サンダル紀行

オタクがサンダルで家を出た結果。有象無象の記事をぼちぼち書いていく(2019/10/14-)

航空券の価格を予測する~格安航空券を買うために~(1)

ネガティブデータに対して思うこと

昨晩大学生数人で自宅で鍋をつつきながら、「最近何やってる?」という話題になったとき、何やってたかよく思い出せなくて不安になってこれを書いている。まあ日々を無為に過ごしていたって別に悪くはないとは思うが、なんだかむなしいじゃん、とは思う。

ネガティブなデータとか結果というものは出来高としてとらえづらい。
ネガティブな結果をポジティブに言うならば「丸々を勉強したけど、丸々のことは理解できなかったということが分かった」って感じ。これはある意味では、「勉強しなかったのと同じ事じゃん!」なんだけど、そのような解釈は非合理的である。

正確に言うと、価格推移予測は不可能

『航空運賃というのはとかく複雑で、明日いくらで売られるのかとか、いついつに安い航空券が発売になるとか、そういうのは厳密には分からない』

タイトル詐欺っぽくなってしまうが、まあこれは自分が2年間いろいろな手段で価格推移を検討した結果そう結論づけたことだからおそらく間違っていないと思うし、「時系列データ(価格推移のグラフ)だけを見ていてもロジカルに予測することができない」という問題は、信頼性の高い予測サービスがほとんどないという現状からも理解できると思う。

価格の”推移予測”はダメでも、”出現予測”は可能

これはもはや予測でもなんでもないただの確率論(運ゲー)なんだけれども、自分が良くやる方法は、価格を確率的に捉えること。

集積された時系列データからわかることの一つに、「ある一定の観測期間を通じて、特定の便の航空券が最安値を記録した時点のデータとその周辺情報」がある。

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これは2020年2月16日にGoogleFlightから採取した、2020年3月22日(日曜)オークランドシドニー行き ニュージーランド航空711便(以下、AKL→SYD NZ711で記載)の片道(Oneway、以下OWで記載)航空券過去60日間の価格推移である。 これを見ると、

  • ある一定の観測期間=2019年12月17日~2020年2月16日
  • 特定の便の航空券=AKL→SYD NZ711
  • 最安値を記録した時点のデータ=43日前~32日前および28日前に発売実績
  • 周辺情報=価格がJPY11410であったこと、2回あったこと、最頻運賃は17740円前後であること、等

がわかる。これを見ておそらく多くの人が、

「出発日の80日前~70日前くらいにかけて航空券をチェックすればいいのか!」

と思うことであろう。

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これは2月19日に採取した3月8日(日曜)発AKL→SYD NZ711 OWである。…ん?この推移と日程、どこかで見覚えがあるな?

つまり2月19日からさかのぼって45日前~35日前くらいにかけて格安航空券が発売されたことになるので、

「出発日の65日前~55日前くらいにかけて航空券をチェックすればいいのか!」

という知見を得ることができる。

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これは2月19日に採取した3月1日(日曜)発AKL→SYD NZ711 OWである。この推移と日程、どこかで見覚えがあるな?見覚えがあるな?!

つまり2月19日からさかのぼって45日前~35日前くらいにかけて格安航空券が発売されたことになるので、

「出発日の55日前~45日前くらいにかけて航空券をチェックすればいいのか!」

という知見を得ることができる。

 

ここまでで得られた知見は以下のとおりである。

①「出発日の80日前~70日前くらいにかけて航空券をチェックすればいい!」

②「出発日の65日前~55日前くらいにかけて航空券をチェックすればいい!」

③「出発日の55日前~45日前くらいにかけて航空券をチェックすればいい!」

...

つまりそういうことである。

航空券の価格は直前まで安くなる可能性があり続けるわけで、「いつ買ったら安いのか」と聞かれても「わからない」となってしまう。

 

区間最安値を把握すること

これまで多くの先人たちがいつこの航空券が発売されるのかとか、どのような周期で価格の上下が起こっているのかとかをパターン化しようとしたはずだけれども、それは残念ながらできなかった。なぜならば、冒頭で述べたように、航空券はとかく複雑で、明日いくらで売られるのかとか、いついつに安い航空券が発売になるとか、そういうのは厳密には分からないからである。

したがって、我々が目指すべきなのは、格安航空券がいつ発売されるのかを予測することではなく、

「最安値の航空券がいくらで発売される『可能性があるのか』を知る」

ことである。そして一番の肝になるのはしたがって、

区間最安値を把握すること」

である。そのためには、時系列データは必要不可欠であり、「推移予測はできない」というネガティブな結論こそが実は予測の本質というわけである。

 

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片道3800円くらいでポチーしてしまったタスマニア、実はこの後3300円台まで下落する。だいたい区間7000円弱で出てることが多いので、十分勝ってるけど、今買うか、後で買うか、というその辺の見極めは運が絡む。航空券のギャンブル性についてはまた議論が必要かもしれない。勝手に一人で議論しようとおもう。

 

おしまい。