焦っていたのもあって食い気味に「成田空港まで行っていただけませんか!」と聞いてみる。「バスが出てるけど良いのかい?」「それが止まっちゃってるんですよ」「なら行こう」と二つ返事で引き受けてくれた。回送中なのにすみません。東京無線さんありがとうございました。

 

成田行きのおいしい客:チェックイン締め切り3時間半前

宝町から首都高で一路京葉道路に向かう。東関道は通行止めなので、確か船橋の手前、原木あたりで降りて、習志野鎌ヶ谷)経由で空港へ向かったと思う。しかしまたこれがとんでもない渋滞で、幹線はどこもかしこも動かない。生活道路で抜け道を探しつつ、郊外までは辛抱の走り。北総の切通しを貫く464号の起点に到達するまでですでに3時間近くタクシーに乗っていたはずである。

本来ならもう今頃機内でゆっくりしてる頃なんだけどなあ...と思いながらこの間車内でANAの繋がらないデスクに電話をかけまくる。「タクシーで向かっているが、ギリギリになりそうだ、どうにかならないか」「頑張ってください」。まあ本質的にはそれくらいのやり取りしかしていないが、これもまた繋がるまでに2時間はかかった。

成田市中心部に入ったあたりで15時を回り焦りに焦ったが、その後はそこそこスムーズで、15時15分には空港に着いた。降り際に大変な道中だったことをお詫びし感謝申し上げたら「まあこれが仕事ですから」と返されてオンオン泣いた。

 

国際線で出発40分前を切っていたので公式的にはチェックインは終了している。それでも空港内を走りに走って、カウンター前で土下座はしてないけどそれくらいの勢いで「何でもしますから!(なんでもするとは言ってない)」と泣きついた。ちなみにこの時1F到着ロビーには空港から出られない旅客で埋め尽くされていた。本当にひどい。

 

「処理できたので乗れます、ゲートまで走れ!」

予定調和的にチェックイン完了。まあさすがにそうですよね(GSさんありがとうございます)。「とにかく急げ!」ということだったので、荷物も預けて一気に身軽になったいつもの格好で成田空港内を全力ダッシュでゲートへ向かう。この時ほど走ることはないだろう、というかあって欲しくなさすぎる。保安検査・出国審査・ゲートまでは10分弱で到着。やっぱりスーツケースは自分のスタイルには合ってない。

 

それでゲート前、これ。

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「ゲートまで走れ!」とはなんだったのか?

FinalCallで呼ばれてるだろうな...という予想とは裏腹に、搭乗すら始まっておらず、拍子抜け。

まあ実は、オタク御用達アプリことFlightRadar24で機体の整備が終わっていないことは把握済みだったので、これはさらにディレイの可能性ワンチャンあるな?と思って勝ちを確信していたのであった。

これで日本ともおさらば、と思うのはまだ早かった。

 

そして欠航~野宿へ

結局この後19時まで待たされた挙句、欠航が決まる。まあそんなところだろうな、とこの時はGSに詰め寄る乗客たちを横目に達観していたが、本当に泣きを見るのはこの後。

見舞金1万円をもらったけど、お店は営業していない*10し、これどうするの?

係員に連れられて入国ゲートへ。ただいま日本。

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預けたスーツケースもカルーセルから返却されます。

到着ロビーに巻き戻され途方に暮れるも、仕方ないのでANAの発券カウンターの前の長蛇の列に並ぶ。明日中にスイスに到着しなければならないので、振り替え便の手配をしなければならない。

永遠に振り替え待機列に並び続ける中、日付が変わったころに職員によってリッツ・寝袋が配布され、冒頭のツイートの通り、名実ともに難民となる。

そしてついに恐れていたことが起きてしまう。

「もう今日は終わりで〜す」と言って1時40分くらいに窓口が強制的に閉まる*11。本来なら夜は営業しないはずなので、残業とかいうレベルではない残業なので、確かに致し方ないが、これによって暴動が発生。

結局振り替え便は手配できず、翌朝の開店のために待機列を保ったまま、空港の床で寝る。午前2時に何をやっているんだ、というお気持ち。

頭がおかしくなってしまってゐる。

 

振り替えを諦め新規購入へ

カウンターの対応を見るに振り替え便の用意が出来なさそうだったので、実はすでに残された最後の手段、当日発券で往復航空券を購入しなおしていた。新規フライトは以下。

09/10 SU261   NRT1215→SVO1605
09/10 SU2382 SVO1755→GVA2040

よりによってモスクワ経由*12である*13。これを機にデルタのスカイマイルのアカウントを開設した。

 

また日は昇る;2019年9月10日

とりあえず元々の航空券をどうにかしなければならない*14ので、使えなかった航空券の取り扱いを聞くためにカウンターに並ぶ。またカウンターかよ...とさすがにうんざりしてくる。

7時からANAは開店したけど、待機列が大変なことになっており、折からの対応のまずさも相まってまた暴動が発生する。昨夜から暴動しか見ていない。

で、2時間待って自分の番だが「空席は3日後になります」。まあ理解はするけど、それで良いのか?StarAlliance*15。マニュアルが酷すぎる。

100歩譲って空席がない*16のは運賃区分等の縛りがあるので仕方ないとして、今回は天候不順が原因なので払い戻し不可です」と言われた時にはさすがにキレようかと思った。「いやいや、お宅、昨日の運行ボードでスタッフ・機材繰りのため欠航しますって書いてますやん」と天候不順が二次的な原因であることを詰めて払い戻し案件にする。「じゃ欠航証明はあげるから代理店購入の場合は代理店から払い戻してね。」と至極まっとうな指摘を受け、代理店*17に電話。

海外じゃこういうやりとりは当然かもしれませんが、日本はそういう文化じゃないよね。外資っぽい雑さを感じて、今後はワンワールド((JALなどを使おうと心に決めました。親玉のルフトハンザの所業はこの記憶に新しい。この記事、とにかく面白いので一読の価値あり。
https://dent-sweden.com/travel-tips/airline/lufthansa-trouble

なお旅工房はすぐつながって、1週間後に現金バック。安心の日系代理店。

 

 1日ぶりに飯を食う 

そんなこんなで出発2時間前を回ってしまい、お昼を食べる時間を失いそうになりながら(昨昼から配給品以外何も食っていない)出国審査を終える。

「またモスクワ」というのは、つい2週間前まで観光目的でロシアに滞在していたからである。

出発遅れが決まったので、さすがにまともな飯を丸1日食ってないのはまずいと思っていたのもあって、折を見て最後の日本食をトライ。

ウマすぎてウマになり、激しく泣いた。 

満身創痍でジュネーブ

 スイス入国まででもう良いかな、という気分になるが、この後、学会なのである。とてもありがたいことである(死)。ホテルに着いて3秒で寝た。

 

あとがき

話としては美味しいけど欠航・遅延関連は精神的にだるすぎる。出国趣味者に関してはどうしても避けられないので、せめて融通の利く身分を手に入れるべきだと強く思った(特に上級会員)。

上級会員のメリットといわれるものは優先搭乗とかラウンジとか正直個人的にはどうでも良く見えるサービスばかりであるが、世間的にはそういうのが持て囃されるらしい。いや、上級会員の本質は待ち時間のないデスクアクセスじゃないですか?と思うけどね。とりあえず電話がつながればなんとかなるのが日系のアイデンティティのはずなので、スターアライアンスは当分使いません。折からの情勢や個人的なフライトも相まってJGCを取得。

ここまで読んでくれてる人は何を思って読んでるんだろうか?と気になる。いずれにせよ何らかの形で役に立てば良いなと思う。最後までありがとうございました。

*1:とはいえども東京駅の八重洲口からバスに乗ればわずかに1時間強ではある

*2:自分が茨城県民だったら東京茨城国際空港を全力で推薦するけどね

*3:スターアライアンスグループ便の欧州往復航空券で16万円程度、旅工房での購入。自腹ではない

*4:チューリッヒから先はルフトハンザのE190だったはずなので、この時はリージョナル機に乗ったことがなく、成田発も343なのでそれも含めてかなり楽しみだった

*5:チューリッヒからの送り込みになるLX160が運休したため

*6:復路は以下。

2019年09月14日(土) LH5749便 ジュネーヴ・コアントラン国際空港 09:10発 → 2019年09月14日(土) ミュンヘン空港 10:20着
2019年09月14日(土) LH714便 ミュンヘン空港 16:40発 → 2019年09月15日(日) 東京国際空港羽田空港) 10:50着

*7:東京シャトル

*8:ソースはTwitter

*9:回送なので当然なのだが

*10:スタッフが成田空港にアクセスできない

*11:今後長きに亘りアンチスターアライアンスになってしまう発端がこれ

*12:ロシア本土ではビザがなければ出国できないので、乗り継ぎができなかったり何らかのトラブルがあった場合、空港の制限区域内ですべてのことを済ませなければならず非常に過酷である

*13:40万円くらい

*14:スターアライアンス往復なので、復路便を取り消さないとあとで面倒になる

*15:オタク的には全日空は「イキリファイブスターエアライン」

*16:正確には、ワンワールドスカイチーム各社ともに空席があるので、「手配する気がない」

*17:旅工房

【インド】バンガロールで病気になった【洗礼】

「腹を壊す」のはインドに行く目的の一つ

こういうやつ、実はみんなあるんじゃないかと思っている。

何が原因かわからないが、普段食ってるあらゆるものが原因になりうるので、いちいち気にしていられない。別にそういうのが嫌だとも思ってないし、割り切れないとこういう国は周れない。「インドにきて人生が変わった」とまでは思わないけど、now developingな東南アジア諸国、あるいはインドなどの中央アジア、アフリカ諸国に行くと、心は広くなると思う。先進国のゆとった環境で忘れられ使わなくなった人間本来の力を思い出すことができる。

 

病歴要約

ーーーーーーー

23歳男性。前夜から口渇・倦怠感を自覚していたが放置し、ケンペゴウダ国際空港(バンガロール)発マイソール行き夜行バスで入眠した。下車後早朝に悪心が出現し、その後複数回にわたり、緑色水様物を嘔吐した。さらに午前中には悪寒を自覚したため、午後にケンペゴウダ国際空港の薬局を受診した。前夜から水分は一切摂取できていない。生来健康で、特記すべき既往歴はない。8日間の日程でインド国内周遊中であり、最終日である。友人が常備薬として正露丸を所持している。当日中にスリランカコロンボ)へのフライトがあり、患者は旅程を変更することに同意していない。所持する現金は日本円・インドルピーともにわずかであるが、エポスカードは所持している。患者は以下のようにツイートしている。

対応として正しいのはどれか。2つ選べ。

a.空港のベンチで入眠し経過を観察する。

b.空港の薬局で発売の処方薬を内服する。

c.友人が所持している正露丸を内服する。

d.多量の水分を経口摂取する。

e.サクラワールドホスピタルを受診する。

ーーーーーーー

だいたいこんなことを考えながら過ごしてたらなんだかんだでこの後UL172でスリランカ入り。

 

解答・解説

解答:a,b

a:ケンペゴウダ国際空港は出発ロビーにてすりなしの椅子がなく大変不便だが、困ったら寝るしかないので正解。なお到着ロビーには空港泊に適しているリクライニングシートがある。

b:前評判通り、インドのOTC医薬品はとにかく強くて安い。正解。

c:内服してもまったく効果がなく嘔吐を繰り返したため不適切。

d:嘔吐が収まってから1時間当たり100ml程度でないと摂取しても戻すので不適切。

e:患者が旅程を変更することに同意していないので不適切。ケンペゴウダ国際空港からはかなり距離があるので半日未満で受診するのは不可能。

 

その後

夜には多少良くなったのでスリランカ渡航を決行。コロンボのバンダラナイケ国際空港で空港泊して翌朝からピンピンしてた。その時の様子はこれ。

 

ordinaryman.hatenablog.jp

 

 カード付帯保険はあって安心した

クレジットカードは複数持っていた方が良い理由の一つに疾病治療費用をどうカバーするか、複数を並列して使える場合があるということがあげられる。

海外旅行保険が自動付帯でめちゃくちゃ有名で優秀なエポスカードに関していえば、ノーマルカードでも1疾病当たり270万まで付帯、ゴールドなら300万まで付帯。ANAカードはワイドかSFCしかないし、JALカードもnaviで50万までしか付帯しないので、圧倒的に優秀なのがエポス。しかも電話すればすぐに対応してくれるし、提携病院を調べてくれたり、手続きの仕方も教えてくれる。必要であれば電話ではなくメールでも対応してくれてとてもサービスは良いと思う。インビゴールドはとにかく優秀なので、早いうちに作っておいて損はないカードだよね。

インドの医療事情はむちゃくちゃだと思うけれども、実はバンガロールなんかはインドとはいっても一線を画していて、多国籍企業が多かったり、日本企業も当然あるし、日本語が通じるサクラワールドホスピタルなんかもああってかなり整備されている。

www.j-helpdesk.jp

病気はしないに限るけど、それはそれでいい思い出にはなるよね。結構やばいなと思って病院まで調べたりしてたけど、一気に悪くなって一気に良くなった。

なおコロンボには日本語が通じる病院も提携病院もありません。悪化しなくて良かったなあ。

おしまい。

航空券の価格を予測する~格安航空券を買うために~(1)

ネガティブデータに対して思うこと

昨晩大学生数人で自宅で鍋をつつきながら、「最近何やってる?」という話題になったとき、何やってたかよく思い出せなくて不安になってこれを書いている。まあ日々を無為に過ごしていたって別に悪くはないとは思うが、なんだかむなしいじゃん、とは思う。

ネガティブなデータとか結果というものは出来高としてとらえづらい。
ネガティブな結果をポジティブに言うならば「丸々を勉強したけど、丸々のことは理解できなかったということが分かった」って感じ。これはある意味では、「勉強しなかったのと同じ事じゃん!」なんだけど、そのような解釈は非合理的である。

正確に言うと、価格推移予測は不可能

『航空運賃というのはとかく複雑で、明日いくらで売られるのかとか、いついつに安い航空券が発売になるとか、そういうのは厳密には分からない』

タイトル詐欺っぽくなってしまうが、まあこれは自分が2年間いろいろな手段で価格推移を検討した結果そう結論づけたことだからおそらく間違っていないと思うし、「時系列データ(価格推移のグラフ)だけを見ていてもロジカルに予測することができない」という問題は、信頼性の高い予測サービスがほとんどないという現状からも理解できると思う。

価格の”推移予測”はダメでも、”出現予測”は可能

これはもはや予測でもなんでもないただの確率論(運ゲー)なんだけれども、自分が良くやる方法は、価格を確率的に捉えること。

集積された時系列データからわかることの一つに、「ある一定の観測期間を通じて、特定の便の航空券が最安値を記録した時点のデータとその周辺情報」がある。

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これは2020年2月16日にGoogleFlightから採取した、2020年3月22日(日曜)オークランドシドニー行き ニュージーランド航空711便(以下、AKL→SYD NZ711で記載)の片道(Oneway、以下OWで記載)航空券過去60日間の価格推移である。 これを見ると、

  • ある一定の観測期間=2019年12月17日~2020年2月16日
  • 特定の便の航空券=AKL→SYD NZ711
  • 最安値を記録した時点のデータ=43日前~32日前および28日前に発売実績
  • 周辺情報=価格がJPY11410であったこと、2回あったこと、最頻運賃は17740円前後であること、等

がわかる。これを見ておそらく多くの人が、

「出発日の80日前~70日前くらいにかけて航空券をチェックすればいいのか!」

と思うことであろう。

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これは2月19日に採取した3月8日(日曜)発AKL→SYD NZ711 OWである。…ん?この推移と日程、どこかで見覚えがあるな?

つまり2月19日からさかのぼって45日前~35日前くらいにかけて格安航空券が発売されたことになるので、

「出発日の65日前~55日前くらいにかけて航空券をチェックすればいいのか!」

という知見を得ることができる。

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これは2月19日に採取した3月1日(日曜)発AKL→SYD NZ711 OWである。この推移と日程、どこかで見覚えがあるな?見覚えがあるな?!

つまり2月19日からさかのぼって45日前~35日前くらいにかけて格安航空券が発売されたことになるので、

「出発日の55日前~45日前くらいにかけて航空券をチェックすればいいのか!」

という知見を得ることができる。

 

ここまでで得られた知見は以下のとおりである。

①「出発日の80日前~70日前くらいにかけて航空券をチェックすればいい!」

②「出発日の65日前~55日前くらいにかけて航空券をチェックすればいい!」

③「出発日の55日前~45日前くらいにかけて航空券をチェックすればいい!」

...

つまりそういうことである。

航空券の価格は直前まで安くなる可能性があり続けるわけで、「いつ買ったら安いのか」と聞かれても「わからない」となってしまう。

 

区間最安値を把握すること

これまで多くの先人たちがいつこの航空券が発売されるのかとか、どのような周期で価格の上下が起こっているのかとかをパターン化しようとしたはずだけれども、それは残念ながらできなかった。なぜならば、冒頭で述べたように、航空券はとかく複雑で、明日いくらで売られるのかとか、いついつに安い航空券が発売になるとか、そういうのは厳密には分からないからである。

したがって、我々が目指すべきなのは、格安航空券がいつ発売されるのかを予測することではなく、

「最安値の航空券がいくらで発売される『可能性があるのか』を知る」

ことである。そして一番の肝になるのはしたがって、

区間最安値を把握すること」

である。そのためには、時系列データは必要不可欠であり、「推移予測はできない」というネガティブな結論こそが実は予測の本質というわけである。

 

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片道3800円くらいでポチーしてしまったタスマニア、実はこの後3300円台まで下落する。だいたい区間7000円弱で出てることが多いので、十分勝ってるけど、今買うか、後で買うか、というその辺の見極めは運が絡む。航空券のギャンブル性についてはまた議論が必要かもしれない。勝手に一人で議論しようとおもう。

 

おしまい。

【インド】ガンジス川沿いで騙されてみた【バラナシ】

インド人は日本語がうまい。お世辞でもなんでもなくてガチでうまい。

地球の歩き方インド編にはどんな経緯で、どんな人が、どこでペテン師に遭遇したのか、そしてどういう転帰をたどったのか事細かに書いてあるのでとても読みごたえがある(すみません)

ということで、どうして人は騙されてしまうのか、騙されるとどうなるのか、実際にやってみた。

1、マニカルニカーガートの火葬場でカツアゲ

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トラブル発生の超有名ポイント。

勝手にガイドが降りてきて、「無料で案内してやるよ」と言われるがままついていったら、奥で大金を寄付させられる。まあ「無料で案内してやるよ」とは言いつつも「寄付できたらorしたかったらしてね」って条件を付けてくるんですが、これが「寄付しろ」に変わるわけです。

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この火種はずっと燃え続けている神聖な火で、この灰でお焼香する。おでこに灰をつけて(?)くれる。

2~3人に囲まれてこのあと寄付しろといわれるわけですが、延々「金ない」だの「さっきと説明が違う」だのなんだの駄々をこねていると、

「神の前で口答えが多い。バチがあたるぞ」と言われます。

まあお互いブーメラン刺さりまくってるんですが、寄付の気持ちということで、沖縄で買ったパインドロップスを寄付しようとしたらそんなものでは気持ちが伝わらないと文句言ってきます。缶バッジを寄付しようとするとすごい剣幕で怒鳴られます。

とにかく金目のものでないと帰してくれないようだったので、ありあわせの500円玉(当然日本円)を渡して、「これは日本ではものすごい高価なコインで、他では手に入らないから、大切にしてね。銀行に持ってったら良いことあるよ」と言ったらホクホクして帰してくれました。800ルピー弱ですかね?これぞ拝金主義!って感じで趣深いです。

ちなみに金を払うと域内フリーパスですが、言い合いをすると微妙な空気間になるのでやっぱりこのガイドには乗らない方がよいでしょうね。

ちなみに同様の手口は非常に有名で、多くの日本人が騙され金をむしり取られています。

aquavirgo.net

2、助詞を勉強したい(大嘘)布売り

この人についてはすでにこの記事でも触れたとおり。

 

「助詞の勉強をしたいんだ」と言って無料でガイドさせてくれと言ってくる。いい年こいてそんなわけあるかwと思ったけど、最初は信頼関係を築くために結構真面目に話してくれるので、今回も正しいんだか正しくないんだかわからない話を延々と聞いてみた。大抵こういう奴はどこかのステマ要員だけど、基本的に自分の店がどこにあるとか何屋だとかは言わない。向こうも騙しのプロで勉強しているので、さすがにお粗末な話し方はしてこない。

ガンガー沿いでは毎晩お祭りがあるけど、いかにカンガーがインド人のよりどころになっているかということを教えてくれる。日本でも信仰の中心として富士山が世界遺産に登録されたけど、自然を信仰の対象にするのはどこの国でもよくあることだなと思う。我が国では入試にまで信仰が及んでいる。

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商店街にある自分の店の方に誘導するために「神社でお祭りがあるから見に行こう」と案内してくるが、googlemapをどう探してもそれらしき寺社はないんだよね。そんなもんないだろ?と思って商店街をフラフラしてると、「何が買いたいの?」とあれこれ聞いてくる。こちらがいつまでも誘導にのらないので、向こうもそろそろじれったく成ってきて、ついに直球勝負

 

「良い布売ってるから店紹介してあげるよ?」

 

おぬし布屋か~

と店も分かったところで案内してくれてありがとう、日本良いところだから来てね、と言ってお別れ。

ちなみにこの後再会して、「お前ら、カモ。日本人はバカ」と言われました。まあ事実。

3、長澤まさみと写真を撮った男


うってかわってまったく商売っ気が感じられない男に遭遇。「日本人?」と向こうから声をかけてきたけど、あんまり覇気がない感じ。東京から来たとか、何日居るとか、あたり障り無い話ばかりなのでこちらから「ボートとか売り込みするんじゃないの?」と攻めてみたら、「今日は天気も悪いし仕事する気にならんから、ボートなら他の人やってるからそっち行きな」とか言って商売する気ゼロ。

日本語がうまい人ほど日本人を熟知していて、「この辺のインド人は騙してくるから気を付けた方が良いよ」とか抜かす。いや、あんたも大概なんだよなあ...

長澤まさみと写真撮ったと言ってたのは事実らしい。yukitabi55.blog.fc2.com

このあと無事、自分の店に来ないかと誘われました。帰納的に考えて、日本語ができる奴に良い奴はいない。

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インドのペテン師って、ドラクエとかに出てくるNPCっぽくないですかね。

おしまい。

【インド】仏教4大聖地のひとつサールナートを訪れる【バラナシ半日計画】

インドで行っておくべき都市の一つに必ず挙がるのはバラナシ。確かに評判通り楽しかった。

インドに行くならいくつかの宗教について一般教養的なレベルでよいから復習しておくと楽しいかもしれない。寺社仏閣巡りを楽しめると国内・海外旅行ともに深みが広がるが、これがあるのとないのでは特に多宗教文化が入り混じるインドにおいてはずいぶん違ってくる。

コルカタから寝台でバラナシ入り

そもそもバラナシは1日でいいやと思っていたので、もともと朝着いて夕方出発するとかいう超強行軍を考えていたけど、この通り列車が遅れてお昼を回ってしまったので、急遽バラナシで1泊することを決めた。結果的にはそれでよかったし、1日だけっていうのは少しもったいないような気もした。2日あっても暇だけど。

そんなわけで、午後いっぱい使ってサールナートにいっちまおうということになった。

仏教4大聖地のひとつへ

バラナシに着いてまず行ったのはここ。
サーナス、もしくはサールナートと言われてるところで、ここは釈迦が初転法輪(しょてんぽうりん)を行ったところ。初めて説教したと理解すれば良いだろう。実は倫理の教科書に出てきてるし、自分はセンター試験で倫政選択だったけど全く覚えていませんでした。当時はこの辺興味なさ過ぎた。

このでかい建築物はダーメーク・ストゥパといってこの下で釈迦は説法を行った。

仏教の聖地は、

の4つがまとめて紹介されることが多い。サールナートは一大観光地バラナシからすぐだから、インド国内からも多くの信者が訪れている。ルンビニなんかはネパールにあるから(ネパールとはいってもほぼインドとの国境付近だけど)気軽に、というわけにはいかないんだよね。

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丁度いい時間に電車があったので、飛び乗ってサールナート駅へ。バラナシ駅(BSB)からは鉄道で10分、さらに駅から徒歩10分弱くらいの立地なので、わざわざタクる必要もない。ただこの時は乗ってすぐ停車してなぜか30分くらい立ち往生して缶詰になっていた。

鉄道でのアクセスはお勧めしない

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サールナート駅の時刻表。各方面ともに本数が少ないので利便性に難がある。ここまで鉄道の話ばっかりしてきたけど正直おとなしくトゥクトゥクをチャーターする方が無難だと思う。

サールナート遺跡

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アショカ王がこの地を繁栄させてた頃の遺跡が残っている。イギリス植民地時代に研究が進んで、現在はサールナート遺跡として公開されている。

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折れちゃった3本の柱。これがアショカ王柱ってやつで、ブラフミー文字で戒律が刻まれてるが、残りの部分は併設されている博物館に収容されているらしい。

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興味深かったのは

これのもとになったといわれるパンチャヤタン。こいつは釈迦が説法にやってきたときに初転法輪を聞いた5人がこの上に座って会議したところという触れ込み。

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夕日に照らされて神々しく輝くダメークストゥパ。6世紀にアショカ王が作ったもの。

dic.nicovideo.jp

アショカ王「おいこのバカ野郎、よく聞け、いいか?ここを聖地とする!」

って感じでやっちまったんではないでしょうか。知らんけど。郊外で静かな良いところであったことには違いない。

夕暮れのガンジス川には間に合わなかった

思いのほか良いところ過ぎて長居してしまったために午後いっぱい消費してしまった。2時間は少なくとも滞在していたことになる。まあ時間も気にしなくていいかなと思っていたので、珍しくのんびりしていたら17時を回ってしまった。

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トゥクってガンジス川へ。二人で200ルピーくらいだったかな。値切るのは面倒くさかったので適当に妥協した。

日暮れから毎日ガンジス川沿いでお祭り

ここでお祭り。

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ガンジス川に捧げる祈り。ここで布を買わされる詐欺パターンのペテン師に遭遇。

適当にガイドしてもらっておいしいところだけ回収して撒いてからカレー。

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まあまあうまかったけどレストランなので値段は高め。

インドカレー食うなら普通に日本で食うに限るよ。

夜のガンガーを散策

とにかく良い。静まったガンガーはちょっと不気味だけど、神聖な雰囲気は確かに感じる。

濃い1日でした。