サンダル紀行

オタクがサンダルで家を出た結果。有象無象の記事をぼちぼち書いていく(2019/10/14-)

総合旅行業務取扱管理者試験に合格した

表題のとおり当該試験に合格した。f:id:series189:20201123143542j:image

 

もくじ

今の処使い道は無い

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いくつか分類があって、雑に説明する*1と、全部の業務(国内・海外)を監督できるのが「総合」、国内だけが「国内」で、今回合格したのは「総合」。これですべての旅行業務を取り扱えることになった。

詳しく知りたい人は雑ですまんが

 

平成30年度試験で単科落ち→再試2度延期で合格が遅れた

試験は4科目。「旅行業法・約款・国内実務・海外実務」のうち、国内実務が不合格になった。何度か「資格取ったで」って人に言ってたけどそれは以前取得した一部業務しか監督できない方だったので、今回のは実質的には上位互換ということになる*2

時刻表検定が廃止になったのを契機にオタクが受けだした、という経緯もちらほら聞いたが、自分もそのタチで、当時は海外興味なかったので国内だけで、という感じだったけど、本邦の鉄道がオワコン化してきたというのもあって海外志向が強まり、資格マウントの意味も込めて総合領域を受験した。

実務2科目はまあまあモチベ的にも宜しいのだが(以下に抜粋)、

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業法と約款、特に業法が面白くなくてモチベ的に非常にだるい。

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それでも普通の国家資格らしく過去問通りの出題傾向なので、無限に広い分野をまんべんなく学ぶというよりは過去問ベースドなスタディで十分対応できるものである。

単科落ちした場合、落ちなかった方の科目は1年間の免除権が与えられるが、業法・約款は合格した場合でも再度受験が必要である。合格点は各科目で6割以上で、総合点で6割を超えても6割を下回る科目が存在する場合合格しない。業法・約款で不合格になる人は単純に対策が足りてないだけなので、基本的にこれで不合格になることはない。

問題をもっと詳しく見たい人はここ

 

国内実務不合格の理由

投資をケチって古いテキストで勉強していたせいで2年前の航空運賃改定に対応できなかったこととか、九州新幹線の新規開業で乗り継ぎ割引が廃止されていたことを知らなかったことなど、時事ネタのアップデートができていなかったことが原因で、「国内で知らんこと最早ないでしょw」とナメプしていた所為である。JR時刻表通読とかは日常的にしている人ではあるが、5年おきくらいにしかデカい時刻表は買わないので、再試時に色々様変わりしてて落ちても仕方がないな、となった。

自己採点はダルくてしてないけど、試験中に合格を確信していたし、試験前に既に合格を確信していた。

対策について

ユーキャンの比較的新しめの対策本(1~2年落ち)をメルカリで買って通読して、過去問3年分解く。実務は5年分解いて基礎教養を強化する必要があるが、過去問で出現した選択肢上の地名やコンテンツに関する出題が次年度以降でなされることが多いので、選択肢吟味もしっかり行う必要がある。この辺りは少し面倒である。対策本が高くてだるい。受験料は良心的なので何回か受けるor総合国内ダブル受験も良いと思う。

最悪教養が無くても、土地に関する出題は1問たったの2点だし、国内実務なら運賃計算・運賃ルールなどの基礎、海外実務ならセンター英語+業界単語・マイル計算など*3が分かっていれば合格点は取れる。したがって、有資格者であるからといって世界地理・世界史に詳しいとは言い切れないところがこの資格の悪いところ*4である。あくまで実務として運用される資格の側面が強い。

初学者の場合は安定して合格するためには3週間~1カ月は丸丸かかると思われるが、初めから単科落ち覚悟で2年計画する場合は2週間ごとくらいで対策できると思われる。高校・大学までに培ってきた基礎学力*5に左右される部分もあるが、それほど難易度の高い試験ではないと考えられる。ただし合格率は1割前後*6なので、数年前に取得した危険物乙種4類試験と比較するとだいぶ対策時間も難易度も上がる。

試験時間はかなりカツいので、考えている余裕はほぼない。条件反射でアウトプットできるよう反復して定着させる。このあたりも実務重視の性格が表れていると思う。

今後

残念ながら、今の処使い道は無い。

*1:全然正確でない

*2:細かい説明が面倒なので

*3:CTMチェックとか廃止されたんだっけ?有資格者なのに分からない笑

*4:趣味教養界隈にとっては

*5:英文読解、論理、社会科等

*6:年による

2020秋 福江島 1泊2日

 

0日目(東京駅出発〜)

15:00 東京駅八重洲南口→成田空港T3

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THEアクセス成田・東京シャトルなどが統一されてできたエアポートバスTYONRT。

JLにマイル積算できたような気がしてたけど違ったっけ…車内改札では出来なかった。

 

16:40 成田空港T3

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留め置かれる機材たち。 この時間稼ぎ時なのに…。f:id:series189:20201027164234j:imageこの通り17:30で最終便。感染症後はじめての成田だけど、減便事情を知っていたとはいえこんなボード見せられると面食らってしまう。

17:30 GK517 東京成田→福岡板付

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2時間20分のフライトは定刻で福岡着。

本当はJALの減額マイルで飛ぶ予定だったけど、春のニュージーランド渡航が没になって、その時手配してたジェットスター便の払い戻しがバウチャーだったので、どうしてもジェットスターで消化しなければいけない事情があった。LCCの中でもダントツに安いし個人的には好き方なので、国内線LCCを選ぶとほぼ必ずジェットスターになってしまう。

福岡空港からは地下鉄で祇園へ。

とりあえず福岡に来たら1食目ラーメンの傾向が強く今回も例によってラーメン。その後もつ鍋と連戦。酔い覚ましに夜の福岡をとぼとぼ歩いて、博多港FT2。

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フェリーには大浴場はなくシャワーのみなので、博多港併設のスパという選択肢もありかもしれない(平日で900円する)。22時半には乗船開始なので、出航までの1時間半でシャワーをとっとと浴びてしまった。ターミナル1の横のファミマでつまみを買っていけばよかったとちょっと後悔したけど割と眠かったので、出港後すぐ就寝。

 

福江島1日目

ぐっすり寝て福江港入港。港から徒歩3分のチャンスレンタカーでアイシスを借りる。2日で13000円也。釣具を揃えたらコレを駆ってまずは山越え、福江島西側の荒川港へ。

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福江には釣りをしに来たわけじゃ無いけど、結構旅程をガバガバにしておいたので色々レクリエーションの時間は取れることになった。自分はこれが実質初釣りだったので、本当に良く釣れるここでデビューできたのは幸運だった。それくらい荒川港は釣れた。釣り方は同期が教えてくれたし、アジも捌いて刺身にしてくれたし、入島してすぐブチ上がってしまった。

午前中は丸々釣りで潰れ、昼食は福江中心部に戻って五島牛

r.gnavi.co.jp

ヒレ150gで4700円。満足。ちな大盛りにすると100円追加で相当量のコメが食える。牛丼、豚等を各々注文しいずれも評価は上々。

昼食後は島を南下して富江へ。途中香珠子海水浴場が気になって寄った。かなり綺麗なビーチで気に入ったんだけど、ここに限らず五島のビーチはサンゴが打ち上がっているので裸足で歩くと結構痛い。石垣で同期が足切ったことがあって、ワンチャンこっちでもありそうだなと思って、サンダルは履きっぱなしだった。はじめての沖縄で海の青さにも驚いたけど、福江の海も相当綺麗で、沖縄よりもマイナーな行き先だし夏福江は全然アリかなと思う。人工ビーチより天然ビーチの方が落ち着くのは自分だけかな?どうだろう。

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さらに南下して「ここをキャンプ地とする!」ことさんさん富江キャンプ村に着弾。今回は定員名のバンガローに1人追加の6名を収容した。冷蔵庫・キッチン・トイレバス別で普通に気に入った。こういうところは結構虫の出入りが多かったり埃が溜まってたりする宿舎が多いけど全然そんなこともなく、取り越し苦労になった。まあ自分一人なら気にしないけど人連れて旅行するときはこういうの結構旅程の出来(満足度?)に響くからね。

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バーベキューはサザエ・五島牛等の食材を用意してくれるプランで、道具代コミコミで宿泊料は5514円。まあ男6人だと物足りなくて肉は少し中心部のダイキョービッグバリューで追加で購入したけど、概ねこれで十分量が用意される。至れり尽くせりで本当に良いなあ。f:id:series189:20201029191425j:image目の前は浜辺だし、控えめに言って最高すぎる。五島コンカナとか、中心部でホテル取らなくてマジで正解だったな。

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午後は井持浦教会、大瀬崎に寄りながら玉之浦・大宝の港で夕釣り。入れ食いでオキアミがなくても小魚が釣れる。でももうこの頃にはデカい魚にしか興味がなくなってきて、小アジが釣れても「チッ…雑魚が…」みたいになってた。人間は欲深い生き物だ。ここでも死ぬほど釣れた。

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日没後はBBQでやりたい放題やった。アウトドアは素晴らしい。

 

福江島2日目

朝6時半に叩き起こされ荒川港での朝釣りに連行される。クソ眠㌠すぎて車内で寝てた。どうやら同期はあさりでイカ釣り上げたようだが(寝てて見てなかった)、餌がデカすぎてイマイチ魚は釣れなかったらしい。でもイカ釣って満足してたんで、出来は上々って感じなのかな?もうちょっと釣り勉強しようと誓った。まあ俺は寝てたんだけど。

バンガローに帰ってきてイカを捌いて丸焼きに。これがクソ旨で転がった。f:id:series189:20201029185345j:image

 

チェックアウトして向かったのは福江島東側の堂崎天主堂。有形文化財に指定されている。

https://www.instagram.com/p/CG7DGGYMQDB/

同期と科学教の信仰者で良かったな〜みたいな話をしてた。五島の歴史は弾圧の歴史、みたいなところがあるので、見た目麗しい教会群でも実態は壮絶だったりする。教会を見て、また海外旅行を…と逃亡欲がうなぎ登りである。「五島にGoTo」とか激寒ギャグ言ってないでとっとと海外行きて〜長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(2018年7月登録)2020年10月29日 福江島 堂崎天主堂



でもって、名物五島うどんで締めることになった。f:id:series189:20201029190546j:imageあごだしと麺つゆ卵の2種のつけ汁があったけど後者は明らかに反則だよな。おいしくないわけがない。当然の如く優勝。

r.gnavi.co.jp

 

少し車を走らせて鬼岳園地へ。

本当は昨晩、ここにある天文台に来る予定だったんだけど、天気が悪くて天体観測出来なさそうなので諦めた。夜間はガイドツアーがあって面白そうだなと思ったんだけど、天気のことなので仕方がない。

日中だったんで福江空港もはっきり見えて、長崎からのORCのDH2とかANAの福岡行きDash8が離発着するのが見えた。金にものを言わせてじゃんじゃん往復するのも社会人になったら良いかもしれない。というかむしろフェリーでもたもたしていると日が暮れてしまうな

五島コンカナ王国内にある鬼岳温泉の日帰り入浴は本来は11時〜22時(営業23時まで)だけど、感染症の影響で15時〜21時の営業。14時40分頃早めに押し掛けて長風呂してたら案外時間が圧して、車を返してすぐ乗船となった。

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帰りは九州商船の長崎行き最終便。16時50分発で3時間かけて長崎港20時というダイヤ。学割でわずかに2010円、普段は基本的に予約が出来ないけど2等座敷は埋まることもなさそう。天気が良ければ甲板から日没が見られるけど薄曇りで断念。

長崎大波止には20時定時着。

PCC-OSCEを1夜漬けで乗り切る方法論

弊学では、最後の卒業試験が終了してからわずかに3日後にPCC-OSCE本試験が設定されている。当該試験を終えてみてのフィードバックを書いていく。旅行してないのでローカルな話題ばかり*1投稿している。紀行文目的で開設したのに、脱線もいいとこである。

 

もくじ

 

 

まえがき

どうにも守秘義務を厳しく設定してるようで、SNS等でこういった形で世に問題や関連情報を漏出することは固く禁じられているようである。当日は機構*2の監督者から「あれは忘れろ、これは忘れろ」と強く念押しされたが、憚らず言えば、暗記を生業とする者らに「試験を終えたらとっとと忘れろ」というのは、いささか自己矛盾が過ぎる。詳述は避けるが、これは実情にも即していない要求である。恐らく前時代的な発想から抜け出せていないことが原因と思われるが、このあたりは閉鎖的・保守的な業界特有の忖度の代名詞的なものであると言って差し支えないだろう。

まあ''適当*3''であることは概して良いことなので、別にこの先これらを改善して欲しいとは1ミリも思わない。や、というかそもそも、改善点は想起されない*4んだったわ。

 

対策とその実際

対策は以下の師のページをベースにするのが良かろうと思う*5。十二分すぎる丁寧さである。このような記事を書いていただけるととてもありがたいし、今後もどんどん増えてほしいと思ってゐる。

時間配分が肝であることは確かで、結局のところ12分+4分をどう分解するかという話に終始するわけであるが、それは、師のページに

ただ、この試験、評価が不安定なような気が自分はしているので(漠然と)、そんなに練習しなくてもなんとかなることはなんとかなると思います。鑑別!1st impressionで確認するなんてしなくても国試勉強していたり、病棟実習で患者さんの話聞いてたりしていれば大丈夫だとは思います

とあるように、どのような評価基準が設定されているのか、ということを探るに尽きる。当然ながら実際に試験を受ける中で、試行錯誤を行う*6ことで想起された基準はいくつか存在するが、守秘義務に抵触しそうなので明言は避ける。

 

また、試験前日のオリエンテーションにて配布される受験者資料においても、評価目安*7(合格境界基準についての言及を含む)が配布されるので、これによっても評価基準ないしは合格ラインの想起が可能である。その点で、PCC-OSCEはある種のゲーム性が高い、ということを指摘できる。

 

そしてそれをもとに判断した結果、師のページで指摘されているような

問診6分→診察6分、まとめ1分→報告3分

と云う配分よりは、

問診9分→診察3分、まとめ1分→報告3分もしくはまとめ2分→報告2分

が妥当ではないかとの結論に至った。これは勉強部屋の学生おおむねの総意である。

なお、これは、師のページにあるような

ここまで12分。問診6分で終わらせればわりといろいろ身体診察する時間ありますので、まず問診6分でできるように練習しましょう。ちなみにここまでが早く終わって時間が余れば、診察終了後の時間をまとめの時間に使用できます。1分位早く終わるといいかもね。

のような余裕時分を想定した時間配分ではなく、カツカツではあるが確実に合格できると思われる時間配分であることを併記しておく。

そして、合格ラインを達成するのに必要な対策は、弊学の卒試を乗り切った学生であれば、一日で十分可能である

  • 頭頸部・胸部・腹部・神経系の診察をマスターする
  • 主訴に対してどの領域の診察を行えばよいか分かる

試験においては鑑別診断も述べる必要があるが、学生同士で「鑑別診断、いくつ挙げられるか」みたいな競い合いを行ったり、特に深く学習したりする必要性は感じられない*8

 

ちなみに、機構のHP*9を参照すると、

なお、過去に公開された「第3回トライアルの公開課題シート」は、現在の出題方針に合致していません。

とある。その宣言通り、試験内容は全くこれと合致していない。堂々と合致しない出題方針を掲載し続けてあるあたり、やる気のなさが伺える。まあ逆に言えば、誰もが無理なくアクセスできる情報を集積して問題が作成されているということである。つまりそういうこと*10である。

 

ワイの雑感

個人的には、一般的に「試験」というものは「評価基準や出題内容を明らかにし、その対策を促すことで全体の質を担保する」ことが目的になっているのではないかと思っているので、評価基準も出題内容も非公開というのではどうしても対策も闇雲なものにならざるを得ない。その点で、CATOの主張する「臨床実習開始前の学生の能力を全国的に一定水準に確保する」というCATOの設立趣旨は未だ実現の途上であるように感じられる。というか結局、何も書けね~*11じゃんw

*1:卒業試験のこと、OSCEのこと、本来紀行をメインにして話題を提供しようとしているのにどうしても需要の小さいこういう話題にも触れてしまいたくなる。そして今回触れることを決めた。内心この時点で外向きには話題に一貫性をもたせる、という目標を達成するのは諦めている。自身の後学のためならなんだっていいや、となっている

*2:公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構CATO

*3:どちらの意味であるかは読者の判断に任せる

*4:忖度

*5:守秘義務の範囲にチキって丸投げ

*6:例えば自分がある動作、発現を行った直後に試験監督者が評価用紙に何かを書き込めば、その動作や発言が評価のパラメータであるということが容易に想定される

*7:評価"基準"とは言ってない

*8:理由を述べると守秘義務に抵触する可能性があるので明言は避ける

*9:

*10:茶番

*11:読者が本文中の表現を逆手に取って想起できることは多々あるが

卒業試験の総括

もくじ

 

Twitter休止中の事情について

2020年7月はじめから、およそ4か月弱にわたってTwitterの閲覧を休止していた。大学6年間の低空飛行のツケで相当切羽詰まっていたので、入学以来初めてTwitterYoutube・ソシャゲ類をアンインストールして、割と脇目を振らずに*1学業*2に注力していた。

突如TLから姿を消したので方々からLINE*3に生存確認が来て、この時はちょっとうれしかった。諸事情で2年前の秋にもTLから失踪したことがあったので、それも手伝っていた気がするが、今回も、重要なターニングポイントを迎ええているということをお伝えして、応援も頂いて、踏ん切りがついた。

この紀行は趣味のことだけ書いていくチャンネルにしようと思っていたけれども、学生生活最後に良い思い出が出来たので、自身の後学の為にも記録しておくことにした。

なおこの記事に関する質問事項はコメントぶら下げるかここ*4まで。この後はローカルな話題が続くので、ここでブラウザバックするか、あとがきや、Q&Aや雑談の頁まで飛ばし読みするのが吉。それと、記事の転載やリンクの配布は自由にしてもらって構わない。

 

卒業試験の総括

朝から晩まで電気がついている勉強部屋や、上級生からの引継ぎ資料(勉強の仕方、出題内容、対策等)のことを参照するうちに、自分の6年間の蓄積の無さ*5も相まって、卒試が「とてつもなくヤバいもの」である気分がしてきて、さすがにマズいんじゃね?と思うようになった。

 

でも結論から言うと、卒試は「ぼく(ら)のかんがえたさいきょうのしけん」でしかなくて、6年間の知識の集積度合を試す意味での「総括」の機能はそれほど高くない、言い換えれば、これまでの各進級試験・診療科別試験の「寄せ集め」という意味での「総括」の意味合いの方がしっくりくるな、というのが実感としてある。

よくある漠然とした不安、今回なら、「卒試はムズい」みたいな定性的な評価は、たいてい、不透明な先行きから醸成されるものなので、この場合であれば、卒試にはどのような対策内容が必要で、その結果どのような成績であったのかという量的な部分をある程度客観的な指標によって把握できるようにすることで解消できるはずであると考えた。しかしなかなかそのような文献にはあたらなかった*6ので、3ヶ月前の「あったらいいな」を本稿で取り扱うことにする。

 

ぼくのかんがえたさいきょうのたいさく

■まず卒試対策に必要な武器

  • 卒試過去問各科3年分(マルチメディア室で印刷 or iPad等にpdfをDL)
  • Qassist サブプリント(Qassistの講義を購入すると付属している。超優秀)
  • 友人
  • イヤーノート(辞書。一定レベルに体系化された知識がすぐ検索でき、ネット上の間違った情報や陳腐化したゴミ、ノイズを回避できる。通読することや、青・黒文字暗記の必要は無い
  • ポリクリで入手できる問題群(プレテストやポストテストが一種のプール問題になっている科目が多数ある)

よく言われるようなグループの過去問や、最新回数別国試問題集、標準外科学の巻末問題集、朝倉内科、ハリソン、他有象無象の資料は経験上必要ない*7。卒試は「合格か不合格」のフラグでしかないので、平均点レベルを取ったとか、成績が良かったor悪かったとか、そういった定量的な評価には全く意味がない。したがって、合格できるかどうか以外を議論することは正直言ってナンセンス*8である。

 

■その他有用であるかもしれない武器

  • Anki(アプリ。PC版は無料。単語帳を統計的に管理してくれる優れもの。暗記作業の効率化。入れればわかる)
  • 最新国試過去問(姑息的対策である)
  • 最新Group過去問(姑息的対策である)

繰り返しになるが、上述の各対策資料を用いても、合否には影響しない。

 

■8月初頭までに到達すべき目標

  • 各疾患に特徴的な疫学・原因・症状・検査・治療・合併症をそらんじることができる
  • 各診療科領域の解剖生理をそらんじることができる
  • 自分の暗記力のペースを把握していること

 

これらはQassistのサブプリント及びMedu4のテキストの穴埋めを利用することによって容易に達成できる。レビューブックを穴埋めする形式でも良いし、ぶっちゃけ手段は何でも良い。クエスチョンバンクを処理することによっても達成することができる。

要点は、「理解している」ないしは「選択肢を見れば正答できる」ことではなく、「脈絡のない質問に対してある程度自分で筋書きできるかどうか」という点である。参考書を読んでいるだけだとなかなかアウトプットの機会に恵まれず、インプットの機会ばかりが増えて能力への過信を増長させる。

「鉄欠乏性貧血は女性に多く消化管の潰瘍や妊娠にともなう出血等によって鉄が不足しふらふらしたりスプーンネイル匙状爪Plummer-Vinson症候群とかなってMCV80未満で小球性貧血で鉄・フェリチンともに低下する。鉄剤経口投与」のように一連の流れを人の力を借りずにスムーズに暗唱できることが目標になる。国試の問題を解いていると明らかに違う選択肢が多すぎて、そのまま適当に勉強していても「なんとなくわかる」レベルで合格には十分であろうと推察されるが、「国試半年前の9~10月に」「選択肢吟味に正確な知識が要求される卒試で」合格するためにはある程度の負荷をかけながら勉強しないと案外このレベルに到達することができない。

 

自分がこのレベルを達成したのは各科順次7月初頭~8月中旬にかけてで、卒試のスケジュール的には相当カツかった。ただ結果論にはなるが、そらんじることができるようになった後も記憶にとどめるためのメンテナンスが必要になるので、知識をある一定のレベルまで持っていくのは早かろうが遅かろうがあまり関係なくて、量的な情報が良く分からない*9まま「卒試=ヤバい」という感覚や、「お前はヤバい*10」という主観的な評価だけが先行していたのは精神衛生上あまり良いことではなかった。尤も人に焦らされることでだいぶ楽に卒試を乗り切ることができた節はあるが、あくまで卒試は通過点に過ぎないということも忘れてはならない。友人らも中盤からグダり出したのを見て、ヤバかったのは俺の進捗ではなく、「良く分からない卒試像」であったと認識を修正した。

というか、そもそも、仮に4月頃にそれを達成できていたとして、その後忘れないための維持コストがかかるので、以降3ヶ月以上にわたって維持し続けることはこれまで学問に対して真摯でなかった人々にとっては土台無理であるし、それができていたら今頃苦労することもこんな記事を書いていることもない。

 

■8月中旬(卒試①7日前)までに到達すべき目標

  • 卒試①~④の1~2年分が終了していること

 

この時点で必ずしも3年分が終了している必要は無い。また⑤以降の卒試を解く必要は無い。1か月後には卒試の出題内容は確実に忘れているからである(繰り返しになるが、ローカルな知識を1カ月も覚えていられるようであればそもそも次元が違っている)。周囲では早いと7月上旬頃からぼちぼち卒試対策が開始されるが、焦らなくて良い。焦るとすれば卒試対策ではなく、むしろ国試レベルの対策である。卒試対策は8月からで十分間に合う上に、大切なのは結局のところ長いスパンで見て役に立つ「基礎・基本」である。某進予備校のCMで基礎の基礎が怖いということを今日何度も言っておられた古文の荻野先生が思い出される。基礎が完成していることのメリットは計り知れない。「卒試は国試対策では乗り切れない」のは事実であるが、「国試対策なしに卒試は乗り切れない」のも事実である。

なお、1〜2年分が「終了していること」の意味は後述のとおりである。

 

■卒試①7日前〜前日までに到達すべき目標

  • 卒試①の各設問で頻出の解剖・生理を暗記していること
  • 卒試①の各設問の解説内容を暗記し、関連する知識を把握していること
  • 卒試①の各設問の外れ選択肢の知識を暗記していること
  • 卒試①に関するポリクリのプレ・ポストテストを解いて暗記していること

上述の通り、対策のコアは過去問である。各内容についてそらんじることができることが重要である。また、この期間に複数の友人と周辺知識およびその蓄積レベルを共有し、反復する。これが非常に重要である。

具体的には、ポイツジェガース症候群やクロンカイトカナダ病が頻出であることを確認したり、逆流性食道炎のロサンゼルス分類をなんとなく把握していたり、食道内視鏡切除の適応は、友人は拡大適応まで暗記していることを確認することである。明らかに合格しそうな友人はどの程度で理解を深めているのかを知り、追いついていない知識を埋め合わせしてもらうのが目的である。自分で勉強するよりも、優れた友人*11から教えられる知識の方が、体系的かつミニマムであることが多い。

なお、ピロリ菌除菌後も発がんの可能性はなくならず、定期的な内視鏡検査が必要であることや、バレット食道はインジゴカルミンで染色することを知らなければ、卒試一問一答ノートを作成し、素早く簡単に反復できるようにしておく。人から聞いた知識やその場で納得した知識は案外脆いものであるから、少なくとも自分が凡人であることを認識しているならば、メモは作成しておくべきである。そして後で確実に目を通すメソッドを自分で確立しておくべきである。

これらの対話の過程で、グループ試験の情報や、最新国試の過去問まで手が回っている優秀な友人がトピックに触れてくれることがある。というか間違いなく触れてくる。この機を逃さずキャッチし、ノートに掻き込んで反復する。

 

個人的にはH君の採用していた黒塗り教科書*12は大変に有用であった。以下は卒試の解説・選択肢吟味の過程で抽出された要素を一問一答化してノート作成し、それをipadで撮影したのち下線部を黒塗りにし、毎日反復していた。

特に臨床問題では症例を理解する手間が省けるので、大幅な復習時間の短縮につながる。過去問を周回するよりも1周だけ時間をかけて吟味を行い、信頼できるノートを作成して単純な反復による暗記を行うという効率化によって、短時間で卒試に習熟することを実現した。

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卒試後半からは部屋員からの希望もあり、電子媒体化(pdf化)して配布することになった*13

 

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■以降、各卒試前までに到達すべき目標

  • 卒業試験に頻出の解剖・生理を理解していること
  • 卒業試験の解説内容を暗記し、関連する知識を把握していること
  • 卒業試験の外れ選択肢の知識を暗記していること
  • ポリクリのプレ・ポストテストを解いて暗記していること

あとは卒試①に準じたルーチンを毎週ごとに繰り返す。記憶の定着レベルはおおよそ3段階に分けられると思っていて、

  1. 自発的に体系的にそらんじることができる(暗記している)レベル
  2. 受動的に聞いたらリプできる(理解できる)レベル
  3. 選択肢で並べられたらなんとなく誤答を切れる(把握している)レベル

それ以外を記憶として扱うのには無理があると思っている(意思決定のために運用できないゴミには機能性がない)

  1. 2,3の選択肢でガチャ(分かってない)のレベル
  2. 日本語として認識できない(何も分かってない)

 辞書的には上述の3段階(ないしは後述の①を含めた4段階)くらいをまとめて「記憶」とか「暗記」と定義できるが、試験で運用できるレベルは上述の3段階であることは確実で、客観的にみて、対策した結果として意味を成すのはさらに狭い上の2段階くらいだろうと思っている。自分は中途半端な人間なので、意識して努力しないと上述③のレベルまでしか到達できない。

 

各科目の講評

とはいえ、計画というものはえてして達成されないことの方が多く、実際その通り(一部計画倒れ)になったので、実現したかった理想と現実の乖離、あるいは卒試の実際について書いていく。

■卒試①
何がどうヤバいのかも分からずひたすら毎日ヤバいと連呼しながら過ごしていた。7日前までにすでに3年分を消化済み、①対策に絞ったのは7日前から。8日前は全く関係ない小児科の卒試を解いていた(今考えると完全な無駄)。実際平均点も高めだが、この時期はマッチングとかぶってて意外と出来ない人もいる様子。画像問題対策が結構重要なので、クエバンの画像や、過去問の画像に慣れておく必要がある。同期のY山君がだいたい教えてくれたので、平均点丁度の8割弱獲得。本当にありがとうございました。


・消化器
過去問3年分で十分であるが、食道がん胃がん内視鏡の拡大適応とかもイヤーノートで学習。平均点もボーダーもそこそこ高いので、人が突っ込んで勉強している箇所はよく教えてもらって、レベルを合わせておく。同期に一番助けられたのはこの回。
・上部
 ポリクリのプレ・ポストテストを追加で学習する。
・下部
 ガチャ。ポリクリのプレ・ポストテストを追加で学習する。必修講義で強調している内容はほとんど出なかった。意味が分からない。国試レベルの知識で突入。
・肝胆膵
 過去問を5年分見ると満点近くとれるという前評判だったので、実際5年分を消化したが、3年分で十分であると思われる。令和2年度は過去問通りではなかった。意味が分からない。国試レベルの知識で突入。
・低侵襲
 令和元年から新導入の科目。初年度は試験問題も超低侵襲だった揺り戻しで、令和2年度は超高侵襲であった。誰も出来ず、診療科に難しすぎるの出すなというお触れが行ったらしい(知らんけど)。
・乳腺
 過去問3年分のみで突破。副作用や薬剤は突っ込んでみておくと保険にはなる気がする。

 

■卒試②

三度の飯より過去問精査。なんとなく受かったような感触を得つつ自己採点はせずにひたすら勉強した。ここまでが本気モードの回。平均点を数点上回ったと記憶している。

・精神科
 3年分の過去問の精査。薬剤や統合失調症うつ病については国試レベルは隅々まで網羅しておく。
神経内科
 3年分の過去問の精査。必修講義のスライドから多数の出題があるので、赤字をチェックする。ミトコンドリア脳筋症を勉強してそれがそのまま出た時には内心ウマかった。問題がやさしめなので、国試レベルの知識’(解剖生理、基礎基本)を充実する方が得点につながると思われる。
・脳外科
 3年分の過去問の精査。国試の脳神経領域を勉強する過程である程度戦える実力が出来上がってくる。
・リハビリ
 3年分の過去問の精査。直前の国試の過去問を精査(回数別クエバン等)。

 

■卒試③

山場であるが、卒試①の合格が発表となり、割とグダる。そこそこ勉強したが、平均点も低いのであまり合否には関係ない。自己採で平均点に収束。

・循環器
 3年分の過去問の精査。聞いたこともない分類問題やガイドライン参照せよ問題は本番は捨て問ではあるが、既出内容は確認しておいた方が良い。HFpEF/HFrEFについては循環器内科志望の同期のM君が解説講義を担当。分かりやすすぎて良かったけど当日は間違えた。多少間違えても受かる。
・呼吸器
 3年分の過去問の精査。国試前後レベルが多い。いわゆる名物婆さんが難しい以外はそこまで細かな知識は聞かれない印象。前年の国試の確認は必須。COPDの栄養管理はほぼそのまま出た。
・心外
 むずい。3年分の過去問の精査。
・呼外
 3年分の過去問の精査。肺がんや気胸は内科と被るので対策は立てやすいが、令和2年度はむずかった記憶がある。

 

■卒試④

③直後にバーベキューに行き、そのまま3日経過。結局臨床検査や麻酔科の対策が追い付かず麻酔科は52%だった。最高にグダり果てた1回。
・血液
 ポリクリでもらう例の一問一答集に載っていない知識はない、というくらい出題範囲が決まっている。要は暗記、過去問精査。JAK2関連疾患は必ず出る。あとはやるだけ。良心的の極み。得意不得意分かれるという人もいるが、やっただけ伸びる科目だと思う。自己採点88%で合格。
・臨床検査
 対策方法が良く分からず過去問3年分精査で乗り切った。FriedWardの式だけはしっかり覚えた。実力勝負になる気がするのでこの科目は個人的には運が無かったら落ちていたかもしれない。自己採73%。
・腫瘍内科
 令和元年度は3/10で合格しているという情報がある。つまり難しい。抗癌剤の系列、作用する周期、副作用等の過去問でよく出る分野は精査が必要。自己採5割丁度。
・病理
 臨検とともに実力勝負の分野なので対策が難しい。過去問通りの出題を落とさないように3年分の精査が必要。婦人科腫瘍は全部できなかった。当日はカンで点数を積み増しして自己採75%。病歴から判断する病歴ゲーとの評判で名高く「もはや病理ではない」。
・麻酔・ペイン
 ポリクリのプレテスト・ポストテスト、国試対策で可。グダりすぎて対策が間に合わなかったことと、過去問2年分しかできなかったことが祟り52%。危なかった。試験中見たことあっても切れない選択肢が多く悶々とした。
・緩和
 過去問の精査。モルヒネの副作用、ラダー、便秘に耐性が付きにくいので投与中はずっと緩下剤投与が必要なことを暗記する。

 

■卒試⑤(不合格)(皮膚科・眼科単科落ち)
 ・覚えること多すぎ

    ・❶〜❹終わってモチベが無になった

2週間の休みをほぼ丸々休み不合格となった。いざ落ちてみると結構ダメージは喰らった。ただこうなることは薄々感じていたし、自分の性格的に、ある程度安定した下地(余裕)があると絶対に頑張れない*14ということも分かっていた。メジャー分の蓄積があることや前半傾斜配点の噂もあり、前半のマージンで逃げ切れるでしょ、いや、むしろ稼いだマージンは消化してなんぼでしょ、とか合理化してしまう安易な自分も居た。

⑤は短期間でバランス良く消化できるかを問う試験構成になっていると思われる。 @LiuYuyang216 が「皿回ししてるだけやん」と言ってたやつの最たる例であって、単純に対策時間配分をミスったことが不合格の要因とみて差し支えない。終始モチベがゴミカスレベルで推移し、対策も場当たり的になった(こうなってはいけない)。ある程度は我慢して普段から学習を進めておくと後々助かると思う。生まれ変わってもう一度卒試を受けるとしても絶対にやらないと思うけど

・皮膚(40%)(単科落ち)
 必修講義で重要なところ言ってくれる+試験1週間前にのマナバで大事なところを配信してくれる。その辺を重点的に勉強すれば良いらしいけど、イマイチよく分からなかった。基礎基本、国試対策はあまり意味がなかったような気はするが、合格に必要な最低限の要素は詰まっているので、やはり基礎固めが大事なのではないかと思う。アレルギーや薬疹の所はイヤーノートの項も役に立つらしいが、使ってないから分からない。単科落ちは2名、うち1人が自分で、もう1人よりも出来が悪いことが判明しているので、見事令和二年度皮膚科最劣等賞受賞。

関係ないけど、優秀の対義語って劣等であってるのかしら。

・眼科
 55%。単科落ち。過去問+サブプリント。2日で仕上げたので雑魚。多分ちゃんとやれば合格ラインのっかる。

・耳鼻科 80%
 過去問+サブプリント。余裕。
・整形 50%
 勉強しておくべき疾患リストが1週間前くらいに配られる。それを勉強する。国試対策の範囲で正解を導ける場合がある。他の選択肢は消せないことが多い。普通に難しい。例年再試者はいないのでできなくても多分受かる仕様になっていると思う。
・形成外科 70%
 過去問+ポリクリのプレテストのまとめ。全部そこから出てるけど、令和2年度はまあまあ変えてきてヘイトを買っていた。こういう科目に限ってロクなことがない。

 

卒試⑥
 初の試みとして過去問を2年分だけ消化。理論分野が多いので過去問を2年消化にとどめることとした…というのは建前で、単純に対策が面倒だっただけ。2年分で合格できるのか、を試したかったという向きもある*15武装内容は過去問2年+Qassistサブプリント。7・6日前を丸々遊びに使った挙句5日前も疲労でほぼ勉強せず、可処分時間は正味4日間。サブプリントは実質的には1周とかそこらで、疾患は絞って対策。これだと3回に1回くらいはコケそうなハリボテレベル。総合66.33%で合格。腎臓内科の夏前の対策が若干活きていた気がする。


・腎内 72.5%
 過去問の類題が多い。M4のグループ試験が役に立つとか立たないような話だったのでちらっと見てた。実際数問出たけど合否には影響していない。
・泌尿器 60%
 わくわくさんの必修講義からかなり出る。選択肢のいくつかは必修講義で切れる。この科も整形と同じで、明らかに違うところを抑えられると大コケはしない。過去問の精査が甘く前半の一般問題でコケたが後半の臨床問題でガチャを当てなんとか通過。単科落ちは2人なので50%台でも受かっているはず。
・糖内 67.5%
 糖尿病ばっか出る。甲状腺も好き。出る疾患だけ勉強する。
膠原病 65.0%
 難しすぎてハゲた。必修講義を見た方が良いという学派はあったが、結局夏に見たきり活用せず。IL阻害薬とかCTLA4の仕組みなどは長期記憶で役に立った。細かくて地道な過去問対策が有効。

 

■卒試⑦
 過去問+サブプリント。卒試開始前もしくは④後2週間休みに対策が進んでいるとかなり楽ができるので、夏休み前半は⑧の内容は詰めておいて損は無い。卒試に珍しく国試準拠で個人的にはかなり対策しやすかった。
・小児 64.29%
 例年過去問ゲーだったが、近年は教授退官に伴い傾向変化。⑦に限らず新任・退官はよく確認しておいた方が良く、無駄な過去問対策を避けられる。内分泌のO教授と先天性心疾患のK先生は激ムズなので捨てても良い。年度によって難易度に大きくばらつきがあり荒ぶっている。当日はほぼ出来ないと思って差し支えない。
・小児外科 67.8%
 例年運転免許試験レベルの簡単さで令和元年度は16問中3問間違いで再試だったっぽいが、令和二年度で難化で全員おこ。対策?知らね
産婦人科 75.0%
 ほぼ全て国試レベルを超えない。サブプリント周回が肝。分量が多く、だるい。

 

■卒試⑧
 モチベがゴミ。要は公衆衛生。この1週間でmedu4/Qassistのビデオ講座一周、QB一周、サブプリント周回等なんらかの国試対策は消化するべき*16。単科不合格。まあ残当
・総合診療 65.00%
  過去問。感染症分野は予防接種や感染症の分類(マーくらえペニス+ポジティブな鳥サマ+赤いパチ〇コ等)、直ちにor7日以内になど絞って暗記。
・救急 68.57%
 過去問。
放射線 40.00%
 過去問のみ。ポリクリのプレポストテストやった方がいい説があったがざっと目を通しただけでやらなかった。本番中も選択肢ガチャ。単科落ちと思ったがまさかの合格。問題がう〇こ
・衛生 50.00%
 過去問。
・公衆衛生 54.50% (単科落ち)
 ほぼ過去問通りだったので過去問中心に対策し撃沈。少し掘り下げる必要があるので国試対策はこの1週間で完成させておいて良いだろう。

 

その他、よくありそうなQ&A 雑談等

■卒試対策に3年分の過去問は必要か?

ところで、3年前の卒試を消化する必要性については引き続き検討の余地が残っている。いや、余地というか、そもそも論で、過去問が有用であるなら、2年間を消化した時点で概ね3年前の内容をカバーできているはずであるし、過去問が有用でなければ3年目を消化する意味は薄いので、2年消化で十分なはずなんだけど、でも論理と感情は二項対立の関係だから受け入れがたくて、実際に3年分解かないで2年分だけにするというリスクを積極的に負うのは明らかに得策ではないでしょ、という反論が予想されるのはわかりみを超えてこれ*17感が深い。まあわかる。

ただ実際問題どうだったかというと、卒業試験④(血液内科・腫瘍内科・臨床検査・麻酔科・病理・緩和医療)などは結構グダって対策が追い付かなかったこともあり、麻酔科・臨床検査医学は2年分の対策にとどめているが、ちゃんと合格した(定量的な議論をするのはナンセンスだが、平均点で合格)。また友人らでも2年分のみの対策例があることから、「3年やらないやつはアホ」と断言するのは早計ではないかと思われる。したがって引き続き議論の余地は十分に存在している。

※10/25 13:19 追記 同期のN氏から、以下の内容を頂いた。

俺も後半は過去問2年派だったから後輩に引き継ごうかと思ってた

過去問3年はマストという風潮がある中で、実は案外過去問2年派は居るのかもしれない。

※10/26 00:24 追記 部屋のブレーンのH氏から、以下のような感想を頂いた。

medu4全部穴埋めにして覚えたあとに過去問2年分に書いてある内容を覚えれば落ちない、気はするけど俺はそもそも1年くらいうっすらとUSMLEの勉強をしていたからその恩恵も若干ある

あくまで過去問は「慣れ」の意味がデカいとも言っていたのを思い出す。国試レベルの基礎力が完成していれば特別な対策をせずとも合格が可能である点が証明されている。

当然ながら、「国試レベルを超える問題で、3年前以前に過去問に出ていた問題を落としたとしても、基礎力によってそれらの失点を最小限に抑えることができる」という前提が要求される点で、成績下位層が「2年のみ対策」を実践することを推奨するものではない。

 

■勉強部屋に行く意味?

卒試前にドラゴン桜(ドラマが個人的には好きだけどマンガでも良いんじゃね)を見直した方が良い。ドラゴン桜でグループ学習を組むメリットが紹介されていたけど、例えば各々範囲を決めて、出題内容で常識を超える範囲を簡単に総括して持ち寄って、それをベースに簡単に対策をする、というのは結構コスパの良い方法ではあると思う。自分でググるより人に聞いた方が早いし、体系的で卒試・国試レベルに最適化された知識を仕入れることができるので、時間効率を上げるために人を頼るという選択肢はかなり合理的であると思われる。

 

■卒試対策にはどれくらいの時間が必要か?

卒試前半戦と後半戦で必要時間は大きく異なる。これは平均点と標準偏差が大きく異なる(一般的に後半の平均点は前半と同じか低く、標準偏差は大きくなる)ことや、試験の難易度が後半になるにつれて易化すること、あるいは卒試の科目構成の特性が変化してくることによる。特に卒試①②に以下の内容を適用することはできず、③に関しても①②程ではないにせよ(③は高得点勝負ではないので)、以下を指標とするのは不適当であると思われる。したがって、以下の内容は卒試④以降に関して適用されるものとする。

 

6日以上→全ての試験で平均点レベルに到達するのに必要。毎日定期的に長時間のYouTube視聴があっても、その他グダっても余裕。

5日→確実に合格ラインになるために必要。一般的な学生たちが合格に必要と考えるノルマをやり切るのに必要な時間がちょうどこれくらい。1日の睡眠時間は6-7時間確保できる上、YouTubeをしばしば視聴することも可能。

4日→実質的なデッドライン。4日で過去問3年分もしくは3年弱+周辺知識のインプットが可能。やりようと試験内容によっては落ちる場合があると思われる。それまでの基礎知識の蓄積があれば幾分楽。

3日→合格するかどうかがガチャになってくるのがこの辺。前夜徹夜は必至で、3日間トータルの睡眠時間を10時間前後として詰め込めると平均点-1SD程度で合格可能。卒試前半①〜④に対しては既に手遅れである可能性がある。

2日以降→未試行。情報求む。

10/24 22:08 追記 同期のK氏から、以下のような感想を頂いた。

過去問に関しては行けるが、周囲(過去問以外の対策)が足りなくなるためわりとしっかり間に合わなくて落ちる模様、特に公衆衛生

成績下位層ではなくとも2日の対策が綱渡り的であることが示唆される。推奨できないのは自明である。

 

■卒試は茶番なのか?

喉元過ぎれば熱さ忘れるっていう格言があるよね、好きなんだけれども、だいたいこれ。

前評判とは裏腹に試験を受けてみていざ拍子抜けしたというのが感想で、3~4週目くらいからは折角アンインストールしたYoutubeのアプリを再インストールしたし、削っていた睡眠時間も復活して1日10時間弱は寝るようになった。過去問3年分とレビューブックを携えて、勉強部屋に''通う''だけで十分合格することが分かって、特に焦ることもなくなったし、グダった。後から思えばお祭りみたいなモンだったけど、後出しジャンケンはいつだってよくないので、つらつらと官軍ぶったコメントを書き連ねるのはやめておく*18

人伝には卒試は茶番だというTweetが炎上したと聞いた*19けど、実際5年間も放蕩を続けた奴が危なげなく合格できてしまう*20重大なホールがあって、こうやって対策が体系化できて、逆にこれが茶番でなくて何なのかというお気持ち*21。おそらく心のどこかでみんな茶番だと思っている。地道に努力出来た奴が笑うっていう暗記ゲーの最も良い部分が実感できて、むしろ良心的であるとすら感じてきた*22。当局は内容の薄っすい体験談とかメンタル論*23とか学生に配布してないで定量的な分析を公表したらどうなんだろう*24

 

■6年生4月からの対策に対する反省

今年は例の如く3月から自宅待機で、なんとなく国試対策しとくか~的なノリでクエスチョンバンクをちまちま解いていくスタイルで勉強を開始した。この頃は知識と呼べる知識はほぼ皆無で、まず解説を理解するので苦労するし(日本語なのに日本語が読めない)、1日に60~80問程度をこなすので手いっぱいだった。正直暗記はだるいし、事あるごとにSNS*25に逃げて紀行文を投稿する懐古厨と化していた。Twitterは早急に麻薬指定を受けるべきである。

無料時代のQassistを全部見ていたこともあって、映像講義は見ていなかったけど、この時期に映像を一気見して基礎をやり直した方が良かったかもしれない。これまで暗記という暗記から逃げていたので、何となくわかっているような気がしていて、全然分かっていなかったのに後から気づいて割と萎えた。選択肢に頼って合ってた間違ってたを繰り返しているとあとで痛い目を見るけど、まあ別にこの時期の勉強法をガタガタ言ったところでぶっちゃけ関係ない。

なお4~7月初頭にかけてクエスチョンバンクのおよそ7000題弱(1週目・2週目問題ともに)をこなしたが、一切復習しなかったために初頭のものはすでにそのほとんどが記憶から抹消されており、意味をなさなかった。これは暗記に対する認識の甘さと過信によるもので、気づいたのは7月初頭の第1回TECOM模試の自己採点(7月6日)時である。この晩は相当焦って、親に「ワンチャン卒業できないかもしれないなあ」と連絡した。なお、7月初頭模試は学内105位で、全国偏差値は44であった(学内偏差値は40丁度)。

そしてこの後、学習方法について再検討し、Qassistの講義の見直し・サブプリントの周回に奔走することになる。「講義は3月までに既に見終えている」ということが大前提の風潮がある中で、4か月遅れの再履修を進めながら「卒試解くってレベルじゃねーぞ、オイ!」つってた*26。今ならPS2が欲しかった彼*27の気持ちも分かるような気がする*28

ただ、卒試・国試対策は言語の学習に似ているところがあるような気がしていて、それまでのクエスチョンバンクの履修は全く意味のなかったものではなく、それまで各進級試験を短期記憶で誤魔化して通過してきてしまったことで、全く養われなかった基礎(英語で言えばアルファベットや日常英会話の習熟)を埋めるものであったと考えれば、7月以降の対策にも少なからず貢献した可能性がある。したがって、4月から7月まで学習を一切怠り、2か月弱で卒試を乗り切ろうとしたとして、同じように通過できたかどうかは、甚だ疑問である。もちろん4月から7月までの内容が薄いものであったことは明白である。

 

■うわっ…お前の文章、長すぎ…?!

ヤバさ極まってる奴は短かろうが長かろうが何でも読む。情報は多ければ多いほど、冗長であれば冗長であるほど良い、というのはメンタルが追い込まれたことのある人ならなんとなくわかるはず。この情報誌をここまで読みきれなかった奴は多分卒試は余裕なので、読む必要も無いと思われる。ヤバみを感じた人の需要に耐えることが、本稿の目標の一つでもある。

 

あったらいいな(あとがき)

これは昔から事あるごとに主張していることだが、数ある教育目標のなかでも「情報弱者の救済」は果たされることが少ない目標の一つであると思っている。えてして「情報弱者は自助努力の欠如(例えば不真面目だから成績が悪いとか)が原因である」という事実*29から、無視されることが多いと思う。冷たく言えば、まあ、自業自得ではある。

少しこの指摘とはずれるが、かの著名な師も、

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というように主張し、確かにこれは正論である。

ただこれらは同時に、教育者たりながら零れ落ちる人材を放置することで、自ら積極的に社会に対して損失をもたらしているということも肯定しうるものであろうかと思われる*30。これを拾い上げることまでが教育者の責務の範囲であると捉えるか、そうでないと捉えるかは完全に各人の趣味にゆだねられているわけであるが、数多くの友人ら、後輩ら、師らは前者の人であって、自身の試験勉強を支援してくれたことは万謝に値する*31。このような人々と交流することができ、今後も交流してゆくであろう予感が、大学生活で得た最も有意義な思い出であり、代え難い資産であると、ひしひしと実感する次第である。みんなありがとう。

*1:割と脇目を振っていたとも言う、後述

*2:卒業試験対策

*3:生活に根付いているLINEは、消去するとさすがに支障をきたすので、しばらく1日の閲覧回数を自主規制した

*4: series181@gmail.com

*5:学内席次は基本3桁台、モットーは「本試は模試で、再試が本試」

*6:そんなローカルな情報を期待する方が悪い

*7:当然直前の後輩のグループの試験からそのまま出たりすることもあるにはあるが、それによる失点の影響は微々たるもので、合否には直結しない。当て馬的対策である

*8:学問的に真摯に取り組んできた者以外に対しては

*9:ただの情弱

*10:どこがどうヤバいかという指摘はあまりされていない

*11:特に自分の周囲には学問に真摯な友人が多く、卒試に必要な知識の8割は友人から教わったと言って差し支えない。各位感謝してもしきれない

*12:勝手にH氏方式と呼んでいたが、教祖はO女史であるらしい

*13:手書きだと字が汚すぎて読めないとの指摘があった

*14:追い込まれないと集中出来ない

*15:卒試①②③あたりでこれをやるとハイリスクなのでやめた方が良い

*16:だるすぎて未消化

*17:f:id:series189:20200925002434j:image

*18:受かった"あっち側の"奴が教える内容には責任が伴ってない、所詮他人の人生だから、自分のケツは自分で拭けるようになるしかないし、120%の誠意をもって伝えたとしても、誠実さを満足することはできない、それくらい意思決定には重みがあると思っている

*19:TL追ってないので真偽不明

*20:2020年10月24日現在卒業判定は未達。留年してたら笑ってくれ

*21:でもよく燃えそうな主張はあえて"人"前で主張したくない、それがかつてのアングラな時代を生き抜いてきた"人"たちの総意ではないか

*22:近年努力しても笑えないことが多すぎた

*23:何回か読み返して文脈からは色々なことが推察されたので役に立たなかったとは言ってない

*24:大学としての最低限の責任範囲は超えているし、情報の非対称性と脅しが実は最大の教育効果であるとしたら、それは確かな「教育」であるわけで、恐れ入る。ワンチャンそうなんじゃないかと思っている節はある

*25:Twitterやインスタみたいな安易なやつ

*26:メンタル的に非常に厳しいものがあった、ないしは5年間遊び倒したツケは伊達じゃねーぞ、の意

*27:

*28:分からない

*29:確かに多いけど

*30:師の主張への賛否はコンテクストが読めないので遠慮する

*31:各人名前を挙げて感謝申し上げたいが、都合省略する

【ギリシャ】文字が読めないクレタ島、弾丸日帰り【離島のすすめ】

※読み飛ばせる話題には見出しに「*」をつけています。

 

もくじ

 

クレタ島について

たぶん高校の教科書とかで古代史に一瞬だけ登場する島。ミノア文明の聖地にして、地中海に浮かぶギリシャ最大の島、ギリシャ神話の舞台。

東のイラクリオンが商業、西のハニアが観光の中心。中間にレシムノンという旧市街の街並みが残るまちがある。

とにかくメシはうまいし、景色は良いし、良い思い出以外が無い。日本レベルの食事を海外で手頃にするのは案外難しいことで、この時の周遊でも例外ではなかった(特にパリ)が、クレタ島に来てあまりにもメシがウマすぎて転がった。

「離島が良い」というのは国内でだろうが国外だろうが同じで、コンパクトな箱庭に詰まったいろんな魅力をちまちま発見していく楽しみがある。時には本土では見せない素晴らしい景色や街並みに出会えることがある。

ギリシャはその最たる例で、有名どころだとミコノス島、サントリーニ島なんかは日本発パックツアーもかなり商品化されていたりする。こういうの。

*2日間でギリシャを回る

2019年夏はヨーロッパの主要都市を3週間かけて弾丸周遊したけれども、それでも8か国しか回れなかった。学生だからと言って無限に時間が取れるかと言われたらそうでもないし、しかもまったりしていると案外時間がかかる。

だから結局まったりして沈没したりしているくらいなら、思い切って時間を削ってその分無理して色んな場所で色んな出会いを求めよう、といういつも通りのコンセプトは変わらない。

アテネは1日かける。して、残りをどうするか。

*そもそもギリシャ

海岸の総延長が13000キロを超える一大島国で、世界で11番目に長い(ちなみに日本は3万キロ弱で6位だけど、総面積を考えるとギリシャの方がより"島国"にちかい)。アイデンティティである。

エーゲ海に浮かぶ島々は多々あれども、そのうちどこを選ぶかはかなり難しい。いや、難しいというのは個人的な好みの話で、無難に、冒頭に挙げたミコノス島とかサントリーニ島に行けば良いんだろうけど、それじゃ芸が無さ過ぎるよねという話で。

*往復1万円

思いっきりオンシーズンだったのと、なんとなく離島行くか?というほとんどがノリの決定であったので、当然航空券の価格は既に高騰していた。サントリーニとか、ミコノスみたいな有名リゾートは値が張るし、日本人もいっぱい行っていて情報もゴロゴロ転がってるし、面白みがねえな、ということで、あるいは船でアクセスするという手もたしかにあるけれども、時間がないことも相まって、選択肢からは早々に外れた。

いつも通りSkyscannerを眺めているとクレタ島なら1万円ちょっとで行けることが分かったので即決。

もう少し頭ひねれば良かったが、勢いで決定してしまったことで、後で不都合が生じることになる。何がまずかったのかは後述。

*ロンドンからアテネ入り

前日にこれがあったから、さすがにもうちょっとゆっくりしたいよね(睡眠的な話)、ということもあって、離島行きが決定した。エーゲ航空の夜行はどの便もかなり安めに設定されていて、今回は1.3万円。

  • ロンドン発の行き先で、
  • 宿代を浮かせられる夜行便で、
  • 運賃安い路線

を探した結果アテネ行きが決定。乱暴だけど合理的。旅の行き先はだいたいいつもこんな感じで決まる。

 到着は早朝3時過ぎで、朝まで空港のベンチで睡眠。

*1時間以上遅延しながらクレタ島入り

まあこれは想定内。片道運賃6000円くらい。

蒸し暑い地中海にやってきて、旅をしてる感が出てくる。やはり夏は暑いところ行って思いっきり汗を流すに限る。

さて、前置きもそこそこに、本題に入ろう。

 ギリシャ文字が読めないのでバスに乗れない

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ギリシャ文字かっけえ!とか言ってるのもつかの間、3秒で言語が使えないことに気づく。あれ?イラクリオンて一大観光地じゃなかったっけ、と思ったけれども、実はイラクリオンよりももっと西のレシムノンの方が観光地としてはメジャーで、イラクリオンでは英語表記されているサイネージは意外と少なかった。

英語通じないしどうすんだ?という感じだったけど、なんとなく来たバスに乗ってGooglemapを眺めながら中心部で下車。1.7ユーロくらいだった気がする。

①フランス菓子店がうまい

ギリシャと言えば遺跡、ということで、ミノア文明についてはほとんど知らないけど、クノッソス宮殿に向かう。どうも空港から宮殿に直行してくれないみたいなので、中心部で下車したのはそういうわけである。

バスを降りてすぐ、なにやらとてもいい香りがするので、お店に入る。

 

ここフランス菓子店なんですけど、

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ここで売ってる洋菓子がマジでうまくて、しかもあまりにも安かったので、追加で色々購入。特に、このレモンタルトはここ数年で一番の出来だった。あとイチゴも食ったけどありえんうまかった。当然パンもうまい。

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このお店は日本語読みすると「サヴォイダキス」になるのかな。

ギリシャ文字は字面はなんとなくわかるけど、そこから英語で近いところを探して意味を見出す、という作業が難しいので、結局読めても意味がない。

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日本語でのクレタ島の情報はほとんど手に入らないので、こういうところを見つけられると本当に嬉しくなる。

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一番コスパが良いのはこのバカでかい具沢山ピザ。眼下に広がるエーゲ海を眺めながら遅めの朝飯。うまかった。
是非また立ち寄りたい。

クノッソス宮殿

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サヴォイダキスで買ったパンを貪り食いながら次のバスまで街を散策。日中は15分おきに出発しているようで、利用する欧州人も上々である。東洋人はほとんどいない。

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バスで20分程度、クノッソス行きを終点まで乗ると遺跡に到着。この北側の入り口にフレスコ画の門が堂々と建っている。

ミノス王が強権的だったミノア文明ををモデルにしたこと、くらいしか知らなかったが、残ってる王座とかを見ると往時の繁栄が偲ばれる。4階以上の高層建築があったという説もあったりするが、5000年も前から中央集権制度によって高度な政治機能が完成していたことになる。

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ここにあるものは複製品が多くて、発掘されたものは概ねイラクリオンの中心部にある考古学博物館に収容されている。勉強しないと面白くないと思うので、感覚的な楽しさを求めるならパルテノン神殿登ってどうぞ、って感じ。

③古都レシムノン

片道1.5時間、8.3ユーロ。イラクリオンのバスターミナルを13時半発のレシムノン行きに乗って西を目指す。レシムノン滞在は3時間ほどになるが、折角なので遠出してみることにした。

実はレシムノンから30分のハニアという都市に空港があって、そこからアテネにもさらに安く帰れるのだったが、よく下調べしなかったので1時間ほどロスすることになった。まあこの時点ですでに二度目の訪問を心に決めていたので別に良いんだけれども。

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KTELのバスはここから出る。

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美しいエーゲ海を間近に見ながら西走。途中バスがぶっ壊れて30分ほど道路わきで待機。後続のバスに拾われる。

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リクライニングシートでうとうとしてたら叩き起こされて、途中からレシムノンまでは立って移動することになる。すし詰めのバスで残りの行程を揺られることになった。

 

 ここで降ろされる。小さなバスターミナルになっている。

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特にあてもないので、海岸線を歩きながら城跡を目指す。この辺りは商店もちらほら出ているので、適当に立ち寄って遅めの昼食。

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ギリシャ来たしグリークサラダ行きますか、ということで安易に注文。新鮮で可。

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市街地を抜けると山がちな地形が広がり要塞っぽさが増してくる。ベネチア人が作ったフォルテッツァ城塞はこのクレタ島で最大の城跡。

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この城跡含め、現存する旧市街や港は16世紀ころにベネチア人が作ったものだそう。クレタ島で最も保存状態の良い遺産がここレシムノンに集まっている。

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ギリシャの国旗が建てられている。快晴に良く映えた。

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城跡を降りて旧市街に向かうとほとんど天然に近いビーチがそこら中に広がる。あまり混雑していなくて静かなので、ゆっくりするにはちょうどいいかもしれない。このビーチの裏には狭い路地が張り巡らされていて、飲食店や雑貨屋が所狭しと並ぶ。

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本当はこれもゆっくり見たかったが、ゆっくりしすぎてざっと見て回るほかかったのが心残り。中世ヨーロッパを絵にかいたような街並み、再履修するか~つってた。

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行きと同じくKTELのバスターミナルからイラクリオン行きで戻る。ハニア空港から本土に帰る便を取っていたらもう少し滞在できたので、自分のプランニング能力の無さに辟易しながらバスに乗り込んだ。地図をよく眺めていれば気づけるが、長期旅行になると眺める地図の範囲も広くなってくるので、こういうイージーミスも増える。2度目のクレタ島を計画するなら、今度はハニアから南下して島の南側を攻めたいかなと思っている。

イラクリオンの激ウマ海鮮で優勝

ここ、イタリア料理店なんだけどね。

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値段は多少高めだけどエビを頼んで抜群にウマかった。このあたりは地中海料理のお店がめちゃくちゃ多くて、どこも評価は良かったので、基本的においしいものが出てくるんだと思う。「食のギリシャ」は確かに実感できた。

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このまま空港に向かいアテネ国際空港行きで本土へ着弾。

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個人的な振り返りと反省

クレタ島の主要観光地はハニアイラクリオンではない)

・周遊するならイラクリオンinハニアout もしくは逆のルートを採用するべき

・公共交通機関が思ったより充実しているのと、ギリシャ最大とはいえどもコンパクトなので、バスを駆使すればなんとかなる

 

以上

【空港野宿】中国東方航空の格安航空券で上海浦東オール【ローマ往復5.8万】【MU787便搭乗記】

お前また空港野宿の話かよ...って思われそうだけど、空港野宿大好きマンなのですみません。

もくじ

 

東京/NRT~ローマ/FCOが58000円だった

この話をするともれなく「片道?」と言われるのだが、これは往復運賃である。なので片道運賃に換算すれば29000円ということになる。

ヨーロッパ往復というと高嶺の花の印象があるが、個人的には、「まあ少しバイト詰めればなんとかなるかな」、というレベルの認識。まあ「安かろう悪かろうなんだろう」という指摘は甘んじて受け入れるけど、出来ないことか?と言われたらそんなことはない。「またやりたいか?」と聞かれたら「一回で十分です。」と返すと思う。笑

 

上海/浦東でオール

搭乗便は以下。

  1. 12/22 東京/成田 1350 → 上海/浦東 1610 MU524
  2. 12/23 上海/浦東 1230 → ローマ/フィウミチーノ 1815 MU787

おわかりいただけただろうか。往路上海20時間トランジット、これが真意である。空港外に出ても良かったのだけれども、成田発が遅延でだいぶ遅くなってしまったので、実質18時間くらいのトランジットになった記憶がある。いや、しかしそれでも長かった。

なお、復路は至って普通、というかむしろ深夜発で都合が良くて、

  1. MU788 ローマ/フィウミチーノ 2015 → 上海/浦東 1435
  2. MU271 上海/浦東 1655 →  東京/成田 2055

実は復路は2席だけ羽田行きが同運賃であったのだけれども、今回は3人旅だったのでパス。

 

中華系キャリアは軒並み格安

航空会社にこだわらないなら、適当にSkyscannerで最安値検索すると良い。

日本発着なら大体この辺が出てくるはず。ほかにも北京拠点の中国国際航空とか、絶対おすすめしたいカタール航空とか、あるけど、なかでもコスパ強いのが列挙したうちの後者2社。

南方航空ならアムステルダムボローニャ・ローマ行きは5万円台から出ていることがあるし、東方航空はロンドン・パリ・ローマ*1線が安くて、特にブダペスト行きの5万円台前半を目にしたことがある。予定が合わなくて買わなかったけど、これは即買い案件だな。

こういう安い航空券は大抵乗り継ぎ時間がバカ長かったり*2、真夜中のトランジットだったり、何かしらの不都合があるので安くしてでも集客しようという戦略*3のもとで販売されている。数席しか売らないので、航空券の購入が早すぎても遅すぎてもダメだし、よくチェックしていないと見逃してしまう。

 

売り始めは7万円台のことが多い

大体半年前位になると各社格安航空券を売り出してくるけど、まだそれくらいの時期だと5万円だの6万円だのという航空券はそう多くない。7万円台で高止まりしてるはずである。3~4か月前になってくるとだんだん下がり始めてくる。6万円前半に突入したら買ってしまってもいいんだけれども、場合によっては5万円台に突入するので、そのあたりが勝負所。1日で数千円値下がりしたりするし、この辺りは自分の感覚との兼ね合いで妥協するかどうかというところ。

しかもこれの面白いところは、長時間トランジットが条件で売り出されてた組み合わせが突然2~3時間の乗り継ぎの組み合わせに変わっていたりすること。あれ?こっちの方が乗り継ぎ良いのに安くね?ということが普通に起こり得る。

年末の往復航空券であれば8月上旬くらいが勝負だったりするけど、実は10月~11月になってもまだ5万円台の航空券が発売されていたりもする。面白い。

 

中国東方航空は本当に評判が悪いのか?

中国東方航空に限らず中華系キャリアってなんとなく日本人的には(世界の人が見てもそうかもしれない)イメージが悪いのではないかと思う。サービスが雑とか、ゴミを床に捨てるとか、機内食を投げるとか、メシマズ、荷物破損、遅延、挙げればきりがないし、実際Trip Advisorの口コミは、まあ、けちょんけちょんに書かれている。

結論から言うと全然そんなことはなくて、近年は徐々にサービスレベルは改善されてるようで、確かに酷評の口コミは2000年代初頭のものであったり、5~6年前のものが多い。特に大きなトラブルもなかったし、おしなべて普通。

 

実際にローマに行ってみた;2018冬機内食

折角なのでレビューをば。

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激混みの東方航空カウンターからスタート。この時点ですでに到着機遅れのため出発時間が30分遅れになっていた。まあ中華系あるある*4なので想定済み。トランジットも翌日発なのでまったりチェックイン。

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このあとマックで腹ごしらえ。

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東京=上海線は一日複数便が飛ぶ日中間の主要路線だけど、距離が短いこともあって単通路機*5での運用もある。今回は双通路機のA330*6。単通路機は閉塞感があるし、デカい方が良いよね。

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普通に国際線なので、機内食が出る。LCCじゃないから、荷物も預けられて飯も食える。これで6万円なら文句もあるまい。「東方航空はメシマズ」と脅されていたけど、肉はウマいし、この角ばった炊き込みご飯も普通にウマい。なぜか季節外れのスイカが出てくるけど、どうもこのスイカは東方航空名物らしくて、この後の往復3フライトすべてで供食されました。さすがに飽きるけど、普通にウマかった*7

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Chickenを頼むとこれになるらしくて、普通にウマいらしい。アルコールは青島ビールを積載している模様。なんだよ、普通に良いじゃん。

3時間ちょっとで浦東着。本当にあっという間だ。事前に登録しておくと機内wifiが無料で使用できる。速度はかなり*8遅いので、せいぜいメールの確認かTwitter、LINEが関の山だが、空の上からTweetできるのは結構快感。衛星通信は中国国内ではない*9のでgoogleもLINEもVPNなしで使える。てかVPN通してたらおそらくネット出来ない。

ロングトランジットなので、いったん入国。バゲッジスルーはせずに荷物も引き取った*10

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18時を回ったところだけど、ぶらぶらしていると腹が減ってきて「蒸」で腹ごしらえ。空港なので物価が高くて泣いた。脂ぎってるチャーシューを食って、ああ、中国に来たな、とちょっと血が騒ぐ。

現金で人民元を持っていないので、支払いはクレジットカードで行う。全日空でクレジットカードを発行するともれなく銀聯カード*11が付帯してくる。作るのはオプションで自由なのだが、中国国内ではVISAやMASTERが使えないケースが多い一方、日本で言うところのJCBみたいに銀聯がかなり普及しているので、持っていて損はないと思う。来年以降学生が終わるのでANAカードは解約しちゃうと思うけど、そうすると銀聯使えなくなるのが痛いなあ...。

 

ひとしきりまた空港内を散策して、出発階にある24時間営業のスタバへ。意外と24時間使えるエリアのベンチやお店が少なくて困った。案の定スタバも混雑している。ボックス席は空いておらず、2人掛け対面テーブルを窮屈に3人でshareする。

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 3人でデカい荷物を抱えて入店。年末らしく、一年を振り返りながら談話する。忘年会の趣がある。

 

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深夜2時の上海浦東国際空港。空港野宿勢も結構いるし、電気も高校と灯っている*12ので、絵柄的にはにぎやかだけど、すっかり静まり返っている。

 

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日付が変わるころ、徐々に人が減りはじめたので頃合いを見計らってボックス席を確保。「どうせローマ行きの機内で寝るからな」と言って何となく仮眠しつつ、朝を迎える。一人だとわからないけれども三人いると話も弾むしそこまで長くはなかった。

2週間の旅程だが、ほとんど旅程を立ててこなかったので、ここでざっと組み立てた後4時に就寝。おやすみ。

 

この間、同期が書いてくれた。

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浦東空港は中国らしからず、電話番号を入力しなくともwifiが使える。

 

起きたら日が昇っていた。案外時間がたつのは早い。

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ターミナル接続部からの眺望。中国らしく広大な道路が広がっている。

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出発ロビーへ。成田では上海までの航空券しかもらえなかったので、上海の東方航空カウンターでローマ行きを発券し荷物を預ける。ここでの混雑もなく、非常にスムーズ。

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787便はこの日は遅延なし。コードシェアアリタリア航空と実施しているが、機材は東方航空持ち。

 

出国後制限エリア内で腹が減り、時間もあったので昼食。

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出国後エリアは総じて物価が高いし、さらにはこの後機内食が出るというのに、やっぱり食べてしまう。うまし。

 

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定刻通りゲートオープン。沖止めなのでバスで移動。発着機が多すぎるからなのか、主要国際線のはずだが*13、ボーディングブリッジからの搭乗ではなかった。まあ運賃安いし仕方がない。

 

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国際線機材の333にタラップで搭乗。

 

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機内はちょっと古めの肉厚シートが並ぶ。座席モニタはだいぶ反応が悪いしコンテンツが面白くない。iPadになにかダウンロードしておくか、香港麻雀か、ゴルフで対戦するくらいしかすることがない。

離陸後、着陸前の2回機内食が供食される。スイカは必ず出る。

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チキン。東京発に比べると味が落ちる。

 

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到着前はターメリックライスみたいな内容。東京=上海線よりは微妙だけどメシマズではないし、普通に食える。味もちゃんといてる。強いて言えば小鉢の内容と味が正直渋いね。

これでマズいって言ってる人は全日空日本航空機内食しか食えんだろうし、アメリカ行きの外資系各社はもっと無理じゃね?と思う。ともかく、メシに関しては心配はない。

 

まあローマ降りてから適当な店で食ったPizzaの方が格段にウマかったのは言うまでもない。

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あとがき

オールはつらい。

*1:モスクワ・マドリード線もあった気がする

*2:それでも中東経由はトランジット前提でダイヤが組まれているので、酷い組み合わせは中華系特有だったりする

*3:イールドマネジメント

*4:日本発着便はそうでもなかったりする

*5:復路は座席モニター無しのA321だった

*6:エアバス

*7:ウマにはならなかったが

*8:128kbps出ない

*9:中国国内ではいわゆる「Great Wall」のため資本主義社会の各アプリ(TwitterとかLINEとか)は使えない

*10:ロングトランジットや日付をまたぐ乗り継ぎだと荷物を紛失する恐れが高くなる。

*11:UNION PAY

*12:深夜は一部減光

*13:実はローマ線は弱小なのかもしれない よくわからない