サンダル紀行

オタクがサンダルで家を出た結果。有象無象の記事をぼちぼち書いていく(2019/10/14-)

【完全無計画】週末弾丸ベトナム紀行【旅行記】(3)Day2午前

冷房効き過ぎなのと、12番寝台に向かって思いっきり吹き出し口向いていたので限界感のある一夜になりました。除湿運転じゃないから布団かぶって寝るとすごいべたべたするし、結局となりの11番寝台が空いてたんでうつりましたね。線形が良くないので夜中寝台が飛び跳ねてたり、車がうるさかったりするので、これまで乗ったどの寝台車よりも寝心地は悪かった。

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それでも翌朝は7時起床。ノイキャンヘッドホンで無理やり入眠した後はわりとぐっすり寝ました。朝飯を買っておらず、普通に腹が減って死にそう。食堂車はついてるんだけど腹壊したら嫌なのでチキってやめました。今思えば食っても良かったなあと思い後悔しています。

何やらお昼の積み込みがあるみたいで、9時半に車掌から昼飯券を35000ドン(175円弱)で購入することができ、11時に飛行機で食べる機内食っぽいやつが回ってきた。それがこちら。f:id:series189:20191013165439j:image悪くはない。悪くはないけど良くもない。鳥とメシときゅうりと奥のパックはグァバですね。味はおいしいんだけど、可食部分がめちゃくちゃ少ない。鳥に関してはこの1/3くらいが骨で、グァバも芯の部分とったらあんま身がなくなったし、現地の物価水準から言ったらこれはそこそこ高いほう。あまりの空腹で買わない選択肢はありませんでした。
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広い平野をゴトゴト進み、12時過ぎにほぼ定時でダナン駅(Ga Da Nang)着。17時間の長旅でしたが、普通に優秀なんだよなあ。

ダナン駅は日本の函館駅のように頭端式のホームになっています。ダナンまで引っ張ってきた機関車は機回しされて、逆側につけ直され、来た道をしばし引き返します。機回しの際に当駅でカラの寝台車1両を増結して出て行きました。f:id:series189:20191013232309j:image
SE4列車を牽引するのはD19E型ドイモイ号ですが、形式表示はDiesel+1900馬力+Electronicの意味で、積んでいるエンジンで発電してモーターを回す仕組みです。日本では一時期DD51型のような液体式機関車が実用化されていたことがありますが、海外では電気式が主流です。f:id:series189:20191013232352j:image

近年では日本でもDF200型とか、VVVFインバータを積んだハイテク機関車が電気式で製造されています。カタログ値で定格出力1455kw最高時速120km/hだそうですが、線形的に120キロ出したら脱線するし、出力はだいぶ非力ですね。軌道が日本の在来線で採用されている1067mm(狭軌)よりさらに狭い1000mmゲージなのでそれも妥当なのかも。
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ダナン駅を出ると観光客目当ての運ちゃんが客引き。無視して宿へ。サイゴンに比べるとだいぶ田舎になってきて、交通量も少ないし長閑な街並みになります。でかいショッピングモールを過ぎて、路地に入ると1泊352円のドミKAT HOSTELに到着。booking.comから予約しましたが、ドミの位置が間違っているので要注意。5分ほどうろうろして発見。

この宿、普通に地図のピン止めが間違ってるんだよね。泊まる人いるかわからないけれども、かなりここ良かったのでお勧め。f:id:series189:20191013232459j:image
荷物を置いて街に繰り出し、とりあえず散策。
観光客も集まってそうだし、ダナン大聖堂でも覗いてくるか、と思ったのでまず大聖堂。中国人・韓国人・その他白人が急に増えてベトナム要素が全くもって欠如しています。
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仏領時代に建てられたカトリック系の聖堂で、いきなりこういう建物が不自然に町中に鎮座しているとやっぱり違和感がある。フランス統治下という時代が本当にあったんだなあということを思い起こさせられるよね。f:id:series189:20191013233325j:image
表の玄関は閉まっていたが、ここの前にあるバス停から1番のバスでホイアンに行くことができる。ダナンの街は小さいみたいだから、午後目いっぱい使ってホイアンまで行ってしまうか、と思ってバスを検討。片道2万ドンで行けるので、ホイアンまでの実質最安値の手段だし、一応書類上は20分間隔という高頻度運転なので利用もしやすい...はずなんだけど時刻通りには動いてなさそうなんだよね。
バス停で待ってるとバイタクのおっちゃんが声をかけて来て
バ「どっから来たの」
ワ「Guess」
バ「日本だろ」
やっぱ顔でわかるらしい。アジア圏の人同士で日本人と間違えることはほとんど今のところない(韓国人と間違われることはある)。
ワ「バイタクはたけえから乗らねえよ」
バ「50万ドン!」
ワ「5万ドンならいいよw」
バ「さすがにそれは安すぎ」
みたいな押し問答を繰り返しながらバスを待つも一向に来ない。
このバス停は結構日本人にも有名なので、自分が待っていた時も女子3人組が待っていたんだけど、15分くらい待ってもバスが来ないので途方に暮れていた。そうこうしてるうちにドラゴンブリッジ、ミーケビーチ、五行山の横を通るルートでホイアンまで行ってあげるというし、14万ドンまで運賃も下がったし、英語もかなり通じる感じだったので、ニケツしてホイアンに向かうことに。
f:id:series189:20191013233427j:imageちなみに後からバイタクの公定運賃見たんだけど、この区間は7ドル(=16万ドン)でした。まあ23キロくらいだったし、これで上出来でしょ。
バイタクは揉め事も多いと聞くけどそれは単に旅行者が交渉慣れしてないからだと思いますね。向こうは売り手、こちらは買い手、という認識で頑固にやらないと当然ぼったくられるし、「お前分かってんな...」と思わせたら勝ちだよね。ちなみにベトナムではバイタクの事を「セーオム」といって、それについてはこういう記事が出ています。
https://vietcam-oh.com/blog/basic/detail/000308.html
f:id:series189:20191013233502j:image五行山はマーブルマウンテンという通り名があって、山自体が大理石でできている。切り出した大理石で石像を作ったりするらしく、nguyen hun という直売所に寄ってくれた。f:id:series189:20191013233854j:image
海岸沿いは外資が入ってビーチが整備されており、ここだけ異世界が広がっている。現地の人が入る機会はなさそうだし、どう思ってんの?とおっちゃんに聞いてみたけどもめちゃきれいそうだよね、としか言わなかった。まあミーケビーチに代表されるような公衆海水浴場でも十分きれいだし、ビーチリゾートって言われても自分も正直あまり興味がない。f:id:series189:20191013233922j:image
途中油がなくなったとか言ってガソリンスタンドで給油。リッター100円位だと思う。安い。
さらに走るとベトナム戦争アメリカ軍の空爆があったあたりを案内してくれた。壕が立ち並ぶ敷地とか、地面に大穴が開いていたりする土地は散見されたものの、半世紀たってまだこれか?と言う感はあるので「このあたりがそうだった」ということだったかもしれない。事実ダナンはベトナム戦争で激戦地になった土地の一つだしね。f:id:series189:20191013234009j:image
ホイアンに着いたときにはすでに15時を回っており、そんなに長居する予定でもなかったけれども、街の雰囲気が良すぎてもっとゆっくりしていたかったなあと現地に着いて心底そう思った。
 
ホイアンについては次稿で。
おしまい。